3月3日 くもり 2013 ひなまつり
先週、引越し準備の合間をぬって、実家に墓参りを兼ねて行ってきた。
北九州の片田舎に一人で住むわたしの母は、梅の花が好きで、庭に何本か植えている。
2月の末、春先の陽射しを浴びに庭にでてみると、枝いっぱいに花をつけていると思った紅梅は、すでに花びらを地面の上に散らしはじめていた。
白梅は固いつぼみのつく枝先に少しずつ花をつけ始めている。
寒くて暗い冬から一番に春を告げてくれる梅の花。
一人で古い家に暮らす母にとって、梅の花は待ちにまった春到来の使者であり、暖かいそとにでかけることができる希望の花となるのだろう。
梅に誘われて庭に出たものの、他にも春のおとずれを探してみる。
ふきが陽射しをいっぱいにあびているし、水仙もさいている。
父の墓は、いっぱいに咲く白い水仙のやさしいかおりに包まれていた。
春の訪れは確実で、あとすこし待てば桜の季節もやってくる。
日本はなんて美しい国なんだろう、季節がめぐるたびにあきずに思ってしまう。