Sightsong

自縄自縛日記

ジェーン・アイラ・ブルーム『Mighty Lights』

2017-07-31 01:09:14 | アヴァンギャルド・ジャズ

ジェーン・アイラ・ブルーム『Mighty Lights』(Enja、1982年)を聴く。

Jane Ira Bloom (ss)
Charlie Haden (b)
Ed Blackwell (ds)
Fred Hersch (p)

いま聴くと、チャーリー・ヘイデンやエド・ブラックウェルは、ライジング・サンを盛り立てる役を担っていたのかなと思える。特にヘイデン。若くて勢いがあったジェリ・アレンやゴンサロ・ルバルカバやベキ・ムセレクと共演し、煽り、素晴らしいアルバムを創り上げていた。そしてジェーン・アイラ・ブルームはこのときまだ20代。

その意味でヘイデンやブラックウェルの存在感が大きいのは当然のことである。ヘイデンは残響感とスピードの両方を維持して、主役がもう逃げられない領域に持っていく。ブラックウェルのお祭りのようなズンドコ太鼓もいい。そしてフレッド・ハーシュは借りてきた猫のようなものかと思いきや、強い出足で介入してくるところなんて、さすがビリー・ハーパーを支えたピアニストである。

もちろんブルームも良くて、ストレートなプレイだけではない。彼女のソプラノはとても表情豊かで、特に、クルト・ワイルの「Lost in the Stars」において繊細に震えるヴィブラートを効かせたプレイなどは本盤の白眉。

●チャーリー・ヘイデン
チャーリー・ヘイデンLMO『Time/Life』(2011、15年)
アルド・ロマーノ『Complete Communion to Don Cherry』とドン・チェリーの2枚(1965、88、2010年)
パット・メセニーとチャーリー・ヘイデンのデュオの映像『Montreal 2005』(2005年)
チャーリー・ヘイデンとアントニオ・フォルチオーネとのデュオ(2006年)
アリス・コルトレーン『Translinear Light』(2000、04年)
Naimレーベルのチャーリー・ヘイデンとピアニストとのデュオ(1998、2003年)
ギャビン・ブライヤーズ『哲学への決別』(1996年)
チャーリー・ヘイデン+ジム・ホール(1990年)
ポール・ブレイ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Memoirs』(1990年)
ゴンサロ・ルバルカバ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン(1990年)
ジェリ・アレン+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Segments』(1989年)
シャーリー・クラーク『Ornette: Made in America』 再見(1985年)
チャーリー・ヘイデン+ヤン・ガルバレク+エグベルト・ジスモンチ『Magico』、『Carta De Amor』(1979、81年)
富樫雅彦『セッション・イン・パリ VOL. 1 / 2』(1979年)
70年代のキース・ジャレットの映像(1972、76年)
キース・ジャレットのインパルス盤(1975-76年)
キース・ジャレット『Arbour Zena』(1975年)
アリス・コルトレーン『Universal Consciousness』、『Lord of Lords』(1971、72年)
キース・ジャレット+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Hamburg '72』(1972年)
オーネット・コールマン『Ornette at 12』(1968年)
オーネット・コールマンの最初期ライヴ(1958年)
スペイン市民戦争がいまにつながる

●エド・ブラックウェル
エド・ブラックウェル『Walls-Bridges』 旧盤と新盤(1992年)
カール・ベルガー+デイヴ・ホランド+エド・ブラックウェル『Crystal Fire』(1991年)
エド・ブラックウェルとトランペッターとのデュオ(1969、89年)
デューイ・レッドマン『Live』(1986年)
マル・ウォルドロンの映像『Live at the Village Vanguard』(1986年)
シャーリー・クラーク『Ornette: Made in America』 再見(1985年)
シャーリー・クラーク『Ornette: Made in America』 オーネット・コールマンの貴重な映像(1985年)
映像『Woodstock Jazz Festival '81』(1981年)
『Interpretations of Monk』(1981年)
ウィルバー・ウェア『Super Bass』(1968年)
アルド・ロマーノ『Complete Communion to Don Cherry』とドン・チェリーの2枚(1965、88、2010年)
エリック・ドルフィー『At the Five Spot』の第2集(1961年)


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