12月26日 はれ
天皇誕生日の連休は、息子、ガールフレンドと一緒に山梨の温泉で過ごしてきた。
甲府駅に昼時に着き、とりあえず食事をということになる。
私が、「もうほうとうはいいよ、あれは食べた時悲しくなったから」というと、B級グルメでグランプリをとった、「甲府鳥もつ煮」の元祖のお蕎麦屋になった。
甲府の食べ物は、「ほうとう」だけでなく、「鳥もつ煮」がでてきて二択になったと息子は喜んでいる。
注文した「鳥もつ煮」は、普通のもつ煮のようだが、
少量のタレを使い、強火で短時間のうちに照り煮したもので、本物のそば職人が絶妙な火加減とタイミングで作るこの照りが命だそうだ。
近状の肉屋さんがいらない鳥のもつをなんとかならないかと、蕎麦屋さんに相談してできたものらしい…とは、息子のはなし。
いろいろな部位が一緒で高級ではないけど、おいしい。
お蕎麦屋さんだから丼物もおいしいだろうと頼んだ「甲州カツ丼」
蓋からお肉と、野菜があふれていて感激。
「蓋どうしますか?」 「いりません」、では…と持ち去られた。
うーん、これって、ご飯の上にトンカツと野菜がのっているだけ、どうやってたべるの?
「これが甲府のかつ丼?」
「メニューに甲州かつ丼とあるのはこれで、一般のはかつ煮丼と呼ばれています」
知っていたら頼まなかったのに…
とんかつ定食にしてくれたほうがずっーと食べやすい、だってトンカツを食べてしまわないとご飯にたどり着けない。
どうも山梨のカツ丼は、ソースが主流で、ご飯の上に千切りキャベツで枕を築き、傾斜をつけてトンカツを盛り付け、蓋が閉まらないボリュームたっぷりの姿で供されるものらしい。
食べ方は、一度ソースをかけてから、カツを半分ほどふたの裏に避難させ、ご飯をいただくのが甲府のスタンダードスタイルといわれる。
だからふたをどうするか聞かれたのね、残しておいてもらうべきだった…
その後、どういうわけか、赤飯の話になった。
山梨の赤飯は甘いんだって、びっくり。
ガールフレンドは南アルプス市で育ち、子供のころからそうだったけど、ほかの土地がどうだかしらないという。
そんなにポピュラーなものならお菓子屋さんとか、デパートで買えるだろうと思ったのは間違い、買えません。
デパートで、「うちのは塩味です…」と店員さんが誇らしげにいっていたのは、塩味が全国標準レベルだと確信しているから?
ハノイのバザーで、赤飯委員会なるものを結成したことを覚えていらっしゃる方がいるかもしれない。
札幌出身の友達は赤飯は甘いという、青森出身の友達もそういえば甘い赤飯を食べていたようなという。
その時、どうして青森にも…?とは思ったけど、深くは考えていなかった。
甘いお赤飯のルーツは山梨にあるらしい。
武田信玄の時代、甲斐の国の武田の家臣が東北征伐で今の青森に渡り、そこで甘いお赤飯を作らせたことで、広まったそうだ。
どうして甘いお赤飯になったかという由来は…
戦国時代米不足で、甲斐の国一帯では小麦粉で作った「ほうとうが」主食で、おめでたい日には「ほうとう」に小豆を入れて甘く煮てお汁粉のように食べていたのが、時代と共に国も豊かになり、米が主食に変わったことが要因となっているそうだ。
ところ変わればなんとやら…
想像のつかないことにまだまだ出会えそう…