GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

欠席4620人

2007-06-01 02:43:30 | 教育
「労働者」紙にも高校卒業試験の記事が大きく載っていました。「教育省の第一報の評価によれば、高校卒業試験の初日は安全かつ厳粛にとり行われ、受験生の不正行為は厳格に処理された」との書き出しです。全国で欠席者4620名、試験停止処分875名の受験生と6名の試験監督官、試験会場に向かう途中での交通事故45名。

試験監督者が(職務)停止処分になったというその問題行為の具体的な内容を知りたいところですが、特に問題視されているようにも書かれてはいません。日本の先生方のように「指導力不足」とか「君が代を斉唱しなかった」というのとは性格を異にするもののようです。

試験問題が新聞に掲載されてました。文学(国語)は論述形式で6問、2時間半です。メコンデルタのキエンザン省では、資料を持ち込んで見付かってしまったり、白紙解答も少なくなかったようです。1問につき25分も要する国語の試験問題というのがそもそもの間違いで、ただただ文学嫌いを増やしてるだけとしか思えません。ベトナムの教育の最大の問題は、わが偏見によればここにあります。日本の古文や漢文も暗記を強いられる苦痛という意味では同じですが。

物理は選択式回答形式の40問。新聞には問題番号231の問題が掲載されてました。日本でも運転免許の学科試験は隣の席と異なる問題でしたが、ベトナムの学校でのマークシート試験では常に問題が4種類以上準備されてます。たぶん同じ問題で問題の順番が異なるだけだと思うのですが。

カンニング防止の意図なんでしょうけど、ドアに鍵を4つも5つも掛けるのと同じ発想のように感じます。K君に言わせれば、「不正を前提とした考えだからで、日本のように性善説の社会ではないから」ということなのかも知れません。「日本人だけだよ、性善説を前提にして『話せばわかる』なんて考えてるのは」だそうです。

試験会場を見たことがないので詳しくはわかりませんが、高校の卒業試験は一教室に24名、大学入試で40名だったと思います。それを二名の監督官が監視しているわけですからそれだけでカンニング防止は十分そうなのに。しかし、日々想像を超えた行為に怒りを爆発させている自分ですから、そこでは日本とは違った形式や規律が必要とされる理由があったとしても不思議ではありません。


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