『地水火風空』

【TamuraTech Japan】のブログ

潜在意識的な身体傾向

2019-04-02 | 2019年
ある少年野球をしているA君(当時小学5年生)は、喘息を患っていました。
幼い頃から時折堰を切ったような激しい発作を起こし、それが夜間ずっと続くこともしばしば。
母子家庭で、母親は夜間ほとんど寝ないまま仕事に行くこともあるなど、その発作はどうにかならないものかとお悩みでした。
彼が、ちょっとしたイジメに遭ったことをキッカケに私のところに通うようになったのですが、それからしばらくは発作はそのまま起きていました。


ある時、野球の大事な試合のその当日。
彼は、かなり激しい喘息発作を起こしていました。
このとき、事前にこの事態を私は予測して、母親の方にこう伝えておきました。


「どんなにイヤがってもいいから、試合に行かせてください」


こう言ってはいても、目の前で繰り広げられる発作の激しさに普通は耐えられないものですが、その方はその通り実行しました。
かなり親子の根比べがあったようですが、最終的には「もういい!」と叫びながら、ドアをバタンッと閉めて試合に飛び出していったそうです。


あとで、その母親の方に話を聞くと、


「『もういい!』って言ったその瞬間に、あれだけ激しかった咳がパタッと止まったんです」
「ああ…こういうことなんだな〜と、その時わかりました」


…それ以降、相変わらず発作は時折出るものの、以前ほどの激しさは無くなり、また何より親子共々慌てることがなくなりました。
この野球少年だった彼は、その後高校でも大学でも野球部のキャプテンを務め、数年前にとある大企業に就職していきました。
先日、彼が出向先からこちらに帰省した際に聞いたところ、今では、ほとんど発作も出ないといいます。
ただやはり、私から観れば喘息発作を起こす潜在意識的な傾向はそのまま残っているようなので、いづれは注意が必要、かもしれません。


潜在意識的な傾向というのを、もっとも端的に現しているのは体の姿勢です。
そのほか、ふとした動き、身振り手振り、反応、リズム、使う言葉、思考のパターンなどに表出します。
これは、いづれスクールやセミナーといった形式でお伝えする機会もあるかとは思います。


この、潜在意識的な身体傾向を読み解く際に大切なのは、エネルギー的な観点を持つことです。
目に見える姿勢は、目に見えないさまざまなエネルギーの結実した姿ですので、目に見える姿勢ばかり追っていても、やはり片手落ちとなってしまいます。
また、生理的反応が心理に与える影響、あるいはその反対に心理的反応が生理に与える影響もあり、その両面を同時に見透すような意識ももたない限り、なかなか体で起きる現象の直観的理解はむずかしいかも、しれません。


こうした観点をもつことで、生命活動の中で繰り広げられる欲求と欲求のせめぎ合い、アタマで思うことと本心で想うことの不一致などが鮮明になっていきます。
そうすると、疾病ということの、そもそもの捉え方まで変わってくることになります。


喘息、アトピー、自己免疫疾患、しつこい婦人科系疾患、おねしょや鬱…
潜在意識的な身体傾向を観るのに慣れてくると、これらは、同じ心理的要素の異なる表現にしか観えなくなってきます。
発散できず籠ってしまった欲求、その行き場のないエネルギーは、自己破壊へと向かうしかないのです。


体の側からだけ診ていては、その本質は観えません。
体に現れる以前に、すべては決まっているのですから。







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