12月23日 はれ 11℃
日曜日、写真クラブの撮影会に行ってきた。
場所は、バスを使って2時間ちょっと、ハノイの南東に位置する、ハイズオン省ニンザン郡フォンフォン村。
この村は、水上人形劇を上演する池の舞台を持っていて、村人が技術の伝承、上演、人形作り、すべてを農業の合間の時間を使って運営している。
いまのような寒い時期、外の舞台で、腰まで水に浸かっての人形の操作はつらかろうと、気がひけていたが…
さすがに現代、胸までのゴム引きの長靴をはいていたので、少し安心する。
人形操作は、男性だけでなく、女性もやっている。
ハノイにある室内の劇場と違い、この村の劇場は池の中に建ち、舞台は池の大半を使う。
そのため、スケールが大きく、その分人形の扱いが難しくなるのか、人形が腰まで水の中という、残念なところもあったが、花火を使ったり、水面を大きく使っているので迫力があって、楽しいもので、私の大好きな、天使の踊りも披露してくれた。
楽器を弾く人、歌を歌う人、人形を扱う人はもちろん、裏で人形を出したりしまったり、ほら貝を吹いたり、フエを吹いたりの補助の人、みんな村人がやっている。
人形制作の工房を見せていただきに行くと、さっきタイコをたたいていた人が人形を作っていて驚いた。
村は豊かなのか、一軒一軒の家が大きくゆったりしていて、家の食糧は庭の生り物で賄っているようで、ニワトリ、豊富な野菜、お茶の木、バナナ、釈迦頭が庭で丁寧に育てられていて、豊かな生活をしているように思えた。
こんなのどかな村は時間もゆっくり流れていくようで、私たちもゆったり、ほんわり、あったかな気持ちの持てるいい時を過ごさせてもらった。
帰り、ハノイに近づくにつれ、すべてがかすんで見え、ハノイの街の空気がよごれていることがわかり、悲しくなった。