創業70年、宮古そばの老舗「古謝食堂本店」にて、カレーそば、550円。
宮古そばとは、沖縄そばと似て非なるもので、店によっても微妙に違いがあり、一概には言えないが、基本的には沖縄そばのような縮れがなく、また平たくない代わりに若干細い、ちゃんぽんの麺のような形状をしている。宮古島へ来たなら一度は食べておきたい一品。こちらは、数ある宮古そば屋さんの中でも老舗として有名なお店だ。
島全体の時間の流れがおそい宮古島としては、なかなか早いスピードでそばが登場。宮古そばの上にカレーをかけた、ある意味想像通りのカレーそばだ。
カレー自体は、甘口でコクのある家庭風カレー。ニンジン、ジャガイモなどの具も適度な大きさで入っている。野菜の旨味とカレーの風味は、まさに家庭の味。けっこう量があるので、最初は麺をカレーに絡めていただくことになる。
しばらく食べ進めていると、宮古そばの、独特のかつおだしの上品で優しい風味があるスープにカレーが絡まってゆく。このスープと絡まったカレーが、また奥深い味わいとなって、違った美味しさを生んでいる。
さらに、宮古そばには欠かせないコーレーグース(島とうがらしを泡盛に漬けた、辛口の香辛料)を数滴垂らすと、その特徴ある辛味と泡盛の風味が加わって、さらにその表情を変える。カレーの辛味とはベクトルは異なるが、宮古そばの風味とカレーの風味の絡みはとても面白く、また美味しい。
1杯で3度美味しい‥‥とまでは言いすぎか? いずれにせよ、まさに宮古島ならではのメニュー、ぜひ一度お試しあれ。
「古謝食堂本店」
沖縄県宮古島市平良字西里165
09807-2-2139
10:00~21:00頃
不定休
★★★