下館幼稚園のブログ

下館幼稚園での子どもたちの様子などについて先生たちが綴ります

どうしてぬいちゃうの?

2009-05-26 20:26:24 | Weblog
これからの季節、木々の緑が生い茂るのはよいのですが、地面の緑が生い茂るのはちょっと困りもの。ちょっと気を抜くと、園庭の雑草たちもまたたく間に大きくなってしまいます。毎日ちょっとずつを心がけながら草取りをしていますが、草取りをしながら、何か自分が抜かれているようで・・・実はちょっと心の痛みを感じながらの作業です。誰かが言っていました。「『雑草』なんて草はありません。どんな草にもちゃんと名前があるのです。それを人間の都合で『雑草』と呼んでいるのです」。まったくその通り、でもだからと言って抜かないわけにも行かず、庭の隅っこでもそもそとやっていると、子どもたちが近づいてきて問いかけます「せんせいなにやってるの?」。そして次の言葉が・・・「どうしてぬいちゃうの?」。
私は「これを抜かないとお花さんが綺麗に咲かないからだよ」「これが今度はお花さんのご飯になるんだよ」などと答えることが多いように思いますが、胸の痛みがチクチクと・・・。
大人にとっては「雑草」は抜くものと思っていますが、子どもたちにとっては、それは当たり前のことではありません。いえ、そもそも、子どもたちにとってそこに生えている草は「雑草」ではなんですよね。大人が作り上げた価値観に囚われず、偏見のかけらもない幼子(おさなご)の澄み切ったまなざしに教えられることはしばしばです。
抜かれた草が今日は子どもたちの手で「おうどん」に変身していました。あそびの道具になって生かされている草たちを見て、ちょっと慰められた気持ちかな。
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おにきめおにきめ~

2009-05-17 17:21:45 | Weblog
「おにごっこするひとこのゆびとまれ~」という声が毎日のように園庭に聞こえ、差し出された指に「やるー」「まーぜーて」と幾つもの小さな手が集まってきます。一口に「おにごっこ」と言っても種類はさまざま、「ふつうの?おにごっこ」「たかおに」「てつなぎおに」「いろおに」それに「けいドロ」その他その日によって違います。鬼ごっこは子どもたちの仲間作り、体力や社会性や人格形成に大変有益であるそうですが、そんなことはとりあえずおいておいても、暖かな日差しのもと子どもたちが(先生もかなり本気になって一緒にやっていることが多いですが)楽しそうに鬼ごっこに興じている様子を見るのは、既製の固定遊具に頼ることなくあそびを創造していってほしいと願っている私としてはとても嬉しいことです。しかし、このあそび、参加する子どもたちが集まった後、実際にあそびが始まるまでがなかなかたいへん。結構時間もかかります。誰かの「おにきめしよう」の声でまず全員の足のつま先がくっつけられ、一人が指で「おにきめ、おにきめ、おにじゃないよ」と全員の足を順につつきます。指が止まった足の持ち主は鬼にならないことが決定。次にその人が「おにきめ~」と言ってつつく役に。そして最後の一人になるまでそれが続きます。見ていると言葉に合わせてちゃんとつつけずに幾つもの足を跳ばしてしまっていることも多いようですが、とくに指摘する声も聞こえないのでそのままに。そんな「おにきめ」の様子を見ながらいつしか思うようになりました。「あそびが始まるまでが大変、結構時間がかかる」ではなく、「おにきめ」も子どもたちにとっては楽しいあそびのうち。子どもたちの「おにごっこ」はもう始まっているのだと。
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耳を澄ましてごらん

2009-05-09 10:01:26 | Weblog
子どもたちが「もり」と呼んでいる正門付近の一角で、子どもたちと先生がなにやらごぞごぞしていました。てっきり団子虫探しかなあ、と思って声をかけると「しー」と口に指を立てて、静かにするようにと子どもたちの合図。「何々?」耳を澄ますと、「ジー、ジー、ジー」と草の茂みの中から何かの鳴き声が聞こえます。「なんのむしかなー。セミみたいなこえだねー。セミかなー。なつじゃないからちがうかな。なんだろうー」などと言いながら、鳴き声の主を探そうとみんな目を皿のようにして草むらの中を探しています。そこには団子虫探しとはまた違う真剣さと緊張感がただよっていました。今日の「森」の中での楽しい時間、子どもたちと一緒に過ごしていた先生の一人が「何か聞こえるね、何だろう」と声をかけたことから始まりました。聞こえてはいても聞いていなかった音に気づき、目には写っていても見ていなかったものを見る、そんな自然の中での小さなかかわりを続けることが、子どもたちの感性を豊かに育みます。そしてその積み重ねが、やがて目にも見えず、耳にも聞こえないものを感じる心の成長にもつながって行くのです。星の王子様に出てくるきつねくんが言っていましたね。「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは目には見えないのさ」って。大切なことを感じる心が育まれるかかわりを皆で続けたいと思います。
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入園説明会

10月17日(水)・29日(月)10時30分~11時30分(どちらも同内容です) お母さま方とご一緒にお子さまを育みたいと願っている当園で、どのような教育をめざし、実施しているかなど、詳しくご説明申し上げるために、入園説明会を行います。お子さまもご一緒にお気軽にご参加下さい。来春から「子ども・子育て支援新制度」がスタートし、幼稚園のシステムにとても大きな変化があります。それについてのご説明もさせていただく予定です。 *どのようなことでも、お気軽にお問合せ下さい。 *当日は園庭にお車をお停め下さい。