「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

もう11月も最終週か……

2010-11-29 23:08:10 | 中米防災協力(プロジェクトBOSAI)
日曜、夜更かしをしてしまったが、
バスタブと足裏マッサージと風呂のおかげか、何とか6時半に動き出す。

いつものようにオフィスへ。

9時半から、12階の会議室で、
2ヶ月ぶりにエルサルバドルBOSAI関係者のミーティング。
専門家3名に協力隊員2名、2県5市の関係者、計17名が集まる。

当地においては、定例会議という習慣があまりない模様。
定期的に集まろうよと声をかけ、実際に集まっている場は、
そう多くはないそうな。

考えてしまうところ、大いにあり、である。

翌日からのホンジュラス出張を控えて、
兄弟格の「プロジェクト TAISHIN」のBさんとLさんがおいでになり、
会議を途中で抜け出す。

経費の問題、工費の問題、等々、
考えればきりがないが、それでも動き出したのは嬉しい。

昼食は定例会議のお弁当。

午後、BOSAIチーム全員でサンペドロ・マサワットへ。
JOCVのN隊員の配属先。
彼のオフィスには、
ドイツの援助による河川防災プロジェクトのバナーがあった。
こういう見せ方のうまさについては、
JICAはもっと学ぶべき、と、改めて思う。

市長は、家庭の事情で遅れるという話だったが、
察するに、バルセロナとレアル・マドリードの試合を見ていたのではないか、と。
それほどまでに、この国ではサッカーの試合は大変なことらしい。

市長の執務室には、
ベネズエラのチャベス大統領がエルサルバドルの20の市長に、
200万ドルを寄付した新聞記事がかざってある。
当地サンペドロ・マサワットには10万ドルが分配された、とのことだった。

それにしても……。
チェ・ゲバラの肖像写真の下で仕事をしているとは……。
ジャケットにも、CHE、とある。
さすがはFMNLの元闘士、というべきなのか、
でも、このこだわりには妙に感心してしまった。

市内52のコミュニティの中では、
太平洋岸に面したラス・オハス村で、
プロジェクトが導入したサイレンの成果で、
村民全員が無事避難できたという事例があった。

その次のGood Practiceをどうやって作って行くか。
その辺りが議論の中心となる。

ハリケーン・イダの後、
リスク認識が変わったという。
ただ、その後、リスクマップを作ったコミュニティはない、とのこと。
まぁ、50年周期の災害を目の当たりにしてしまうと、
それを織り込んだリスクマップ作りは、
あまり現実的ではないだろうなぁ……。

市内28の学校の中では、
過日訪れた1校のみが、カエルキャラバンを実施済みとのこと。
年明け1月8日から16日にかけて、お祭りがあるとのことで、
その時に、どこかの学校で、
当市では2回目のカエルキャラバンをやれる可能性があるかもしれない。

オフィスに戻り、仕事を続け、
いつものように18時過ぎに自宅に戻る。

日本からスカイプにて応援要請あり。
ロス・ランチョスでステーキを平らげてから、
1時間半、議論に付き合う。


                          (12月3日アップ)