寡黙堂ひとりごと

詩吟と漢詩・漢文が趣味です。火曜日と木曜日が詩吟の日です花も酒も好きな無口な男です。

十八史略拾い読み 楚

2009-03-18 08:27:16 | Weblog
楚之先、出自顓頊。顓頊之子、爲高辛火正、命曰祝融。弟呉囘復居其職。呉囘二世、有季連者、得羋姓。季連之後有鬻熊、事周文王。成王封其子熊繹於丹陽。至夷王時、楚子熊渠者僭爲王。十一世至春秋、有曰武王。強大。至文王始都郢。成王與齊桓公盟召陵、尋與宋襄公争覇、後與晉文公戰城濮。
楚之先は顓頊(せんぎょく)より出づ。顓頊の子は高辛の火正と為り、命(なづ)けて祝融と曰う。弟呉囘(ごかい)、復其の職に居る。呉回より二世にして季連という者有り。羋姓(ひせい)を得たり。季連の後鬻熊(いくゆう)というもの有り。周の文公に事(つか)う成王其の子熊繹(ゆうえき)を丹陽に封ず。夷王の時に至って、楚子熊渠(ゆうきょ)という者、僭(せん)して王と為る。十一世にして春秋に至り、武王と曰うもの有り。益々強大なり。文王に至って始めて郢(えい)に都す。成王、齊の桓公と召陵に盟(ちか)い、尋(つ)いで宋の襄公と覇を争い、晋の文公と城濮に戦う。

高辛 高陽氏 火正 官名、火を司る  僭 僭越の僭