Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

音楽と、医療と、心と。

2012-03-12 22:06:16 | 音楽療法

母校からの機関紙に、音楽療法についてのコメントがあった。<音楽と医療の未来に向けて>のタイトルで、数年前からカリキュラムに導入している 《医療と音楽》 《心と音楽》 の授業を、学校独自の高度な教育として実現しつつ取り組んでいるとのことだった。

出身大学は 総合大学音楽学部 で、音楽療法専門コースはないが、窓口の広さを生かして、現役医師や音楽療法士を積極的に教員に迎え入れている。音楽療法が社会的にこんなに盛んになる前から、特別講習やオープンカレッジで開講しており、声楽家として活動していた私も数年にわたり受講。その頃は、まさか自分が現役のうちに、日本で(それ以前に留学先のフィンランドで学んでいたが・・・)音楽療法を仕事にするなんて、まだまだ考えにくい世の中だった。

記事は、「授業では、脳の働きと心の関係について、脳の認知機能不全の症状を知り、脳の機能回復訓練に通じる音楽の役割を学び、認知症、または現代社会で問題を抱える発達障害のこども達へのアプローチとして、医療や介護の領域でも音楽の力を有効に活用させることが出来るように・・・、症状を知りその人の心に近づく・・・」という内容だった。

この記事は、私たち音楽療法の仕事をしている卒業生たちに大いに共感を呼ぶ。後輩は「音楽を広い視野で捉え、現代の社会が抱える問題に音楽を活用し改善を目指す…こういう考えや取り組みがまさに音楽の発展でもあり音楽を学ぶ者のスキルの向上に繋がるのではないでしょうか。音楽療法専門コースはないものの、音楽を芸術として専門に学ぶ学生に対して、こういった授業を導入するという大学の方針や学校の精神に大変共感を覚えました。医療現場のプロから教わる知識と音楽の知識、そしてスキルをコラボさせこれからの医療や介護の現場で音楽療法がますます活躍することを…そんな後輩たちが続いてくれることを期待したいと思います」と ブログで紹介している。

 

私は、もう一度この環境で勉強したいと思ったほど。年度末になりすでに新年度の計画も出来上がっているので、この思いはすぐには無理。でも常にブラッシュアップの精神、口ぐせの「鮮度のいい仕事」のためには、現在進行形で貪欲なほどに習得していきたいと思っている。