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GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

ベトナム8月自動車販売

2012-09-13 00:45:03 | 経済

ハノイとホーチミン市における交通渋滞対策を理由として自動車登録料、ナンバー交付料の高額化が開始され、年初より自動車販売の大幅な減少が続いています。それでも5月以降は連続して増加傾向を示していたものが、8月は再び減少し、この更なる悪化は、VAMAの今年途中で10万台に引き下げられた販売予測をも下回るものになると言われています。

ベトナム生産ホンダシビックの販売価格は725,000,000ドン(273万円)。これでも高過ぎる価格と感じるのですが、更にハノイでは登録料が20%(HCM市15%)加算されるのですから売れないも当然と思えて来ます。因みにGMの1Lカー、シボレースパークライトの車両価格は、308,492,940ドン(116万円)。

     

http://vneconomy.vn/p0c23/xe-360.htm

ベトナム自動車工業会(VAMA)によると8月の自動車販売台数は7,056台で前月比5%減、前年同月比で34%減となった。輸入車と国内組立車の合計国内販売台数は6,448台で前月より4%減、前年同月比33%減。

この内、多目的自動車・SUV車1,291台(前月比14%減、対前年同月比40%減)、5人乗り以下乗用車2,012(同-4%,-52%)、商用車2,927(同0%,-10%)となっている。

VAMA加盟18社中9社が生産減、9社は増加した。生産が減少したのは、VMC(日産、Lifan、Chery)が7月より84%減。GM19%減・・・。生産が増加したのは、Samco 88%、スズキ22%、いすず 22%、トヨタ 11%、メルセデスベンツ 9%。

VAMA加盟各社の2012年1 - 8月販売累計台数は48,910台となり、前年同期比37%減となった。SUV車9,388台(37%減)、乗用車9,388台(41%減)、商用車23,373台(25%減)。

3ヶ月連続して増加した後の8月減少についてVAMAの代表は、旧暦7月の予期せぬ出来事の発生が原因だと分析している。 販売代理店や経営幹部の多くによると少なくない顧客が、各社の販売促進プログラム適用が継続されているにも拘らずこの月の事件によって契約書へのサインが疎らなものとなっているとのこと。

これまでの各月の自動車購買力状況からしてVAMAは今年の販売台数は約9.3万~9.5万台になるだろうとの見通しである。


ベトナムの8月PMI

2012-09-06 00:15:31 | 経済

中国の8月購買担当者指数(PMI)が49.2に低下し昨年11月以来のことだそうですが、ベトナムでは国家統計局によるPMI調査は行われていないようで、HSBC銀行によるものが発表されたそうです。ホンダのPGM-FI(電子制御燃料噴射装置)という名は最近目にすることが増えたもののアルファベットの並びを覚えているわけではありません。ましてこのPMIなる三文字、次にお目にかかる時までに忘れてしまうこと間違いなし。

               「第4四半期に経済は徐々に回復」   2012/9/4

生産分野のPMI指数は、7月の43.6から8月は47.9へと上昇した。HSBCは、第4四半期から経済活動が徐々に回復するものと予測している。

香港上海銀行(HSBC)は、きょう、ベトナム市場の生産分野PMI指標を発表した。これによると指標は4.3上昇し47.9となった。HSBCによると50以上になると全体的な上昇を示す、言い方を換えれば生産活動と経営条件における積極的な表現である。その反対に50を下回ると全体的な減少、またはマクロ条件の楽観性を欠くものとなる。

「指標47.9の数値はベトナムの生産分野の各活動条件が引き続き減少していることを示している。しかし8月の指標は相対的に衰減は軽微であり、5月以来最も軽いものである」とHSBCは語っている。

ベトナムの各企業家は、生産量は引き続き減少するだろうが、その速度は4ヶ月で最も低いものだ、と述べている。

今月の新規輸出受注数量の減少もまた受注一般と同様に減少速度は緩やかである。各商社は新規受注数量の減少は国内外市場共に需要が弱いためと、述べている。

8月の引き続く購買活動の減少は、前月よりも減少速度は弱まった。供給会社の努力は依然として販売会社の納期短縮を保証していると語られている。このことは、一面では需要が減少したために供給側が十分な商品を抱えていることによる。

各企業は引き続き平均販売価格を下げている。8月の工場出荷価格の値下げは、ここ4ヶ月で8回目のことであるが、6・7月と比べ遙かに速度は遅い。各社の値下げ販売の一端は競争圧力にある。

HSBCによると一般に生産活動減少のレベルは小さく、指標が平均の50を下回っているにもかかわらず前月に比べ回復傾向を表している。

「ベトナムでの経営諸条件は依然として困難であるにもかかわらず、生産分野の悪化速度が減速していることは、経済活動が第4四半期には次第に回復するだろうことを示している」と、HSBCの経済分析者は語る。

とは言え、海外市場の需要が引き続き弱いため、輸出受注は減少するだろう、と言う。国内需要は低迷し、特に財政赤字の削減でGDPは昨年の5.9%成長から今年は5.1%に減速するだろう。

8月の経営活動の衰弱の兆候は経費の平均的な増加である。現在時点で、回答の中には、上昇速度はわずかであるが、幾つかの原材料価格が上昇したと答えている。

商品価格が上がり、インフレ率は8月は再上昇した。HSBCは中央銀行は引き続き市場金利を引き下げ、消費拡大のための行政措置をとるだろうと予測している。

生産分野のPMI指標は、HSBCによる市場の定期的調査の結果である。ベトナムでは、この指標は各生産企業の購買管理者400名のデータに基づいて構築されている。調査対象グループは地理的分類と標準産業分類(SIC)に従っており、ベトナムのGDP分類に収集される。

http://vnexpress.net/gl/kinh-doanh/2012/09/kinh-te-co-the-dan-phuc-hoi-tu-quy-iv/


ADBー世界コメ価格は安定

2012-09-03 06:15:42 | 経済

アジア開発銀行は8月30日、マニラで「世界のコメ需給」に関するレポートを発表し、ベトナムの新聞では「コメ輸出世界第二位から転落の危機」として報道されました。

http://vneconomy.vn/2012083105033046P0C19/viet-nam-co-nguy-co-mat-ngoi-a-quan-xuat-khau-gao.htm

タイ政府の農民支援政策によって輸出が停滞しているだけに、ベトナムではタイを抜いてコメ輸出世界一位を期待する声があり、この三位転落の危機はがっかりさせられるニュースだったようです。

順位なんてどうでも良いじゃないか、と思ってしまうのは外国人故かも知れませんが、日本でも何かと世界一にでないと気が済まないご老人もいることだし、近代化を遂げつつある新興国ベトナムにしてみれば自然な感情と言うべきでしょうか。

ロイターにもこのADBのレポートについて記事がありました。

          World rice prices seen steady, ASEAN producers key to stability - ADB 
Aug 30 (Reuters)

アジア開発銀行(ADB)は火曜日に発表されたレポートで、コメの国際価格は引き続き堅調に推移し、アセアンのコメ生産者が市場の安定化と成長する需要に対して重要な役割を果たす、と述べている。

ADBのデータによると、アセアン諸国のコメ生産量合計は、年1.37%成長し、2010/11年度の約1.105億トンから2021/12年度には1.283億トンになると予測されている。これは、通常の気象条件と同じマクロ環境に基づいたものである。

「これまでのところ、コメ市場は着実性を保ち、現在の生産予測は全体的な価格は安定的であり続けるだろう」とADBは述べ、ASEAN諸国の生産増が価格安定に寄与する、としている。

しかし、モンスーン雨量の不足が起きた場合にはインドが2007/08年のように輸出禁止措置に訴え、価格に打撃を与えるリスクがある。

コメ価格は、インドが食糧安全保障を理由に輸出禁止措置をとった2007/08年に急上昇を記録した。供給ショックが引き金となってパニック買いを誘発し、タイ白米100%グレードB価格は2008年4月には1,080ドル/トンに跳ね上がった。
タイ白米100%グレードBのベンチマークとなるRI-THWHB-P1価格は先週の590ドル/トンから火曜日には600ドルでオファーされている。

「豊富なアセアンの供給」

アセアンの栽培面積4,700万ヘクタールは、世界の稲作面積の29パーセントを占めている。

アセアン10ヶ国の中で、カンボジア、ラオス、ミャンマーは土地と水資源が豊富で良好な可能性を持っている、とADBは言う。。

「しかし、物流と市場インフラへの投資、生産増のための研究・開発が必要とされている」と報告は述べている。「食糧安全保障の観点からアセアン地域は、短期的には生産量と2012年期末在庫を共に増加させ、十分なコメ供給力を持つ」。

これは、タイ政府が市場価格よりも高い価格で農民から買い取る介入政策によって政府倉庫を満たしている大量のタイの在庫量を含む。

介入政策はタイのコメ価格を競争力を失う高いレベルへと押し上げ、現在まで輸出を430万トンと46%減少させ、1983年以来の輸出世界第一位の地位から転落するリスクを抱えている。

しかしながらADBは、たとえ担保政策によっても、政府間販売によってタイはマーケットシェアを取り戻すだろうと述べている。

http://in.reuters.com/article/2012/08/30/world-rice-adb-idINL4E8JU2SI20120830
 
               「世界の10大コメ輸出国と輸入国」

タイは今年、政府の介入政策によって米価の高価格をもたらし、世界で最大のコメ輸出国としての位置を失う危険を冒している。

アメリカ農務省(UNDA)の予測では、4年振りに昨年9月輸出を再開したインドが、今年タイを跳び越える。
ベトナムもタイより多く輸出し、2番目の地位に留まる。

食糧不足を懸念した2007年のインドの市場から撤退は、2008年4月にタイの100%Bグレード白米を1,080ドル/トンの高値にまで押し上げた。

 輸出国      輸 出    予 想 (単位100万トン)
          (2011)    (2012)
1. タイ       10.64    6.50
2. ベトナム     7.00    7.00
3. インド       4.63    8.00
4. パキスタン    3.41    3.75
5. ブラジル     1.29    0.90
6. カンボジア    0.86    0.80
7. ウルグアイ    0.84    0.85
8. ミャンマー    0.77    0.60
9. アルゼンチン  0.73    0.65
10.中国       0.48    0.50

World's top 10 rice importers (in million tonnes):
Country       輸 入    予 想
           (2011)    (2012)
1. インドネシア    3.09     1.25
2. ナイジェリア    2.55     2.45
3. イラン        1.87     1.90
4. バングラディシュ 1.48     0.40
5. EU-27ヶ国     1.47     1.40
6. フィリピン      1.20     1.50
7. マレーシア     1.07     1.08
8. サウジアラビア  1.05     1.15
9. イラク        1.03     1.20
10.象牙海岸     0.93     0.95
Source: United States Department of Agriculture (USDA)

http://in.reuters.com/article/2012/08/08/thailand-rice-factbox-idINL4E8IJ0LI20120808

今週もガソリン値上げ

2012-08-24 00:47:03 | 経済

先週、バイクにガソリンを入れた時はリッター5,300リエルでしたが、今週は5,450リエル(107円)に値上げされています。たぶんこれで3・4週連続の値上げ。バイクには一回に5リッターほどしか入れないので今回の値上げも差額は750リエル(15円)ほどでしかないので自分の生活に支障はなく、日本と比べればまだ格安と言えるものです。しかし、確か7月には5,000リエルを切る値段だった筈なので、それと比べると10%ほど値上がったことに。

     

国際原油価格が6月下旬の80ドルから現在は95ドルまで19%近く値上がりしているため、また来週もガソリン価格が上がる可能性はありそうです。

ベトナムでは今年になってから10回の価格変動があり、5回は値下がり、5回が値上げでした。直近は8月13日に5%値上げで、リッター23,000ドン(1.1ドル)。カンボジアの価格との差は0.23ドル安いことになります。

このベトナムとカンボジアのガソリン価格の差は、カンボジア船籍の船がベトナムで密輸容疑で取り調べを受けた、というニュースに繋がるものですが、一方では陸路でバイクにポリタンクを積んで早朝ロンアン省の国境を越えて運ばれてもいるそうです。25リッター入りポリタンクを2個積めば最大で11.5ドルの差益。往復1時間程度で済む仕事なら悪くないかも。

                 

先週、近所でFor Saleと書かれた新型マーチを見掛けました。2代目マーチの右ハンドル車はしばしば見掛けますが、この4代目を見たのは今回が初めて。

8年ほど前にプノンペンに来た時には右ハンドル車が多いとの印象でした。今は右ハンドル車はかなり少なく、ジェトロのサイトにあるように右ハンドル車の輸入禁止のためと思っていました。ところがこの4代目マーチ、2010年のモデルチェンジの筈だから禁止措置以降のものと思えるのですが。

ベトナムでは昨年末からバイクが売れず生産設備の過剰状態が指摘されているようです。ところが、カンボジアでは今年上半期、自動車とバイク合計で239.2百万ドルになり、昨年同時期33%増だそうです。
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012081057918/Business/vehicle-imports-up-45-pct-in-first-half.html

統計は自動車とバイクが区別されていないので実情がわかりません。現在のカンボジアでの保有台数はバス・トラックを含めた自動車が32万台、バイク180万台と言われているのでその比は15:85程度の様子。
輸入台数は45%増の486,827台と信じられない数字となっており、一台当り平均単価は491ドルで新車バイクの半額以下。
リーマンショック後の金融危機でカンボジアの不動産バブルが崩壊し、2009年の車両輸入は45%減となりました。はたして、今年の輸入はこの輸入急減から立ち直った水準にあるのでしょうか。

ここ一年でプノンペンの街でもプリウスの姿が目立ちます。ナンバーを付けずに走っているものも多いので今年の輸入であることは間違いなさそう。しかしプリウス輸入が全体を牽引しているならもっと輸入単価が上がる筈ですが。

金融界のボス逮捕でベトナム株暴落

2012-08-22 00:06:20 | 経済

ベトナムの商業銀行大手、アジア・コマーシャル銀行(ACB)の実力者グエン・ドゥック・キエン前CEO逮捕のニュースで、ベトナム株式市場はHCM市場-4.67%、ハノイ市場-5.24%と急落したとのこと。

キエンは、ACB銀行の他Eximbank、Tecombank、Vietbank、Kien Long Bankなどの銀行株式を保有している金融界の大物と報道されています。旅行業、縫製業、ホテルへの投資も関わり、また、昨年末にはサッカーのVリーグを監視するベトナムプロサッカー株式会社(VPF)の創立メンバーでサッカー界にも関係があるそうです。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/politics-laws/law-justice/229045/football-club-boss-arrested.html

逮捕は、彼が深く関わる三つの会社(不動産、建設、ホテル事業)における違法(不正)経済活動の容疑で、ACB銀行の経営には直接関係はないとされています。それでもキエンは家族名義と合せるとACB発行株式の10%近くを保有しているとのことです。

罪名も何とも抽象的な表現でどのような不正行為なのかまだ明らかにされてはいないようです。
それ以上に、この逮捕が何故、ACBや銀行株だけでなく市場全体の暴落になってしまったのか、が分かりません。ベトナムの商業銀行の不良債権問題と関係しているのでしょうか?もっとも、分からないことだらけの世の中だし、特に株式市場の動きなど簡単に分かれば巨万の富を手にできるわけで、分からないのが当たり前なんでしょうけど。

それでも気になったのでベトナム人の友人に電話を掛けてみました。通話は何度も途切れ、「まだIPone使ってるの」?と電池切れのせいかと尋ねると「買ったばかりのIPone4」だとか。今年昇給したそうです。しかし、お陰で周囲のベトナム人に妬まれ悪口を流され困惑しているとの愚痴話が続き、結局ACB問題は分からず仕舞い。

ロイターのサイトにも記事はありましたが、ベトナムの新聞社以上の情報は見当たりませんでした。
http://www.reuters.com/article/2012/08/21/vietnam-arrest-banker-idUSL4E8JL2T520120821

カンボジアの銀行と預金準備率

2012-08-14 00:44:28 | 経済
 
          「預金準備率は経済のクッション」
          Anthony Galliano, the chief executive of Cambodian Investment Management

不動産投機が激しかった2008年5月、インフレは25%に近づき、マネーサプライが過大であったときにカンボジア中央銀行は預金準備率を8%から16%に増加させた。

預金準備率とは銀行が手元現金または中央銀行への預金として保持しなければならない預金の比率である。それは、発展を遂げた国では稀に用いられ、中国では例外だが、国家のマネーサプライ、従って市場の流動性をコントロールする。

一般的に中央銀行によって支払われる準備預金の利息はほんの僅かであるか、あるいはゼロだ。預金準備率の増加は引き締め政策であり、銀行に中央銀行への高い預金比率を要求し、貸出可能な資金を減少させて一般的に信用コストを増加させる。

預金準備率の引き下げは拡張政策であり、銀行システムでの流動性をより活発にさせ、銀行に貸出を奨励し、コストと貸出金利を引き下げる。

グローバルな金融危機の到来と共に、カンボジア中央銀行は、不動産価格が急落し、コモディティー価格の下落によってインフレが低下し、また銀行の流動性が抑制されたとして預金準備比率を12%とした。中央銀行はまた、それまでの制限を解除し、銀行貸出の最大15%が不動分野であると考えられることから、低迷する不動産市場を再生させるための努力を払った。

2009年にカンボジアのGDPはそれまでの強い成長の5年間が終了し、横ばいからネガティブとなった。2008年に急上昇する前、インフレはGDP成長率に対して穏やかであり、7%前後だった。カンボジア中央銀行は、2008年に経済が加熱した時と2009年の世界的な景気後退時に効果的に準備預金ツールを用いた。

銀行市場は長い間、預金準備率の8%への更なる引き下げを求めている。おそらく市場の流動性はあまりタイトであるようには見えない。

カンボジアには32の商業銀行と7つの特殊銀行があり、人口は1,500万以下で、しかも人口の4%しか銀行口座を持っておらず、20%がローンを抱えていると推計されている。2012年上半期の貸出増加率は35%、預金増加率は25%で成長率は加減されていない。

2010年に商業銀行の最低資本金を3倍の3,560万ドルとすることによって、中央銀行は金融セクターの強化だけではなく、新しい流動性の重要なプールを市場にもたらした。

しかしながら、預金準備率を引き下げるには非常に確かな議論がある。
カンボジアでドル預金を集めるコストは依然として高いままであり、12ヶ月定期預金利率はアメリカの1%に対して5%である。銀行が貸出金利を下げるために資金の低コストを実現できるならば、信用コストは減少することになる。

カンボジアの輸出は欧米経済の縮小のために収縮しており、短期的な見通しは暗いままである。その一方で、カンボジア最大の銀行は利益の加速を享受し、残る市場の3/4は、活力を回復する手段を得た。

8%の預金準備率に戻る必要がないことは確かであるが、おそらく2%の引き下げは、来るべき世界経済の悪化からカンボジアを防衛し、貸出金利を低下させ、そして相対的に高い金利に管理された混み合った銀行市場の競争をを刺激することになる。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012081057917/Business/reduced-bank-reserve-cushion-economy.html

ベトナム上半期輸出入

2012-07-26 20:51:49 | 経済

カンボジアの今年上半期の輸出額は前年同期比12%増の25億ドルとなり、昨年同期の45%増から伸び率が大きく減少したとのことです。縫製業の輸出がこの中84%という高い比率を占めることが特徴的です。

それではベトナムの輸出構造とどのように異なっているのかと思い、ベトナム商工省の資料を見ると同時期の輸出は昨年同期比22.7%増、また縫製業が依然として主力輸出分野でありながらも輸出全体の12.8%となっていました。

景気の悪さはベトナムの方が遙かに強く感じるわけで、輸出額22.7%増という数字それ自体が示すものは限られた範囲の問題でしかないようです。


             「2012年6月と上半期輸出状況」

 1.全体的評価

税関総局の統計によると6月のベトナム輸出入総額は194.2億ドルとなり、前月比2.5%減少した。輸出は98.9億ドルで2%増、輸入は95.3億ドルで6.8%減少した。

6月末までの全国の輸出入総額は1,068.2億ドルとなり、昨年同期比で13.9%増加。輸出が533.3億ドルで22.7%増、輸入は534.9億ドルで6.3%増となった。これでベトナムの上半期輸入超過額は1.58億ドルとなり、輸出総額の0.3%である。

外国直接投資(FDI)企業による6ヵ月間の輸出入額は569.2億ドルで全体の53%を占めている。その中輸出が290.7億ドルで42.7%増、輸入は278.5%で25.5%増である。

 2.主要な輸出製品

 繊維・縫製品:前月比9.2%増の13.6億ドルで2012年上半期計で68.3億ドルに達し、前年同期比9.8%増加した。アメリカへの輸出が34.9億ドルで10.1%増となったが、EUへの輸出は3.3%減の11.2億ドルだった。日本へは8.82億ドルで23.8%増加した。

 靴・サンダル各種:6月の輸出7.16億ドルで前月比1.1%減。6ヶ月間では35億ドルを上回りで前年同期比16.4%増。EUへは6.4%増の13億ドルで輸出金額全体の37%を占める。続いてアメリカへの10.6億ドル、20.9%増、日本へ1.59億ドル、25.7%増である。中国へは46%増の1.54億ドルとなった。

 電話各種および部品:6月は前月比60.1%増の12.3億ドルで今年上半期は50.3億ドルとなり2011年の29.9億ドルから146.2%増となった。
EUへの輸出が昨年同期比2.5倍の22.2億ドルで44%を占める。サウジアラビアへは5.45億ドル(昨年同期比5.3倍)、ロシア2.78億ドル(58.6%増)、香港2.44億ドル(51.6%増)。

 パソコン、電子製品および部品:6月は6.12億ドル、6ヶ月間33.8億ドル(85.6%増)。
中国へが8.71億ドルで2.4倍となり、EUへ5.66億ドル(89.2%増)、アメリカ4.17億ドル(72.5%増)、マレーシア2.99億ドル(10倍)。

 機械・設備:6月輸出4.7億ドルで3.25減、6ヶ月間では26.5億ドル42.3%増。
日本へ6.02億ドル54.2%増、アメリカ4.85億ドル94.5%増、EU3.09億ドル70%増。

 コメ:6月輸出87.7万トン(前月比19%増)3.83億ドル(同16%増)、6ヶ月間382万トン(前年同期比6%減)17.5億ドル(同12.2%減)。
主要輸出市場へは減少し中国への輸出が急増した。アジア地域への輸出が257万トン(占有率67.3%)と前年同期比0.8%増加した。中国へ108万トン(5倍)、フィリピン53万トン(18.9%減)、マレーシア32.8万トン(5.8%増)、インドネシア29.6万トン(58%減)、シンガポール11.3万トン(49%減)。

 コーヒー:6月輸出14.1万トン(30.8%減)、3.03億ドル(29%減)。6ヶ月では105万トン(20.4%増)、22億ドル(15.2%増)となった。

 ゴム:6月輸出6万トン(19.2%減)、1.7億ドル(27.5%減)。6ヶ月間40.3万トン(39.6%増)。
輸出先は中国が21万トンで21.35増となり、52.2%を占める。マレーシア6.5万トン(3倍)、韓国1.9万トン(33.3%増)、台湾1.8万トン(50.6%増)。

 水産:6月の水産輸出は前月比4.7%減の5.24億ドルで6ヶ月間では対前年同期比9.2%増の28.6億ドルとなった。アメリカへは16%増の5.59億ドル、EUへは13.9%減の5.55億ドル、日本へは33.4%増の5.02億ドルだった。

 原油:6月の輸出は111万トンで前月比57%増、金額は26%増の8.09億ドルで、6ヶ月間では前年同期比10.4%増の418万トン、金額は10.4%増の37.6億ドル。
ベトナムの原油は主へ日本に輸出されており、145%増の157万トン。オーストラリアへは1.6%増の71.6万トン、中国60.6%増の58万トン、マレーシア2.5%増の51.6万トン。

 石炭:6月の輸出は113万トン(32.5%減)、10.8億ドル(32.5%減)。6ヶ月間738万トン(17.1%減)、6.5億ドル(23%減)だった。
ベトナムの石炭輸出はどの市場へも前年同期比で減少した。中国578万トン(16%減)、韓国58.8万トン(29.7%減)、日本55.1万トン(26.5%減)。

 3.主要輸入品

 機械・設備:6月の輸入は前月比11.3%減の13.6億ドル。6カ月間では4.9%増の76.5億ドル。この中、外資企業による輸入は37.7%増大し40億ドルを超える。国内企業の輸入は16.5%減の36億ドル。
中国からの輸入23.9億ドル(2%減)、日本15.3億ドル(17.6%増)、韓国8.28億ドル(51.3%増)、台湾4.2億ドル(0.8%減)、ドイツ4.2億ドル(5.7%増)。

 パソコン・電子製品および部品:6月の輸入は前月比6.2%減の10.7億ドル。6ヶ月間では96.7%増の10.7億ドルとなった。FDI企業による輸入が118%増で約50億ドル。国内企業による輸入は6.7%増の6.75億ドルだった。
国内企業による上半期の輸入は2009年以降大きな変化はなく、この分野の輸入増はFDI企業によってもたらされている。
この分野は主に中国からの輸入で14.1億ドル(45.8%増)、韓国13.6億ドル(88%)、日本7.28億ドル(66%増)、アメリカ5.32億ドル(6.53倍)、シンガポール4.57億ドル(4.9倍)、マレーシア2.68億ドル(46%増)、アイルランド2.18億ドル(10倍)。

 電話各種および部品:6月の輸入は4.41億ドルで前月より13.3%増加した。6ヶ月間では20.3億ドルとなり102.3%増。中国からは14.1億ドル(131%増)、韓国4.99億ドル(58%増)、台湾3,500万ドル(111%増)。

 石油類各種:6月は100万トン9.51億ドルとなり、前月比数量29.6%増、金額17.3%増だった。6ヶ月間の輸入は490万トン(19.2%減)となった。
シンガポールからの輸入は203万トンで26%減。台湾70.3万トン(22.6%減)、中国64.1万トン(1.1%増)、韓国55.4万トン(8.7%減)。

 自動車完成品:6月の輸入は約2,000台で前月比18.1%減少した。輸入金額は4,870万ドル(9.3%減)。6ヶ月間で14,000台(58.8%減)2.86億ドル(54.5%減)。
6カ月間の9人乗り以下の自動車輸入は7,940台(65.5%減)7,800万ドル(73.3%減)だった。
韓国からの輸入が6,100台で60%の減少。タイ2,300台(18.4%減)、中国2,100台(37%減)、インド993台(1.1%減)。

 縫製・繊維・靴の原料:6月は前月比14.4%減の10.4億ドル。6ヶ月間では59.8億ドルで5.5%減。

 鉄鋼各種:6月は63.7万トン5.3億ドルで前月よりそれぞれ4.4%と4.6%減少した。
6カ月間では376万トン、30.6億ドルで前年同期比2.9%、2.1%減少。その中、鋼材輸入は21万トン1.36億ドルで数量・金額共に昨年同期比66%減となった。
中国からの輸入が106万トン(22.3%増)、日本96.3万トン`(3.8%増)、韓国77.3万トン(0.2%増)、台湾38.1万トン(7%増)。

 肥料各種:6月の輸入は前月比7.6%増の29万トン、金額は7.6%増の1.32億ドル。6ヶ月間では147万トンで昨年同月比20.2%減、金額は8.8%減の6.55億ドルだった。
中国からの輸入が2.3%増の72.9万トンで、全体の49.6%を占める。フィリピンからは1.7%増の1.33万トン、日本0.2%増の12.2万トン、ベラルーシ59.2%減の10万トン、カナダ25.2%減の8.8万トン。

 飼料及び飼料原料:6月は2.5億ドルで前月比21%増。6ヶ月間では10.7億ドルで昨年同期より9.1%減少した。この中で大豆粕は5.08億ドルで22.4%の減。
アルゼンチンからの輸入が0.27%減の2.18億ドル、インド48.2%減の1.82億ドル、アメリカ6.7%増の1.29億ドル、ブラジル12.5%増の1.15億ドル。

http://vinanet.com.vn/tin-thi-truong-hang-hoa-viet-nam.gplist.294.gpopen.203730.gpside.1.gpnewtitle.tinh-hinh-xuat-khau-hang-hoa-thang-6-va-6-thang-dau-nam-2012.asmx

ラムドン省の1,000社以上が休止

2012-07-18 07:21:41 | 経済

「ベトナム経済は新たな回復過程に入った」(Kinh te Viet Nam bat đau giai đoan phuc hoi moi)との記事がありました。

http://cafef.vn/20120717094156840CA33/kinh-te-viet-nam-bat-dau-giai-doan-phuc-hoi-moi.chn

確かにインフレは収まりつつある状況ではあるものの銀行の貸出金利を15%に下げるという中央銀行の意向は、まだ実現していないようです。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Economy/227524/banks-fail-to-cut-loan-interest-rates.html

特に今年はコーヒーやゴムなどの農産物価格の下落もあって、中部高原地帯の不況のニュースが目立っています。

       「Hon 1.000 doanh nghiep tai Lam Đong ngung hoat đong」

ラムドン省人民委員会の統計によると全4,200社中1,000社以上が休止状況にあり、主要に工業・建設業である。その中で600社は所在が確認できず、200社は解散、他に多くが操業・活動を停止している。

ラムドン省人民委員会のスァン・ティエン主席は、インフレ状況、引き締め政策、資金借り入れの困難が省内企業の生産と営業に大きな影響を与えている、と語る。これらは現地の経済成長一般に大きな影響を及ぼし、特に工業と建設分野に顕著である。

「企業の流動資産の大半は銀行によってもたらされており、その中で国家による5回の利率調整の後でも企業は依然困難な状況にある。中小の各企業は資本が少なく、市場は狭く、品質や製品・商品も豊富ではなく、従って競争力も高くない。経済成長率は目標に達しておらず、特に工業・建設業の成長は低く、常に計画に到達せず、今だに克服されていない」とティエン氏は強調した。

http://cafef.vn/20120717011914100CA33/hon-1000-doanh-nghiep-tai-lam-dong-ngung-hoat-dong.chn

通貨リエルの歴史を振り返る

2012-07-13 00:07:15 | 経済

日本円やベトナム・ドンからの両替で銀行や両替店へは毎週のように足を運んでいます。最近は殆どUSドルへ両替し、カンボジア・リエルに替えるのはせいぜい25ドル=10万リエル程度で済ませるようになりました。

スーパーの価格表示もUSドルだし、プノンペンではガソリンスタンドのメーターもドル建てに設定されているのでUSドルで支払う方が計算も楽。2万リエル紙幣は5ドル弱の価値ですが、使う機会が滅多にありません。5千リエルと1万リエル紙幣は色柄が似てるため間違えることもしばしば。5万リエルや10万リエル紙幣もあるそうですが、見たことがありません。

工場の労働者賃金もドル建てのようです。公務員給与はどうなんでしょう?

             

ベトナムではドル建て表示の営業は禁じられ、罰金対象とまでされているのとは対照的なカンボジア通貨状況です。国家中央銀行が発行しない外国紙幣がこれだけ流通するというのは未だに釈然としないものがあります。とは言え、ベトナムでも高額商品はつい最近までドル建てが一般的でした。

古くて破損した紙幣を回収して処分するなんてことは外国紙幣に対してできないわけだし・・・。もっともベトナムでは自国通貨でありながら破損紙幣は銀行に手数料を払わねば交換して貰えず、ババ抜きのババの如く相手に気付かれないように使っていましたが。

以下のプノンペンポスト紙に掲載された記事で幾分事情も分かったような気になりました。

                「Looking back at riel history」

カンボジア経済は過去12年間、平均年率複利5%を超える成長を遂げてきた。

この成功にもかかわらず、経済は基本的に農業にあります。住民の約58%が農業に従事し、サービス分野の従事者は26%、工業分野は残り16%である。

1999年に平和が回復し、内戦が過去のものとなってから、被服産業の拡大と共に観光業が急速に発展した。雇用の5%を占めるに過ぎないにも関わらず、被服産業の製品は国の輸出の70%を占めている。

この成功の中で、しかしながらカンボジアは安定的で信頼できる通貨システムを持っていない。

カンボジア・リエル(KHR)は、国家の公式通貨である。しかし、法定通貨としての使われ方は全国的に一様ではない。

様々な単位で受け入れられ、使用されてはいるが、依然として現地レベルでUSドルと競合している。

USドルはいまだに長い間、循環的に広く流通しており、カンボジアの非公式な第二通貨とみなされている。

リエルには変化に富んだ過去があるが、少なくとも12回発行されたことがある。
ヨーロッパ諸国は19世紀末まではジャングルを開発することはなかったが、フランス植民地主義がインドシナを獲得してからは「ピアストル」が、より一般的であったスペインの「pieces of eight」とメキシコのペソとの等価として現地通貨となった。

最初のリエルが登場したのは1953年。カンボジア、ラオス、ベトナムの現地通貨の要求をアピールするためにフランスがピアストルに等しいものとして発行した時である。

リエルは100センチームに分割され、「セント」と略記されるが、1959年には100「セン」と変更された。

1975年から1979年のクメールルージュの時代には新しい紙幣が印刷はされたが、発行されなかった。

政府機関が崩壊していたためベトナム占領下の1980年に新リエルが導入されるまで目に見える通貨システムは存在しなかった。

多くの場合、政府は実際のところ農村地域の住民に通貨をただで与えた。交換すべき前の通貨がなかったからである。

1993年に国連の平和維持部隊が到着すると、彼らは経済を刺激するために大量の米ドルを注入することを決定した。

今日、USドル紙幣が支配的であり、USコインは導入されていないためリエルはしばしばUSドルの小額支払のために使われている。

振興国経済における「二つの通貨」システムの存在は再建段階にあっては世界的に珍しいものではない。

同様の措置はラテンアメリカ、キューバ、アフリカそして中国にさえも歴史があった。IMFはこれら二重通貨制度を「ドル化」として言及している。

実際の通貨循環から「ドル化」の度合を測ることは難しいが、外貨預金対現地通貨を推測することは可能だ。

カンボジアにおいて、USドルはこの通貨指標の80%を占める。

「ドル化」は一般的な現象である。幾つかの報告では、90ヶ国もが市場の発展を理由にこの政策を用いている。

この二重措置を不要とすることはコストが掛かり困難があるが、しかし財政・通貨政策が時間を掛けて信頼を得る時には可能である。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/Business/        

カンボジア・VN国交樹立45周年

2012-07-03 19:33:45 | 経済

今年はベトナムとカンボジアの国交樹立45周年だそうで、先月のケップ州とキエンザン省の間にある国境画定標柱の式典に続き、ベトナムではカンボジア投資・貿易促進の会議等が開催されているようです。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Economy/226853/cambodia-ripe-for-more-exports.html

2012-45=1967。1965年の米軍によるベトナムへの北爆に抗議し当時のシハヌーク体制下のカンボジアはアメリカと国交断絶し、その2年後の1967年に北部ベトナム政府との国交を樹立することになったわけです。それから今日に至る45年間をどのように振り返ってみるべきなのだろうか―などと個人的には思うわけですが、カンボジアの人々にとってのこの45周年の受け止め方はどうなのでしょうか。

スマップやAKB48が中国で行ったようにベトナムのアイドルがカンボジアでコンサートを開くという話も聞きません。若いカンボジアの人々にとっては韓国のポップアイドルならいざ知らず、という状況だし、タイのポップカルチャーの方がベトナムよりは身近に感じているようです。

フンセン政権とベトナム政府が国交45周年を盛り上げようとしてもカンボジア国内では声高にできない事情の一つが、国境画定問題で、カンボジア政府はコンポンチャム州の二村をベトナムに譲渡(返還?)する意向を表明し、これに対し野党サムレンシーが抗議しています。

党首のサムレンシー氏はコンポンチャム州の農民を反ベトナム行動に先導した容疑で逮捕状が出され、現在フランスに亡命中とのことです。

ベトナム政府が現在のカンボジアに寄せる最大の関心事は二国間貿易の拡大のようで、フンセン首相との間で2015年までに50億ドルという数字が設定されたとのこと。

カンボジアのベトナムとの二国間貿易は昨年20億ドルを超え、今年第一四半期はベトナムからの輸入が42%増、カンボジアの輸出が58%増だそうです。しかし、3年間で中国・タイとの競合に打ち勝ちこれを倍増するだけの「品質」があるかどうか、カンボジアでは疑問視されているとか。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012062757037/Business/experts-question-new-trade-goal-with-vietnam.html

そんなカンボジアからの声が聞こえているのか、8月9日から13日まで「Vietnamese high-quality goods and exports」の貿易展示会をカンボジアで開催するそうです。