梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

3ヶ月目も大盛況です

2013年06月18日 | 芝居
新装歌舞伎座杮落しも3ヶ月目。
「六月大歌舞伎」も16日に中日をむかえ、折り返しとなりました。

師匠は第1部『俊寛』で、久しぶりの丹波少将成経と、第3部『御存 鈴ケ森』で白井権八の2役をお勤めです。
権八では、前回の歌舞伎座上演時は黒色だった衣裳を、鶸(ひわ)色にしてお勤めです。色が変わると、雰囲気もやはり変わって見えますね。
雲助との立廻りも、前回より手数が増えておりますので、いかにも歌舞伎らしい、ちょっとシュールな世界をたっぷりじっくり御覧頂ければと存じます。

私は、第3部『助六由縁江戸櫻』の<三浦屋新造>、いわゆる“居残り”新造を勤めさせて頂いております。さよなら公演のときも同じお役でございましたが、今回は私がシンとなりましたので、後輩たちと、段取りよく舞台上での用ができるよう、気をつけております。
さよなら公演で助六をお勤めになっていた成田屋(團十郎)さんが冥府へ旅立たれ、ご子息の海老蔵さんでの助六でございます。
以前も申し上げましたが、舞台上の“特等席”から拝見できる有難さを噛み締めながら、良い姿勢を保つ辛さ(背中、腰の疲れはナカナカです)も乗り越えて、あと半分の公演を精進いたします。