夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

とんぼつり 今日はどこまで行ったやら

2008年07月05日 20時36分35秒 |  気になる詩、言葉
加賀の千代女のこの詩はとても好きで、何度か日記にもあげているはずなのですけど、「気になる詩」のカテゴリーで見てみましたけど、見つかりませんでした。
きっと、どこかのカテゴリーに紛れ込んでいるのでしょうね。

「とんぼつり」、、、竹の先につけた糸におとりのトンボをくくりつけ、寄ってくるトンボを捕まえるという子供の遊びなのですけど、私の子供のころにはちょっとだけあったよう。 弟の時代にはもう廃れて、見られなくなっていました。

なんとなく、懐かしく、ちょっとメランコリックになるような詩ですけど、家の子はまだ帰ってこない、今日はどこまで行ったんだろうというような、平安な気持ちで詠まれた詩ではないのですね。

加賀の千代女には一人息子がいました。でも幼いころになくなったのだそうです。
その子を、思い続けて生きている母親の千代女。
とんぼを見ても、天国であの子はとんぼつりをしながら幸福にくらしているのだろうか思ったに違いありません。
そんな悲しい思いがこめられたものなのです。

そういう背景を知りながらもう一度この詩を詠むと、涙が溢れてきます。



歌の翼に

2008年07月05日 19時38分49秒 |  気になる詩、言葉

歌の翼に恋しき君をのせ 

ガンジス河の美しい花の野に運ぼう

静かな月は映えて 花園の蓮の花は 

愛しいものの訪れるのを待っている

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今日の岬は薄日がさしてとても蒸し暑い一日でした。
いすみ市の環境と文化の里のセンターではお目当ての大賀蓮はまだのようです。鑑賞会は今月の13日だそうですけど、間に合うかな?
ほかの蓮は少しづつ咲き始めています。

この時期綺麗な花、心躍るような花はたくさんありますけど、蓮は別格。
この花の気品に満ちた、凛としたたたずまいには圧倒されてしまいます。
以前にも日記にアップしていますけど、そのときにもこの曲を付けていました。

トップの歌はJ.L.F.メンデルスゾーンの歌曲として有名になりました。
歌の翼に(作品34の2) 詩はHeinrich HeineのBuch der Liederのなかのものです。オリジナルを下に載せておきます。歌曲としてだけでなく、いろんな楽器用にも編曲されて聞くことが多い曲ですね。



Auf Flügeln des Gesanges
       
   
Auf Flügeln des Gesanges,

Herzliebchen, trag ich dich fort,

Fort nach den Fluren des Ganges,

Dort weiß ich den schönsten Ort;



Dort liegt ein rotblühender Garten

Im stillen Mondenschein,

Die Lotosblumen erwarten

Ihr trautes Schwesterlein.

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