GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

170ドン/円

2008-06-08 02:28:26 | 農業・食品
今週もまたメコンデルタへ行って来ました。
途中で立ち寄ったACB銀行で外国為替レートの表示を見ると1円が170ドンを超えているのにビックリ。4月末に日本に帰る際に両替したときは160ドンを割ってましたから。しかし米ドルは16,280ドン。1ドルが100円を割らねばこういう数字にはならない筈と思いつつカナダドルや豪ドルの表示を見ると、これまた米ドルを超えています。

遂に米ドルが暴落したのか、であれば新聞にも載って大騒ぎで気付かぬ訳がありません。定期預金金利は銀行によってバラつきがありますが、月利1.25%、年利15%を超えるところも増えて来ました。サコムバンクでは2~6ヶ月定期が一番利率が高く7~12ヶ月はそれよりも低い設定になっています。不足してるのはベトナム・ドンばかりでなく米ドルものようで、米ドル預金も年利6.4%と高い数字になっています。

そういえば、自由市場での米ドルが値上がりしているという記事がありました。10年ほど前、アジア通貨危機の頃だったか、同じように銀行のドルレートと当時はブラックマーケットと呼ばれた巷の取引とでは10%ほどの差があり、この差額を利用して取引を繰り返せば・・・などと考えてみたことがありましたが。

顔見知りの両替店に電話を入れ確かめてみました。「今はドルはありません」との返事で、僕が誰であるかを確認すると「1ドル18,100ドン」で用意できるとの話。銀行に掲げられたドルレートはドルを売ることはできてもドル紙幣を買うことはできないレートなわけです。

ドルを低く据え置かねばならない政府のインフレ抑制の意図も分からないわけではありませんが、しかしドルを抑えたままであれば輸入の増大は促進されるばかり。その上、他の通貨に対しては急激なドン安になっているのに米ドルに対してだけドンを高く据え置いても混乱が増すばかりなのではないでしょうか。

このような無理をしてもこの物価高です。実勢価格にした場合更にインフレの昂進となることは明らかで、そのような調整が行われざるを得ない局面が訪れない保障はありません。

などと考えていると、今まで随分と自分が暢気に考えていたことに気付きました。株価は文字通りの止まるところを知らない下落を続けています。ベトナムへの投資が大きいマレーシア企業の株価がそのことを理由に下落しているとか。今年のベトナム経済は今までとは逆の意味で注目されてるようです。