いまや大阪名物と言っても差し支えないのではないだろうか、スパイスカレーのブームを語る時に、必ずと言っていいほど名前の挙がる有名店。
北浜のオフィス街の中心、土曜日ということもあって狙い目なんじゃないかと楽観視しながら店にたどり着くと、開店前だというのに長蛇の列。。。さすが。大阪で美味しいカレーを食べようと思ったら、予約や行列は避けて通れないんだなぁ。
店内はカウンターのみで10席ほど、メニューは複数あるようだが、辛さが強めな「花火」は初回は注文することができず、「キーマ」「ベジタブル」と、あいがけの「ミックス」から選ぶことになる。「ミックス」を選び、しばらくすると、カレーの出来上がりのタイミングで、店主がこのカレーの食べ方を説明してくれる。
「真ん中に大きなシシトウが一本載っています。これを左手でつまみ、まず一口齧ってその苦みを味わってから、カレーを口に運んでください。スイカの塩のような役目です。左手にシシトウ、右手にスプーン、これが大阪のカレーの食べ方ですよ」
これからテーマパークのアトラクションにでも参加するような、そんなユニークな説明を受けてから、カレーとマンゴージュースが運ばれてくる。見た目にもなんとも独創的で美しい、美味しそうなカレーだ。
言われたとおりに、カレーの真ん中に鎮座する、程よく焙られたシシトウを一口齧る。とは言っても、驚くほど苦いわけではなく、ちゃんと甘みも感じる、存在感のあるシシトウだ。
カレーは、上にふりかけのようにどっさりとスパイスが振りかけられている。あいがけだが、セパレートタイプではなく、野菜カレーとキーマカレーがあらかじめミックスされた状態でかかっているようだ。ニンジンやインゲンなどの野菜とともに、粗挽き肉がゴロゴロと入っているのが見える。
サラっとしたスープ状のカレーは、意外にあっさりとしていて、それでいて非常に繊細で奥深いスパイスの風味を感じる。これだけ見た目にスパイススパイスしているのに、ガツンという感じでは決してなく、じわじわとカレーの旨みを演出しているという感じで、口あたりはとても優しい。だけど、後からじわじわと汗をかいてくるような、そんなカレーだ。
野菜や肉の食感、ゆで卵やタマネギのピクルスなども良い仕事をしていて、それぞれは決して派手じゃないんだけど、全体としてとてもレベルの高い特別な一皿になっている。
お店のホスピタリティなども含めて、さすが人気店に上り詰めただけはあると納得できる、ぜひおさえておきたいお店のひとつ。次回はぜひ「花火」を試してみたい!
「コロンビア エイト」北浜本店(北浜、なにわ橋、天満橋)
大阪府大阪市中央区道修町1-3-3 エビス道修町ビル2F
06-6203-7788
月~金:11:00~15:00(L.O)
土曜日:12:00~17:00(L.O)
定休日:日祝日
http://columbia8.info/
★★★★