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映画「タクシードライバー」1976年の憂鬱

2011-06-24 19:09:02 | インポート
「タクシードライバー」★★★☆
ロバート・デ・ニーロ、シビル・シェパード
ジョディ・フォスター、ハーヴェイ・カイテル出演

マーティン・スコセッシ 監督、
114分、1976年,
アメリカ(原作:原題:TAXI DRIVER)






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カンヌ映画祭でグランプリを獲得し、
マーティン・スコセッシ監督、
ロバート・デニーロの出世作。

「タイトルは知っていた、
ロバート・デニーロの出世作であり、
13歳のジョディ・フォスターが娼婦役でデビューと
当時はそれなりに
センセーショナルな映画だっただろう、
ベトナム戦争で疲弊したアメリカ
身近な場所にも潜む暴力、
タクシードライバーの主人公は
誰かではない自分がこの町をクリーンにしてやる
そんな確信に変わっていく」



今、日本は閉塞感に包まれている
相変わらず自分達の望むムードは
「誰かが」なんとかしてくれないかなと、
なんとかしなくてはと思う一方で
誰かに乗っかるような都合のいいものでもある。
変えるには「何か」行動をおこさなくてはならないが
その何かが分からない
結局は何もしないのだ。



この映画はBS放送を録画して見た、
音楽が唐突でうるさく感じた、
なによりロバート・デ・ニーロがスリムで
驚いたが時折見せるクセのような動作は
現在の彼と同じで
劇中で26歳と言うデ・ニーロは
この映画の主人公をどんなふうに捉えていたのか
それが気になった。

先日亡くなった俳優の児玉清さんが言っていたが
名画と言われるたとえば白黒映画が
今見返してみると
それが当時の世相や最新流行の様々なものを
使っているとしても
古臭かったり、伝わらなかったり
間延びしすぎているように感じてしまう。

それに比べ「ウルトラマン」は
今も多くの人に受け入れられている。


この映画で感じたことも同じだった、
ベトナム戦争を戦ったアメリカの
当時のムードはやはり分かりにくい
その事実が人々の気持ちをどのように変えたのか
きっとその部分がこの映画を見る時の
重要な要素だろうけど
今の世界では歴史になりかけている。



だから当時この映画を見た人たちの
素直な反応というものは
自分達には無い、
そして現代の目でこの映画を見た時
満足できない日常へのいら立ちや
形の見えないもやもやしたもの
そんな誰もが多かれ少なかれ
感じる想いは時が変わろうと
それ程変わらないんだと分かる。

けれどそのセンセーショナルな感じはしない、
音楽は唐突で時に大袈裟
ロバート・デニーロにしたって
名演というよりは過剰さが目立つ。



それでもこの皮肉なラストは
ウソだろと思いつつも
なんかスッとした。
何が良くて何が悪いかなんて
そんなものは大都会の中では
ひどく曖昧で滑稽だ。



★100点満点で70点


soramove
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ジョディ・フォスターが少女の娼婦役と話題になったようだが
演技といえるほどのものには見えなかった。
それほど現代の演出が巧みだということか。

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