躁鬱おばさんのプチ田舎暮らし

何かにつけうつつつと落ち込んでしまうわたしが、プチ田舎に引っ越すと・・・

機内にて

2008-02-15 00:04:17 | Weblog
2年前のインド行きはエアー・インディアでデリーまで直通だった。
座席のリクライニングの調子が悪かったり、手元灯が点かなかったりした。
スチワードに言うと、「OK!」と言って向こうに行ったまま来なかった。
まあ開いてる席に移動するだけで済むことだけど、
この飛行機でインドまでもつのだろうか不安になった。
その上、当然だろうけど最初の機内食から強烈なカレーだ。
飛行機に乗っただけで、いきなりのインドに戸惑った。

今度のインドへはシンガポールで乗り継いで、
アメ―ダーバード(インド・グジャラート州)までだった。
シンガポール航空だから、機内は綺麗だし、機内食はカレーじゃないし、
少しずつ心の準備をしながらインドに近づけると喜んでいた。
(それほどインドの空気は強烈なのです。)

ところが、私たちが窓側から2席を取っている通路側の席に座ったのがインドの人だと、離陸後1時間くらいしてわかった。
一声かけたら、さあ大変。
ものすごい人なっつこい人で、話すわ話すわ。
ウォッカ4杯にビールを2杯お代わりしながら、
とうちゃんの肩に手を置いたり、顔がくっつきそうになるほどのスキンシップ。
眠いからと言ってもおかまいなし。
あ~、またしてももうインドだ!(笑)
でも、良い感じのでっぷり太った青年企業家だったので、
まあ丁度いいかと話を聞いていた。
(私の英語力ではところどころなんだけど)

今の首相は人格者だと誉めている。
いいなあ、首相を人格者だと誉められる国民は。
うらやましい。

ヨガのことを聞いてみた。
「ははは。インド人はなまけものだからヨガなんてやらないよ。」
へ?
なんて、別の時には自分の父親は朝4時に起きて何時間もヨガをやっているから、体型が良いのだと言った。
お父さん、インド人だよね。

それから、自分は無宗教で、こうした人は国民の中に僅かだけどいるのだそうだ。
「だって、いろんな神様がいるけど、どれもこれもひとつの神様の一面にすぎないよ。どの宗教はどれも元は同じさ。元の神様がひとつあるだけだよ。」
そうだ、そうだ。
インドにはこの思想が根底にあるから、ヒンズー教の神様たちもシーク教、仏教、ジャイナ教、ゾロアスター教、イスラム教、キリスト教まで、それぞれが熱烈でありながらも、共存できるのだろう。
インドの懐は広いのだ。
なにもかもを、大勢のヒンズー教の神様の一人にしてしまいたがるってことかもしれないけど、
それでいいのだ~。大好きインド!
自分の好きな神様の像や絵を、そこら中飾っている様子は、
まるで、アイドルのポスター並みに見える。
でも、お祈りはきちんとしている。
その熱心さはすごいもがある。(やっぱりアイドル?)

「サイババが神だと信じている人もいるけど、僕は信じてないよ。彼は優秀なビジネスマンさ。彼の生活はとても聖人の生活じゃないしね。」

「昔はすべて親が決めた相手と結婚しなければならなかったし、女性側が男性側にダウリ(持参金)を支払わなくてはならなかったけど、今は都会ではなくなっているよ。僕は自分の好きな人とダウリなしで結婚したよ。」
(日本では反対に男性側が結納金を持っていくと言うと、目を丸くして驚いていた。)

などなど、インド情報が続きました。

飛行機を降りるときには名刺をくれて、
東インドにすんでいるから、来れば方々に案内する。
帰国したら必ずメールをくれるようにと言ってくれた。

それから、シンガポールからアメーダーバード行きの飛行機の中では、
オーストラリアに留学中で帰省をする男子学生が、
頼んだわけでもないのに、窓側の席を譲ってくれた。

今回の旅行は田舎というか、僻地みたいなところが多かったので、
前回悩まされたたくさんの乞食や、つきまとう土産物売りもあまり会うことなく、
人懐っこくて親切なインドの人達にたくさん出会いました。