1月21日 くもり 23℃
ハノイに住んで2年たって、はじめて新しくなったハンザ市場にいってきた
以前住んでいた時、ヘリテージのガイド初体験がここで、資料を読んだり、調査したり、原稿を作ったり、思いっきり歩き回った記憶がある。
日本からの友達を案内したとき、頭が痛いといって中に入らなかったのは、霊感の強い子なのでさもありなんと納得したのだが…
ハンザ市場のある地域はハノイ城下の東のはずれに位置し、近くに河が名が流れているので昔は革製品の問屋市場として栄えていたが、その後いろいろなものを売るようになり、ますます人が集まる場所になった
そんな人の波に隠れて、反政府グループの地下活動の拠点となったのもこのあたり
印刷所の地下でチラシを印刷して発送したり、放送局や新聞社もまわりにあった
1945年から1954年までのベトナムがフランスからの独立を勝ち取る戦争の時、フランス軍はこの近くに砦を築いて拠点として戦った
ベトナム軍もハンザ市場の前のホンハー劇場に本拠地を置き戦を続けたということで、この市場の周りには多くの人の血が流れることになり、霊感の強い人は苦しくなるのだと思う
2010年ごろハンザ市場は壊され、地上4階地下2階建ての新しいビルに建て直されたことで、ハノイらしい風景が消え、足が遠のいてしまった
友達から、ハンザの2階がおみやげやさんっぽくなって、面白くなったとの情報を聞き、いってみることに
地下は古着屋さん、洋服屋さん、食品など以前あったお店が戻ってきたようだが、以前よりきれいに区画が整理されつるされるようになり少し清潔っぽい
バチャン焼き屋さんも健在で並んでいる、B級品だけど安いと聞いていたけど、たしかにバチャン村や2階にあるお店よりお安いようだ
2階が一番充実していて、3階は改装中というところか… 区画わけやディスプレイが今風で楽しい
残念なのは、売り物と思うけど値段がついていないこと、値段を聞いて買わないと、いくらだったら買うのかと交渉してくる、これは今も昔も変わらない
旧市街にない展示のやりかた
いまのハノイはスクラップアンドビルドで、空気が悪いのに加えてものすごく埃っぽい、そして新しいビルが建ち、道ができ、どんどん変わっていっている
そうなると、便利できれいになるけれど、昔風の暮らしがなくなり、ハノイのお寺のようにどこもまるで同じもの、同じ景色に変わってゆきつまらない
私の好きなハノイの景色は、木立ちとともに暮らしている人々の生活、木立ちにおおわれた道路、緑に覆われた街並み
壊れかけたレンガ塀に移る影、きりなく並べられるので、ここでやめることにしよう