soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
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ヤプログから引っ越してきました。

「明日、君がいない」映画はまだまだネタは尽きないと実感

2007-06-02 00:42:04 | ミニシアター系映画
「明日、君がいない」★★★★オススメ
ジョエル・マッケンジー 、クレメンティーヌ・メラー主演
ムラーリ・K・タルリ監督、オーストラリア、2006年

最初にこの映画はあるイメージを
見る者に与え、
その後は高校生への
インタビューと彼らの高校生活が
淡々と映し出される。

どこにでもある風景といえば
そうだろうし、
同級生との恋愛、同性愛、近親相姦

そんなに色々ないだろうとも感じるが、
縮図と考えたら急にリアルに感じる。

ちょっとしたことで
悲しくもないのに涙が出たり、
急に怒り出したり、
誰かに優しくしたくなったり。

不安定な感情の揺れ動きは
誰にでもあったことなので
この中の誰かに共感するというより、
やはりそういうこともあるだろうなと
受け入れる要素を誰もが持っている。

映像は粗く、語りから現実の映像へと
流れもいまひとつスムーズには感じられない、
けれど何か激しく心を揺さぶるものがある。

ひとつのイメージは
映画の進行中もずっと残り、
ラストに最初のイメージが現実として
映し出された時、
残酷な事が起こってしまったのだなと
確認すると同時に、
なんだかほっとする自分を見つける。

シンプルな着想で最後まで
引き付け、考えさせ、見せ切った手腕はすごい。

こういう映画を見ると
まだまだテーマはそこら中に眠っているのだなと
実感する。
何がどうこうというより、
この映画を見ている時の自分の心の動きや、
見終わった後の、後味の悪さも含めて、
この映像体験は新鮮だった。

期待してないぶん、拾い物の映画だった。

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19歳で書き上げたという脚本は実体験に基づいたもの、
完成度の高さは驚くべきもの。

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