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平岩弓枝著 御宿かわせみ3 「水郷から来た女」

2019年11月09日 08時38分00秒 | 読書記

図書館から借りていた 平岩弓枝著 「水郷から来た女」 (文春文庫)を 読み終えた。
「御宿かわせみシリーズ」の第3弾目の作品、
「秋の七福神」、「江戸の初春」、「湯の宿」、「桐の花散る」、「水郷から来た女」、「風鈴が切れた」、「女がひとり」、「夏の夜ばなし」、「女主人殺人事件」の 短編9作品が収録されている。

平岩弓枝著 御宿かわせみ3 「水郷から来た女」

江戸大川端の柳橋の小さな旅籠「かわせみ」の女主人るい、るいと夫婦同然の関係の八丁堀与力の次男坊の東吾、東吾の友人で八丁堀り定廻り同心畝源三郎、かわせみの奉公人嘉助お吉等を中心に、おなじみの登場人物が 四季折々の風物を配して 江戸情緒たっぷりに 次々巻き起こる市井の事件を解決していく物語、捕物帳である。
ほぼ 一話完結の連作短編構成になっているため 記憶力減退爺さんにも すこぶる読み易い。

「秋の七福神」・・・「その年の秋のはじめから 江戸に七福神詣が流行り出した」から始まる江戸情緒をたっぷり味わえる物語。
盗賊の巧妙な手口をあばき、事件を解決していく展開が面白い。
「江戸の初春(はる)」・・・次々と大店が襲われる盗賊事件、畝源三郎に協力する東吾は正月から忙しい。
「湯の宿」・・・箱根を舞台に 島抜け人から娘を守る元目明しを描いた捕物帳、
「桐の花散る」・・・生き別れになった娘を想う父親の姿、心情を描いている
「水郷から来た女」・・・表題作。誘拐事件。迫力有る斬り合い活劇シーンも有る。
「風鈴が切れた」・・・推理小説っぽい。謎解きの展開が面白い。
「女がひとり」・・・2人の男と情交する1人の女の優しく愚かな心情を描いている。
「夏の夜ばなし」・・・・化物屋敷、殺人事件、推理、謎解きと粋な計らい。
「笑っている源三郎に 東吾は頭を掻いた。「今夜はかわせみでゆっくり飲もう。暑気払いと妖怪払いだ」。夏の空に浮かんでいる雲が近づく秋を思わせた。赤とんぼが二人の前をよぎってとんだ。外は まだ暑い」
「女主人殺人事件」・・・女主人ばかりを狙って殺す変質者に見せかけようとした事件だった。

 


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