鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2012.12月取材旅行「桐生~境橋~足利」 その6 

2012-12-19 05:40:17 | Weblog
「川のあなた皆下野国、山皆これに属す。水に沿ふ事一里…有橋、堺野といふ、即下毛ノ堺なり」と崋山は記しています。「川」とは桐生川のこと。桐生川の向こう(対岸)は下野国で、その向こうに見える山々もみな下野国に属しているというのです。「水に沿う事一里」とは、桐生川の流れに沿って一里(約4km)歩いたということ。「堺野」とは「境野」ということてあって、当時は上野国山田郡境野村でした。そこに桐生川を渡る橋があったのですが、それが「境橋」。「境橋」を渡ればそこは下野国であったということは、「境橋」は上野国と下野国の境を流れる桐生川に架かる、上野・下野両国を結ぶ橋であったということです。崋山一行はその「境橋」を渡り、下野国足利郡小俣村へと入っていきました。 . . . 本文を読む