『踏査行』の『3.コムポートからコムポン・サオムへ』は特に興味深い記述が多く、これを読んだ誰もが、もしバイクで行ける距離であればこの地を訪れてみたいと思うに違いありません。特に子供の頃の夏休みにカブト虫採りに熱中した経験があるような人ならば尚更かとも思います。
もっとも今は舗装された国道を走ることが出来るので、アンナン人の道を歩き山脈から流れる急流を裸足になって渡るなんてことはなく、ヒルに噛まれることもありませんでした。
それではあまりにも味気ないではないかと思い、山脈方向に分岐する道の入り口に「ナショナルパーク」の看板があったので右折して山の方向に進んでみました。すると直ぐ検問ゲートがあり、建設用トラックが入って行きましたが、バイクでの進入は拒まれました。公園なのに何故入れないのかはわかりません。水力発電所建設の現場だったのかどうかも不明です。
仕方なく引き返し、今度は海岸方向に折れてみました。穏やかで小さな浜に出ました。が、道の突き当たりは民家の庭。庭が海と接しています。津波が来たらどうするんだろう、などと思わざるを得ないほどの近さです。家屋は高床式なので多少の海水面上昇には問題なさそう。
国道に戻り暫くすると路上でエビを干していました。子供達が干したエビを選別しています。覗いて見るとエビの種類も様々でカニや貝殻なども混ざっていました。確かに天日乾燥させ、選別しなければ商品にならないし・・・などと思つつ様子を眺めていると、仕事として選別してるというよりは、その場で自分の食べたいものを探してるような感じでした。
シアヌークビルの幾つもある海岸をあちこち見て回り、コンテナ・ヤードなどにも立ち寄ってみました。日の丸の付いた看板なども立ち、JICA ODA LOANと記されていました。港には客船も停泊し、また大きな高級ホテルも建設中です。
カンポートからは100km程度。かつては4日間を要した行程も今は2時間足らずで付く距離です。ところがいざカンポート方向に戻ろうとすると道に迷い同じ所に3度も来てしまいました。半島の山道はカーブが多く方向感覚を掴むのが難しく、しかもカンポート州ではないので買った地図から外れています。
焦ると悪循環と思い、高校生が集まっている甘味店に立ち寄り、尋ねてみました。男子の方が行動範囲も広いだろうしと思い男子高校生に声を掛けたところ英語が旨く伝わらないのか教えて貰えませんでした。仕方なく地図を広げて氷の入った甘味菓子を食べてると女子高生の一人が来てノートに地図を描いて説明してくれました。何やら男子高生には冷かされていましたが。最後にWhere are you fromと聞かれたので、日本からだと答えると、「日本語一つだけ知ってます」と言ってから暫く考え、「オメデトウゴザイマス」。
教えて貰った道は正解で、無事国道に出ることができました。ところがそこからカンポート方向に行くには途中で右に分岐しなければならなかったのにその分岐点を見落とし、プノンペン方向に北上する道をそのまま走ってしまいました。
暫く走っても山ばかり、海岸方向が見当たりません。あれーと思い、方位磁石を見ると進行方向は南を指しています。南だから良いんだと思い再び走り続けると明らかに来るときに見た風景とは異なります。どうせ帰るだけだからプノンペン経由で大回りでも良いか、とも考えましたが、回りには人家も滅多になく夕暮れ近くになると心細くなりました。
路上に置かれた標識は見知らぬ地名ばかり。方位磁石が90度逆を指すなんてことが・・・と、二度三度試してみましたが、結果は変わりません。ガソリンの残量も気になり、今更ながらと思いつつやはりUターンして引き返すことにしました。
道を間違えたまま50km以上も北上してしまったようです。引き返す途中でやっと見つけたスタンドで満タンに入れると9.9Lも入ってしまい、ガス欠寸前だったようです。カンポートに向かう3号線の分岐点に着くと既に日は暮れていてました。
街灯の無い田舎の見知らぬ道路を走るのは疲れます。当然ながらスピードも出せないし、道路の凹凸に気付いた時は既に遅く、望まぬ夜道の危険性を体感することができました。
カンポートの町に戻ると8時を過ぎてました。とりあえず無事に戻れたのでこの日は奮発して温シャワー付きの15ドルに泊まりました。前日は7ドルのゲストハウスでしたが。
もっとも今は舗装された国道を走ることが出来るので、アンナン人の道を歩き山脈から流れる急流を裸足になって渡るなんてことはなく、ヒルに噛まれることもありませんでした。
それではあまりにも味気ないではないかと思い、山脈方向に分岐する道の入り口に「ナショナルパーク」の看板があったので右折して山の方向に進んでみました。すると直ぐ検問ゲートがあり、建設用トラックが入って行きましたが、バイクでの進入は拒まれました。公園なのに何故入れないのかはわかりません。水力発電所建設の現場だったのかどうかも不明です。
仕方なく引き返し、今度は海岸方向に折れてみました。穏やかで小さな浜に出ました。が、道の突き当たりは民家の庭。庭が海と接しています。津波が来たらどうするんだろう、などと思わざるを得ないほどの近さです。家屋は高床式なので多少の海水面上昇には問題なさそう。
国道に戻り暫くすると路上でエビを干していました。子供達が干したエビを選別しています。覗いて見るとエビの種類も様々でカニや貝殻なども混ざっていました。確かに天日乾燥させ、選別しなければ商品にならないし・・・などと思つつ様子を眺めていると、仕事として選別してるというよりは、その場で自分の食べたいものを探してるような感じでした。
シアヌークビルの幾つもある海岸をあちこち見て回り、コンテナ・ヤードなどにも立ち寄ってみました。日の丸の付いた看板なども立ち、JICA ODA LOANと記されていました。港には客船も停泊し、また大きな高級ホテルも建設中です。
カンポートからは100km程度。かつては4日間を要した行程も今は2時間足らずで付く距離です。ところがいざカンポート方向に戻ろうとすると道に迷い同じ所に3度も来てしまいました。半島の山道はカーブが多く方向感覚を掴むのが難しく、しかもカンポート州ではないので買った地図から外れています。
焦ると悪循環と思い、高校生が集まっている甘味店に立ち寄り、尋ねてみました。男子の方が行動範囲も広いだろうしと思い男子高校生に声を掛けたところ英語が旨く伝わらないのか教えて貰えませんでした。仕方なく地図を広げて氷の入った甘味菓子を食べてると女子高生の一人が来てノートに地図を描いて説明してくれました。何やら男子高生には冷かされていましたが。最後にWhere are you fromと聞かれたので、日本からだと答えると、「日本語一つだけ知ってます」と言ってから暫く考え、「オメデトウゴザイマス」。
教えて貰った道は正解で、無事国道に出ることができました。ところがそこからカンポート方向に行くには途中で右に分岐しなければならなかったのにその分岐点を見落とし、プノンペン方向に北上する道をそのまま走ってしまいました。
暫く走っても山ばかり、海岸方向が見当たりません。あれーと思い、方位磁石を見ると進行方向は南を指しています。南だから良いんだと思い再び走り続けると明らかに来るときに見た風景とは異なります。どうせ帰るだけだからプノンペン経由で大回りでも良いか、とも考えましたが、回りには人家も滅多になく夕暮れ近くになると心細くなりました。
路上に置かれた標識は見知らぬ地名ばかり。方位磁石が90度逆を指すなんてことが・・・と、二度三度試してみましたが、結果は変わりません。ガソリンの残量も気になり、今更ながらと思いつつやはりUターンして引き返すことにしました。
道を間違えたまま50km以上も北上してしまったようです。引き返す途中でやっと見つけたスタンドで満タンに入れると9.9Lも入ってしまい、ガス欠寸前だったようです。カンポートに向かう3号線の分岐点に着くと既に日は暮れていてました。
街灯の無い田舎の見知らぬ道路を走るのは疲れます。当然ながらスピードも出せないし、道路の凹凸に気付いた時は既に遅く、望まぬ夜道の危険性を体感することができました。
カンポートの町に戻ると8時を過ぎてました。とりあえず無事に戻れたのでこの日は奮発して温シャワー付きの15ドルに泊まりました。前日は7ドルのゲストハウスでしたが。