たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

懐かしい映画と映画音楽・その2

2024年07月06日 07時14分38秒 | 懐かしいあの曲

昭和30年代、40年代、地方の小都市にも、邦画、洋画の映画館が1館や2館、必ず有ったものだ。テレビで映画を観られる時代ではなく、ビデオも無し、映画は 映画館に足を運んで観るものだった。薄給だった若い頃、おいそれと映画館通いすることは無理だったが、後年「不朽の名作」と評されているような映画は、結構観ていたように思う。
映画が斜陽産業の代名詞にもなり、映画館が身近な街からどんどん姿を消してしまった頃から、映画館に足を運ぶことも ほとんど無くなっているが、最近は テレビで放送される映画番組等で 時々ではあるが、懐かしい名作映画を楽しんでいる類である。


懐かしい映画と映画音楽・その2
映画「朝な夕な」と「真夜中のブルース」(再)

昭和20年代から40年代前半頃は、クラシック音楽にせよ、ポピュラー音楽にせよ、コンサート等の機会が多い大都市は別として、音楽は、レコード盤を買い、レコードプレーヤーで聴くしかなかった時代だったと思う。おいそれとレコード盤等買う余裕も無い頃で、やっとの思いで買ったレコード盤や、妻が実家から持ってきたレコード盤等は、貴重品扱いで、何回かの引っ越しの際等でも処分し切れず、50数年経て未だに後生大事に仕舞い込んでいるから、我ながらあきれるばかりである。さらに、「キョウヨウ無し」「キョウイク無し」になった爺さん、そんなレコード盤纏わりを、ブログネタにしているのだから、自嘲するばかりである。

数十枚のレコード盤の中の1枚に、
かなり溝がすり減っているドーナッツ盤(45回転)の
「真夜中のブルース・タッキー」(ベルト・ケンプフェルト楽団)が有る。 

 

こんな古いレコード盤をこれまで捨て切れなかった分けは、
高校生時代、迷い迷って遅ればせながら受験勉強を開始した頃の話から始まる。
北陸山村の子供部屋等無い粗末な住まいで、深夜まで勉強するために、座敷の隅に仕切りを作り、まるで籠城?の如くのスタイルで机に向かっていた一時期があった。
秋から冬には、小型の火鉢に手をかざしながら 毛布に包まって机に向かっていたような記憶が有るが、息抜き?に、音を絞ってラジオの深夜放送を聴いていたのだと思う。若
者向けの番組だったのかどうかも記憶定かでないが、かかる音楽は洋楽ばかり。
当時、決して音楽に興味関心を持っていた子供ではなく、ただ単に「いい曲だな」程度に漫然と聴いていたはずだが、よく流れていた曲で、脳裏に焼き付いた曲が有った。
ドラムとミュートトランペットが奏でる独特な長いイントロ、ゆったりしたトランペットの甘美な曲調、寝静まった座敷で音を絞って聴いていたからこそ、印象が強かったのかも知れない。
曲名も、演奏者も知らずの曲だったが、大学生になったばかりの春のこと、学生寮の先輩に誘われて、当時地方都市にもよく有った「洋画3本立」映画館に出掛けことが有った。
何の予備知識もなく観た映画の中の1本に、ドイツ映画「朝な夕なに」が有って、なんと、受験勉強中に深夜放送でよく聴いていた曲が、その映画の主題曲で、曲名が「真夜中のブルース(Midnight Blues)」だということを初めて知り、「あっ!、この曲だ」、ある種感動し、目から鱗・・・・になった記憶が有る。
映画は、部分的にしか思い出せないが、急死してしまったバンド仲間の葬儀で、仲間が墓地で、「真夜中のブルース」を演奏するシーンが印象に残っている。
多分、それまで無縁だった洋楽に初めて興味関心を持たせてくれたのが、「真夜中のブルース」だったのではないかと、今では思っている。
映画を観てからどうしてもレコード盤が欲しくなり、奨学金や家庭教師アルバイト収入等でなんとか工面して、レコード店に出掛け買ってしまったレコード盤なのである。もちろん、自分でレコード盤を買ったのもそれが初めてのことだったのだ。昭和30年代後半の頃の話である。
今では、YouTube等でも簡単に聴くことが出来る音楽、古いレコード盤の出番は無くなっているが・・・。

映画「朝な夕なに(Midnight Blues)」の一シーン、(YouTubeから共有)

ベルト・ケンプフェルト楽団(Bert Kampfert and His Orchesra)演奏の「真夜中のブルース(Midnight Blues)」 (YouTubeから共有)

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