ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

秘湯…西山温泉慶雲館

2011-12-27 16:05:45 | Weblog

12月27日 はれ

全館源泉掛け流しの温泉に行こう、と長男の提案。

宿は9月に予約したが、直前の予習をしようと場所を探すが見つからない。

甲府から西に向かい窯無川を越え富士川にそって延々と南アルプスに向かって走ること2時間。

山道の途中は9月の台風で大きな被害を受けていて、山が崩れ落ちていたり、道が崩落したり、そんな場所は仮設の道路を走らなければならない。

山中の看板には、家康の秘湯なるものが続く。

ここは甲斐の武田信玄のお膝元なのに、こんなことを書いていいのかと心配するが、確かに山を越えれば静岡県、信玄公より家康公が身近となるのかも。

やっとたどり着いた西山温泉は、川と険しい崖に沿って温泉が数軒あるだけの、秘湯の名に恥じない。

慶雲館は「世界で一番古いホテル、旅館」としてギネス世界記録に認定されている。

705(慶雲2)年、天智天皇の側近である藤原鎌足の子、藤原真人が発見し、開湯したとされている歴史のある旅館となっている。

自噴温泉として世界一の湯量でギネス登録準備をしている程、湯量もふんだんにあるそうだ。

そんな古い旅館ではあるが、部屋は驚くほど広く、16畳と8畳の続き部屋にソファーのコーナーもあり、きれいで二人には充分過ぎる。

食事は、丁寧な調理と美しい盛り付けで目を楽しませてくれ、私のお腹に適量で、いい具合に楽しませてくれるものであった。

旅館の夜は早く、お湯がいいのか、静かだからかゆっくり眠れ、気持よい朝を迎えることができた。

お風呂以外何もないので、何度でもゆっくりお入りくださいといわれるが、脱いだり着たりも忙しいものである。

甲府の町に向かって帰る途中フォッサマグナの断層が見られるところに行く。

フォッサマグナは、本州中央部、静岡あたりから日本海に向かって広がっている日本の主要な地溝帯のひとつで、そこの西側が糸魚川静岡構造線とよばれている。

この地域は数百万年前までは海だったのが、地殻が移動したことによって海の堆積物が隆起し、現在のような陸地になったとされていて、早いはなしが、古い地層でできた本州の中央をU字型の溝が南北に走り、その溝に新しい地層が溜まっている地域みたい。

地質学においては、フォッサマグナの西側を西南日本、東側を東日本というらしい。

で海が隆起し、新世代の堆積物が現在陸地となった地層が見られる場所がここ。

天然記念物と→の方向とあるが、台風の時の土砂崩れもあって素人には全くわからない。

「お勉強をしている人には興味の尽きない場所だろうね」と、寒いし早々に引き上げた。

今回の温泉旅行は、地元人の案内なので、興味深く楽しいものとなった。

山に囲まれた山梨県に住んでいると、山の向こうに行きたいという気持が膨らみそう。

息子もこの山を越えると何があるのだろうと、バイクで走っていて見つけたのがここの温泉という。

「山の向こうには何があったの?」と聞くと、「道が無くなってあえなく引き返してきた」というこぼれ話もあった。

さあ、いよいよ年末、明日は健康診断、次の日から、ぼちぼち家族が帰ってきて、今年も賑やかに年が迎えられそうです。

忙しくなりそうで時間がとれそうにありません、来年新たな気持で、PCにむかいたいと思っています。

今年もありがとうございました、皆さまよい年をお迎えください。