たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

「もぅちっと きばって みもんそかい」

2020年02月29日 21時47分41秒 | スイミング

当地、今日は 晴のち曇、
最高気温は13度前後だったようだが 風が無く、穏やかで、
体感的には ポカポカ陽気だった。
このところ、天候はコロコロ変わり 
天気予報も外れること多しだ。
陽気に誘われて 近くをちょこっと歩いてきたが、
体調イマイチ、
しばらく歩いていなかったせいもあり、
鈍った老体が ますます鈍って
身体が 重ーい、だるーい、
スマホの歩数計6,000歩足らずで 引き上げてきた。

「もぅちっと きばって みもんそかい」(鹿児島弁?)
こんな日こそ 泳いでくるべし・・・、
やおら重い腰を上げ、
19時~20時のスイミングクラブ成人クラスレッスンに出席、
先程 帰ってきたところだ。
今日は O指導員によるバタフライ中心レッスン
毎度のこと、基本、基本の繰り返しだが、
特に ストローク、姿勢をチェックされた。

バタフライのストローク (YouTubeから共有)

レッスン終了後も、例によって居残り
疲れを知らないベテラン女性陣の後ろにくっついて
5秒間隔スタート、
クロール 50m×10本、4種目 25m×4本
なんとか泳ぎ切って 引き上げてきた。

泳いで帰った後の遅い夕食、
程好い疲労感とそれなりのすっきり感、
1杯のビールでいい気分になっているところだ。

 


読めない書けない難漢字 No.21

2020年02月29日 08時58分39秒 | つぶやき・うんちく・小ネタ・暇つぶし・脳トレ

時代小説等を読んでいると 現在ほとんどお目にかかることのない言葉や物の名前が頻繁に登場する。当然ながら漢字で書かれている。
中には 日頃 よく耳にしたりする言葉や物の名前も有るが、いざ漢字で書け!と言われると、「???」となるものも多い。
小説等では、難漢字にはたいがいフリガナが付されているので、すんなり読み通せてしまうが、目に止まった言葉や物の名前の漢字、へー!そうなんだ・・等とつぶやきながら 忘れない内に、時々メモ用紙等に走り書きしながら 読んでいる。
先日読み終わった 平岩弓枝著 御宿かわせみ16 「八丁堀の湯屋」にも そんな目に付いた漢字が有り、並べてみた。
漢字に強い方なら、すらすらっと書けるのかも知れないが 不勉強な爺さん、いきなり書け!と言われると、「???」である。

 
頭の体操に

正解数(    )× 4点 = (    )点

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平岩弓枝著 御宿かわせみ16 「八丁堀の湯屋」

2020年02月28日 11時38分58秒 | 読書記

図書館から借りていた 平岩弓枝著 「御宿かわせみシリーズ」第16弾目の作品、「八丁堀の湯屋」文春文庫)を 読み終えた。
本書には 表題の「八丁堀の湯屋」の他、「ひゆたらり」、「びいどろ正月」、「黒船稲荷の狐」、「吉野家の女房」、「花御堂の決闘」、「煙草屋小町」、「春や、まぼろし」の連作短編、全8篇が収録されている。

平岩弓枝著 御宿かわせみ16 「八丁堀の湯屋」

「ひゆたらり」
お上から「講武所教授方」、さらに築地の「軍艦操練所」勤務を命じられた神林東吾は 狸穴の道場方月館の師範代を辞めたが 辞めてから1年になる頃 飯倉、麻布あたりを縄張りにしている岡っ引き仙五郎が「かわせみ」にやってきて、東吾は松浦方斎からの手紙を受け取る。東吾は休みをとり、うれしそうに方月館を訪ねていくが・・・。腹痛、吐き気、事件が発生。
西麻布の大百姓荒木家の空き家に住み着いた妙な医者曲直瀬桃庵(まなせとうあん)とは何者?、毒を毒と知らない悲劇?、方月館の師範代を務める松本伊太郎を迎えに走らせてやってきた東吾の親友の医者麻生宗太郎が的確な処置、「砒素でやられたんです」「なんだと・・」
「ひゆたらり」とは?、今大路家の先祖、曲直瀬道三正盛医師の書(養生訓)「長生きは粗食、正食はひゆたらり、勝手次第に御屁めされよ」、何故?誰が?

「びいどろ正月」
江戸に悪い風邪流行。びいどろの瓶に詰めた高い嗽薬「神聖水」が飛ぶように売れ、大儲けの大店薬種問屋長崎屋で 消魔水(消毒液・猛毒)入りの神聖水を売ってしまい 大騒動。親友で同心の源三郎に協力し探索する東吾、親友で医者の麻生宗太郎に知恵を借りる。長崎屋主人徳兵衛の弟吉兵衛、番頭六右衛門、手代茂三郎、小僧、女中、硝子細工雛屋弥助、おせき、
「死人なんぞ出やしないさ」、屈託ない調子で東吾がいう。真相は?

「黒船稲荷の狐」
呉服問屋尾張屋の婿(娘おしまの夫要助)が行方不明となり、要助が江戸に来る前小田原で結婚していて、女房だという女おいねが現れる。???。要助は何者?、おいねは何者?、長助が背後関係調査のため 江戸~小田原平塚往復を3日間でこなし、決め手となる。尾張屋の裏口に 5人の男が抜刀、「御用だ!」、大捕り物。源三郎「よくも化けたものです。26の大年増が どうみても18、19の小娘なんですから・・・」、東吾「化けるのが上手くて当たり前さ、あいつはそもそも狐なんだ」・・、「かわせみ」の居間は まことに賑やかだった。

「吉野家の女房」
るいは源三郎の妻のお千絵の買い物に付き合い、日本橋十軒店町の雛市に出掛け、帰りがけに吉野家で小ぶりの雛箪笥を気に入って買ったのだが・・・・、引き出しの中から恋文?
翌日、吉野家の内儀お多加が「かわせみ」にやってきて、実は売却済の品物だったので返して欲しいと頭を下げる。数日後 吉野屋の主人儀兵衛と翁屋の女主人お初が洲崎の弁財天で心中するという なんとも信じられない事件が発生。
巧妙なトリックに 源三郎、東吾等が 戸惑わされるが・・・。決めては 恋文の筆跡鑑定。
わが身と比べて、他人の幸運を妬んだ事件。
東吾「人間上を見ては切りがない。下を見ても切りがない。まあ 俺達のように 中くらいで満足しているのが一番さ」、るいはつんとした。「どうせ、私は東吾様にとって 中くらいの女でございます」・・・、畝源三郎は にやにや笑いながら足を止めて眺めている。

「花御堂の決闘」
畝源三郎の妻お千絵は 夫が浮気しているのではないかと心配し、かわせみにやってきた。
東吾「よせやい・・・、相手は源さんだぜ、あのこちこちの石頭が・・・」
実は 亀戸天満宮の隣り、光源寺の境内にある花御堂で張り込み中だった源三郎?、接近するお栄、「五井兵馬の敵は 神林東吾!」、花祭り当日、東吾に果たし状が届く。東吾に逆恨みする者達とは誰?、村野政太郎、村野政次郎兄弟とは お栄とは?、東吾は 相手を峰打ちで倒したが 自慢の愛刀関の兼定を折ってしまう。兄神林通之進「これを そなたに譲ろうと思う」「我が家重代の銘刀、備前国長船在義光じゃ」、東吾「兄上」、兄の目が優しく、東吾は鼻の奥がつんと熱くなった。

「煙草屋小町」
神林東吾は煙草を吸わない。日本橋六軒町の煙草煙管御道具店花屋の煙草を東吾から貰った嘉助は、???。花屋の娘おはんは評判の煙草屋小町。るいが焼餅を焼きそう?。堀江町の名主小川吉右衛門の倅吉之助との縁談を おはんの兄彦太郎が反対。その訳は?、治助山嵐の五郎三?、東吾は おはんと猿江町の覚音寺へ。るいはるいで 悩んでいることが有り上の空。思い切って浅黄色に菖蒲をあしらった単衣にしたが 東吾に若作りしたと思われたくない年上女房の心模様。

「八丁堀の湯屋」(表題の作品)
「かわせみ」には内湯があるが 老番頭嘉助や女中頭お吉等奉公人は もっぱら外の湯屋に行っている。いつもの湯屋が休みとあって 嘉助はかって八丁堀時代に通って馴染みになっている大黒屋へ久し振りに行き、いい気分で帰ってきたが 数日後 大黒屋の女湯で 深川本所方同心松田庄三郎が胸を小刀で突かれた形で死体で発見された。当時の八丁堀の湯屋では 朝方、空いている女湯を男が利用していた等、湯屋(銭湯)の様々な慣習がよく分かる篇だ。
下手人不明のまま、探索は打ち切りとなったが、ずっと後になって、伽羅之油商和泉屋楽次郎、お千賀の娘およねが古井戸に身を投げて死んだ。真相が表に出ないまま、後味の悪い結末、源三郎「東吾さんの推量が当たったような気がします」、律義な同心は、ぽつんと言って悲しい顔をそむけた。

「春や、まぼろし」
深川猿江町の老舗足袋問屋三河屋喜兵衛は、府中のくらやみまつりに出掛け、駆け落ちした前妻おとよの子で、死んでしまった長女お春にそっくりなお小夜を見つけて連れて帰り、身の回りの世話をさせているが 後妻お貞との二人の娘おつね夫婦おかつ夫婦からいい顔をされない。おつねと芳太郎夫婦の息子新之助が水死。おつねと芳太郎夫婦は お小夜の身許を調べに府中に向かったが戻らない。早速、東吾と長助は 内藤新宿まで二里、布田五ヶ宿まで三里半、府中に探索に向かう。お小夜の父親与平とは?、えっ!そうだったのか。事件は解決したが・・・・・。「かわせみ」を訪ねてきた喜兵衛、「手前にとっては、お小夜はお春だった。どんな悪人でもそばにいて欲しかった」とこぼし、店を閉め、西国巡礼に出ていく。「かわせみ」の人達は 東吾達が府中まで出掛け下手人捕縛した苦労を思い、あっけにとられてしまうが・・。「かわせみ」の夕方、庭に降るような蝉時雨であった。やるせない空気が漂ってくる。

(つづく)


 


人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける

2020年02月27日 10時56分45秒 | 懐かしい小倉百人一首


小倉百人一首で春を詠んだ歌 その2

人はいさ 心も知らず ふるさとは 
花ぞ昔の 香ににほひける

出典 古今集(巻一)

歌番号
35

作者
紀貫之(きのつらゆき)

歌意
あなたはさあどうでしょうか、心がお変わりになったかどうか
私には分かりませんが、昔なじみのこの里では 梅の花だけが 
もとのままの香りで、美しく咲いていることですよ。

「いさ」・・さあどうでしょうか。
「ふるさと」・・昔なじみの地のこと、
「花ぞ」・・梅の花のこと、

注釈(古今集の詞書の口語訳)
長谷寺にお参りするたびに泊まっていた知人の家に、
長い間泊まっておらず、久し振りに訪れたところ、
その家の主人から「この通り ちゃんと宿は有りますよ。
あなたはずいぶんお見限りでしたね」と嫌味を言われてしまい、
そこに立っていた梅の花を手折って詠んだ歌である。

紀貫之
平安時代の代表的歌人。
古今集の中心的撰者。三十六歌仙の一人。
延長8年(930年)には 土佐守となり 
その帰京日記が、「土佐日記」である。


参照・引用
「小倉百人一首」解説本(文栄堂)




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読めない書けない難漢字 No.20

2020年02月27日 08時20分36秒 | つぶやき・うんちく・小ネタ・暇つぶし・脳トレ

時代小説等を読んでいると 現在ほとんどお目にかかることのない言葉や漢字が頻繁に登場し、「へー!、そうなんだ」・・・、目から鱗になることが多い。
せっかく 目に止まった言葉や漢字も そのそばから忘れてしまう爺さん。時々 メモ用紙等に走り書きしておき ネット等で確認したりして ブログに書き留めている。
先日読んだ時代小説の中で よく耳にする言葉ながら 漢字までは知らなかったものが有り、メモしておいた。

読み

「いなせ」

意味

「粋で、威勢が良く、さっぱりして、男らしい様、気風」

語源

江戸時代、江戸の魚河岸の若い衆が 粋がって、
髪を 鯔の背びれのように跳ね上げた「鯔背銀杏」に
結んでいたことから生まれた言葉だという。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鯔(いな)とは 鯔(ぼら)の幼魚。
鯔(ぼら)は 鰤(ぶり)等と同様、出世魚
大きくなるにつれ呼び名が変わる魚で、
地方によって その呼び名も異なるという。

関東・・オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
関西・・ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
高知・・イキナゴ→コボラ→イナ→ボラ→オオボラ
東北・・コツブラ→ツボ→ミュウゲチ→ボラ

因みに 「とどのつまり」という言葉があるが、
「これ以上大きくならない」ということから 「結局は」「行きつくところは」等の意味合いで使われるようになったのだという。

不勉強な爺さん、知らないことの多かりき・・である。

 


バタフライ、第二キックのタイミング

2020年02月26日 22時17分22秒 | スイミング

当地、今日は1日中、小雨が降ったり、止んだり、
このところ、4月の陽気になってみたり、
寒々しい雨模様になったり、
天候が コロコロ変わる。
三寒四温、
本格的な春は もう少し先かな?

今日もほとんど動かず 
スマホの歩数計も 800歩止まり、
いかん!いかん!
体調イマイチだったが 
こんな日こそ 泳いでくるべし。
やおら重い腰を上げ、
19時~20時
スイミングクラブ成人クラスレッスンに出席し
先程 帰ってきたところだ。
今日は N指導員によるバタフライ中心のレッスン
毎度のこと、基本、基本の繰り返しだが、
特に 第二キックの打ち方、姿勢、
ストロークとのタイミング等を
チェックされた。

バタフライ、第二キックのタイミング等 (YouTubeから共有)

レッスン終盤には 
クロール50m×6本、4種目25m等も有って、
アップ、ダウン トータル 1000m位は泳いだのか?
もう、十分!、十分!
だったが 
例によって レッスン終了後 居残り 
疲れを知らないベテラン女性陣の後ろにくっついて
クロール50m×5本、4種目25m×8本、
なんとか泳ぎ切って引き上げてきた。


畠山健二著 「本所おけら長屋」(十一)

2020年02月26日 08時32分23秒 | 読書記

図書館から借りていた 畠山健二著 「本所おけら長屋」(十一) (PHP文芸文庫)を 読み終えた。「本所おけら長屋シリーズ」第11弾の作品である。
本書には 「こまいぬ」、「といちて」、「ぬけがら」、「えんがわ」、「らくがき」の連作短編5篇が収録されている。
各篇共 まるで江戸落語さながら 抱腹絶倒、感涙の涙、テンポの良さも有り、一気に読み通せる。笑いが・・、涙が・・、堪え切れず・・・・、周囲に人がいない場所で読んだ方が良さそうな気がする。

畠山健二著 「本所おけら長屋」(十一)

その壱 「こまいぬ」
本所松井町にある「三祐」は おけら長屋の貧乏住人達御用達の酒場、情報交換の場になっている。呑んでいる松吉八五郎の席に入り込んだのは亀沢町の指物師克蔵、石原町の弁天社の狛犬の話を持ち掛けられる。10両を手に入れたいがために奔走する松吉、狛犬は完成、石工の石寛、娘お澄、弟子の吉五郎は元の鞘に収まり、めでたし、めでたし・・だったのだが。笑わせながら泣かせる・・・人情話。

その弐 「といちて」
南町奉行所の同心から十手を預かる岡っ引き(御用聞き・目明し・小者)仁九郎は 情けに厚く、弱い者の味方、粋で鯔背で 姿形が良く、神田界隈では庶民に慕われている。その仁九郎の住んでいる初音長屋にやってきていきなり「あっしを子分にしてくだせい」と土間に手をついた男は 元おけら長屋住人、久右衛門町の草履屋飯田屋の倅弥太郎。断られ、勝手に 十一手?を作って、「へい、おやびん」の鶴吉を連れて、岡っ引き気取り。貸本問屋樋口堂の器量良しの娘お舞に 番頭銀兵衛と手代善吉の金横領事件の相談を持ち掛けられてしまい・・・、
おけら長屋の万蔵松吉島田鉄斎、仁九郎の出番となる。その気になって突っ走る弥太郎の挙句の果ては・・・まるで寅さんのごとくのおちがつく。

その参 「ぬけがら」
おけら長屋の住人達の御用達酒場「三裕」。万造松吉が「尋ね猫」の貼り紙のことで店の女中お栄と言い合っているところに、ひょこっと顔を出したのはお染、話題は次第に、誰と誰が良い仲か?。会えば言いたい放題の松吉お栄?、万造と聖庵堂の女医者お満?、
お染、万造に「お満さんみたいな跳ねっ返りが真面目な男と釣り合うわけがないからね」「だれが跳ねっ返りですって?」・・、お満が現れ、お染の隣に座る。「べ、べつに・・・」、八五郎が加わり、島田鉄斎も入ってきて、話が盛り上がる。おけら長屋の独身者は、魚辰、金太・・・。大屋の徳兵衛の後添えには煮売り屋のおけいばあさん?、相模屋の隠居の後添えには海苔屋の婆さん、「まだ生きてるよ」、「た、助けてくれ、ぎゃははははは、は、腹が痛えー、ぎゃはははは・・・」、大爆笑。島田鉄斎には お染さん?、鉄斎は酒に咽て咳き込む。
わけ有りでおけら長屋に住み 粋で、情け深く、懐深くしっかり者、住人達から一目置かれ、頼りにされるお染、大人の色気有り絵になる女お染は、大家の徳兵衛や浪人島田鉄斎しか知らない過去を持つ。この篇では これまで謎に包まれていたお染(本名お峯)の波乱万丈のつらい過去を描いている。
お満「お染さんみたいな女になりたいなあ。じっくり話を聞いてみたいなあ・・」、お染「話すことなんか何もないさ・・・」

その四 「えんがわ」
おけら長屋住人左官屋の八五郎の師匠文蔵親方絡みの物語。文蔵親方と亡き連れ合いお末には一人娘お豊がいたが跡取りがいなかった。兄弟弟子の八五郎為三郎が お豊をめぐる行き違いで独立してしまい、文蔵は甥の文七を養子にし跡取りとし、その文七と所帯を持ったのが八五郎、お里の娘お糸。縁側に座り、目に見えて老けた文蔵が 八五郎に人探しを頼み込む。20年も前に姿を消したお小夜という女。
万造松吉の奔走で 住まいが見つかり八五郎が出向くが・・・珍騒動の末。
捨て子多吉を預かる羽目になってしまい・・・。珍しく 1話完結とはならず 次篇に続く。

その五 「らくがき」
ことの顛末に万造松吉は呆れ返るが そこは人情に厚く、お節介焼きのおけら長屋の住民達、八五郎が預かった多吉の心を開かせていく。突然、緑町一丁目の旗本榊山主計頭徳重の生家の屋敷の壁が、見事な龍の落書きをされ 下手人を捜索していると聞いて、多吉?、八五郎は青くなる。下手すれば 御手討ち。向こう見ずの八五郎が・・・・。島田鉄斎が人肌脱ぎ 多吉の運命も変わるが 文蔵親方から頼み込まれた人探しの話、お小夜の話は 持ち越しとなる。松吉「お小夜さんを見つけたら酒を呑ませて、女郎屋に連れて行くって・・・」、万造「すっかり 忘れるとこだったぜ・・」、八五郎の顔が引きつる。鉄斎は そんな三人を眺めながら美味そうに酒を呑んでいる。


河津桜見頃

2020年02月25日 15時28分11秒 | 爺さんの備忘録的花図鑑

先日、相互フォロワー登録しているuripapa様のブログを拝見し、
毎年楽しみにしている東京都八王子市台町の信松院の河津桜が 
見頃を迎えていることを知った。
今日は曇天で 桜の写真撮りには向かないが、
確定申告書提出で出掛けたついでに、立ち寄ってみた。
ほぼ7分咲き~8分咲き、中にはすでに満開になっている木もあり、
やっぱり、例年より1週間~10日、早いような気がする。

参照 → 金龍山信松院ホームページ

黄梅

枝垂れ梅

松姫像


君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ

2020年02月25日 10時43分55秒 | 懐かしい小倉百人一首

昨年の秋、書棚整理中に「小倉百人一首」の解説本が 目に止まった。
多分 息子が学生時代に使っていたものを置いていったものだろう。至るところ、ピンク、黄色、緑等 マーカーだらけになったものだ。
ページを捲ってみると、なかなか詳しくわかりやすい解説本で 
「へー!そーだったんだ!」
改めて目から鱗になってしまい、廃棄処分どころか、以来 座右の書にしている感有りだ。
子供の頃、歌意も何も分からずに、正月には必ず 炬燵から引っ張り出されて 冷たい座敷の畳で、父親が読み手となり、負けず嫌いの母親もまじえて 「百人一首かるた取り」をする習慣が有った。子供とて、直ぐ飽きてしまい、炬燵に戻って「坊主めくり」に興じるのが常だったが・・・・。
そんなことが有ったせいか、百人一首には 懐かしさ半分、未だに惹かれるものがある。
昨年秋、小倉百人一首には 「秋」を詠んだ歌が多いことを知り ブログにも書き込んだものだが 今回、「春」を詠んだ歌を抽出してみた。


小倉百人一首で春を詠んだ歌 その1

君がため 春の野に出でて 若菜つむ
わが衣手に 雪は降りつつ

歌番号
15

作者
光孝天皇(こうこうてんのう)

歌意
あなたのためにと思って、
初春の野に出て若菜を摘んでいる私の袖には、
雪が次々と降りかかってきますよ。

解説本によると
作者 光孝天皇は 55歳で即位した第58代天皇、
幼少の頃から聡明で信望が厚かった人物だったという。
天皇少くして(わかくして)聡明、
好んで経史を読む
容止(ようし・たちふるまい)閑雅、
謙恭和潤、慈仁寛曠、九族親愛す、
性、風流多く、もっとも人事に長ず。
(歴史書・日本三代実録)

この歌をもじった江戸川柳がある。
「うぬがため 春の野に出る なずな売り」
なずな売りにくる者は 自分の儲けのため 
野原で摘み草をしている・・との意。


参照・引用
「小倉百人一首」解説本(文栄堂)


(つづく)

 

 


平岩弓枝著 御宿かわせみ15 「恋文心中」

2020年02月24日 09時10分22秒 | 読書記

図書館から借りていた 平岩弓枝著、長編人情時代小説「御宿かわせみシリーズ」第15弾目の作品、「恋文心中」(文春文庫)を 読み終えた。
本書には 表題の「恋文心中」の他、「雪女郎」、「浅草天文台の怪」、「わかれ橋」、「祝言」、「お富士さんの蛇」、「八朔の雪」、「浮世小路の女」の 連作短編8篇が収録されている。

平岩弓枝著 御宿かわせみ15 「恋文心中」

江戸時代末期、アメリカ、イギリス、ロシア等の船が続々と日本近海にやってきて、開港を迫られる徳川幕府がその対応で右往左往する時代背景の中、本篇では、これまで吟味方与力神林家の冷飯食い(次男坊)で 自由気ままだった東吾にも 大きな変化が起こる。

「雪女郎」
大雪の夜、深川材木問屋甲州屋太郎左衛門の番頭忠兵衛が雪女郎を見たという噂が広まる。一方、東吾は兄神林通之進から「徳川幕府危急存亡の折故 緊急のお召し(出仕命令)が有るやも知れぬ・・」と告げられる。忠兵衛が殺され、畝源三郎、東吾等が 捜査に乗り出すが、雪女郎を装った殺し事件の背景には 岡場所の女の悲しさが浮かび上がってくる。

「浅草天文台の怪」
両国回向院の御開帳で 見世物の兜が人気を呼んでいるが 境内に鎧兜の武者の幽霊が出るという噂。早速 源三郎、東吾、長助が 探索開始するが、開帳師伊之助に詰め寄る若侍に気づく。将軍家から拝領した兜を質入れした井上丈太郎で、質流れした兜の行方を追っている。井上丈太郎は 幕府の天文方、浅草天文台で天文、気象の観測、暦の研究をする役人、下手すれば切腹もの?、幽霊の正体、実は?、謎解きの末、「御用だ!」、すさまじきものは横恋慕。

「恋文心中」
東吾「講武所教授方」の辞令が下った。旗本や御家人の子弟に武芸全般の稽古をするため、幕府が新たに神田駿河台に設置した練習所だ。練兵館の斎藤弥五郎から、弟子上位の筆頭であるとして東吾が推挙された。兄通之進は 東吾を見習いとして共に町奉行所に出仕し しかる後 与力職、家督を東吾に譲り、隠居するつもりでいたが 「幕府危急存亡の折、若隠居はまかりならぬ、兄弟そろってお上に奉公するべし」との達しで そのシナリオは崩れ、東吾は これまで神林家の次男坊の冷飯食いだったが いきなり知行(扶持米が出る)身分となる。東吾は さらに 勝安房守の目に止まり、築地の「軍艦操練所」に行くことを命じられ、奇数日は講武所、偶数日は軍艦操練所へ出勤することになる。兄通之進「今まで 好き勝手をしてきた罰じゃ。神林家の家名を辱しめぬようしかと奉公せよ」、弟が晴れて推挙され、陽の当たる場所に出たことに 満足そうである。
東吾は 軍艦操練所で昵懇になった坪内文二郎という青年から相談を持ち掛けられるが なんとも軟弱な男と 追い詰められた大名の後室お勝の方の悲しい結末が・・・。 

「わかれ橋」
5月28日は両国の川開き、花火見物で大川の両岸は大変な人出になる。「かわせみ」に るいを知っているという大和屋の一人娘喜久が訪ねてきて 夫の新助に殺されそうだと相談される。るいは 八丁堀にいた頃のことを思い出そうとするのだが・・・?。
ちゃんと話せば分かる夫婦のコミュニケーション不足だったのか?、夫婦の危機は回避出来た。

「祝言(しゅうげん)」
6月末、神林東吾るい内輪の祝言が行われる。御宿かわせみシリーズ、物語の始まりからずっと続いていた二人の微妙な関係が やっと落ち着くことになる。大川端の「かわせみ」から 長助の先導、駕籠脇には るいの親代わり畝源三郎、お千絵夫婦、花嫁の行列が 八丁堀の神林家に到着する。出迎えるのは麻生家の宗太郎、七重夫婦。東吾は 紋付裃姿、金屏風の前で るいの花嫁姿に見とれてしまう。通之進「花婿が そうにたにたするな」、兄嫁香苗がうつむいて笑う。立会人は 方月館の松浦方斎、練習兵館の斎藤弥九郎。「今夜はみんなよく泣いたな」
東吾は この年の春、講武所教授方と軍艦操練所方に任命されてしまったため 奉行所与力職を継ぐことも、神林家家督相続も出来ない状態となってしまった。兄通之進は隠居所を手配し組屋敷から去るつもりでいたが隠居が出来ず、東吾は 「かわせみ」の離れを改造し、所帯をもつことになったのだ。
翌朝、るい、嘉助、お吉は 「かわせみ」の宿泊客から、昔大火で焼け出された霊巌島の畳表問屋播磨屋次郎兵衛の娘おはつの行方について問われる。50歳になろうかという姫路藩酒井家上屋敷の侍、本田藤七郎だったが 20年以上昔別れ別れになった女おはつは・・・、東吾、源三郎、長助等が探索の末、・・・・。

「お富士さんの蛇」
るいのことを「もう お嬢さんはないだろう。御新造さんと呼べよ」と 東吾は張り切っているが 「かわせみ」の老番頭の嘉助も女中頭のお吉も 長年の習慣で つい「うちのお嬢さん・・・じゃなかった御新造さま・・」と 言い換えする日々が続いている。
駒込の富士浅間神社詣でがらみの殺しが有り、長助の知り合いの蕎麦屋六兵衛、その妹おたまが疑われているいう。小間物屋吉野屋の娘お初、大和屋の娘おたか、御家人久保栄次郎・・、下手人は?、憎しみ、恨みが殺人に・・・。

「八朔の雪(はっさくのゆき)」
8月1日は 八朔の日、天正18年8月1日徳川家康が江戸入りした記念日で、大名が白装束で総登城する日になっている。吉原でも紋日(休日)となり 遊女は白づくめの扮装をする習わしになっていてそれを見物に訪れる遊びもあった。新婚早々の東吾が 軍艦操練所の同僚に誘われて しぶしぶ吉原見物に行く羽目になったのだが・・、
そこで東吾が親身になって身の上話を聞いてやったお染が殺された。源三郎から告げられ 頭を殴られたような衝撃を受ける東吾。源三郎「おるいさんに気づかれないようにして下さい」

「浮世小路の女」
神田亀井町の細川越中守のお抱え医者高橋良典が 浄瑠璃講釈菊花亭秋月からゆすられていると町役人に訴え出た。妹分おていが高橋良典にもてあそばれたという秋月の言い分であるが 大名お抱え医師としがない女芸人では 処罰される側は決まっているようなもの。東吾の兄吟味方与力神林通之進は 定廻り同心源三郎に真相究明を指図、東吾も協力することになる。
菊花亭秋月は 東吾の子供時代を知っているという、るいと同年代の女。るいに良く似ている。「もう東吾様のお嫁になってあげません」・・・その女の子は 「お秋だったんだ」
一座と上方へ去って行った菊花亭秋月・・・東吾がるいと夫婦になっていることを知った秋月(お秋)の女心を 東吾はなんとなくは分かるのだった。

(つづく)