今日は子どもたちが楽しみに待っていた下館幼稚園のクリスマス会が行われました。みんなで一緒のクリスマス礼拝の後、とり組さんたちが聖劇(クリスマス・ページェント)を演じてくれました。大勢のお家の方々の前で、ヨセフとマリア、天使ガブリエルと小天使、ローマの兵隊、町の人、宿屋、羊飼、三人の博士、どの役の子もみんな立派に自分の役を演じてくれました。一番望んでいた役になれなかった子も多くいたはずですが、そんなことは微塵も感じられないくらい、みんな自分が演じると決まった役を神様が与えてくださったかけがえのないものとして、本当に一生懸命に演じてくれました。『園便り』に書いたことでもありますが、この成功体験は、後の人生でたとえ自分の第一の望みが叶わなかったとしても(その方がはるかに多い!)、負の感情に囚われ続けることなく、新たな可能性を信じ、前向きに歩み始めるための大きな力となることでしょう。
聖劇の後の祝会では、つぼみ・りす組は「ポップコーン」、はな組は「3びきのやぎのがらがらどん」を演じてくれました。恥ずかしくなってしまって、いつもよりちょっと小さな声だったお友だちもいたようですが、お家の方々に見守られての劇を楽しんでいる様子が感じられ嬉しく思いました。とり組さんはじめそれぞれの歌や合奏も素敵でしたよ。みんなが待っていたサンタさんも来てくれてよかったですね。
キリスト教精神を保育の柱とする下館幼稚園にとって最も大切なクリスマスを、お出でいただいた大勢の皆さまと共に祝うことができた恵みを感謝しています。イエス・キリストがこの世でもっとも貧しい「馬小屋」で生まれたこと、エルサレムの城壁の外で羊と共に生活する仕事であることから人々から蔑まれた羊飼いに、世界で最初にイエス・キリストの誕生が告げ知らされたこと、イスラエルの人々から異邦人として神の祝福の内にないとされた東の国の三博士が最初にイエス・キリストに出会えたこと…子どもたちが可愛らしく演じてくれた聖劇の一つひとつの場面に込められているのは、すべての人が等しく幸せに生きることを望む神の意思です。キリスト教の幼稚園もまた、当時顧みられることのなかった子どもたちを大切なものとして受けとめ育みなさいという神の意思、クリスマスの心によって始められ、いまここに下館幼稚園があることを、このクリスマスにもう一度思い起こしてみたいと思います。皆さま、今日は本当にありがとうございました。