四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その76)

2023年03月22日 05時20分16秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その76)   短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き初める 染井吉野」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】拙者ブログでは「世界文化紀行」でいろいろな題材を扱っていますが、
    最近は夕焼けシリーズが気に入っています。
    そこで今回は「中部地域の夕焼け」を取り上げました。短歌の勉強には
    もってこいの写真と場所ですが、なかなか上手く詠めません。
 註)新潟県「七浦海岸」
☆日本海茜色にも染まる空 旅愁呼び起こす石灯篭
 註)静岡県「土肥温泉」
☆露天風呂沈む太陽格別で 眺める夕焼け疲れを癒す
 註)愛知県「日出の石門」
☆石門に夕日が落ちる瞬間は 感動押し寄せ涙が滲む
                         浅間山明鏡止水さん
【解説】
 夕焼けシリーズの題詠、今回は「中部地域の夕焼け」とのこと。
 最近「写真俳句」「写真短歌」が、プレバトを始めメディアやSNS上でも話題になって
 いますが、写真と短歌のコラボレーションは喚起力をお互いに高める上で良い組み
 合わせと思っています。

 作者の短歌は、写真の雰囲気を壊さずに、その場所に誘う親切な水先案内人に徹する
 姿勢に好感が持てます。「上手く詠めません」と言われていますが、
決してそんな
 ことはありませんよ。フアンも増えてきたことですので、ご自分の
感性を信じ
 「情景の肝」は何かを見つめ、その写生を徹底してやられたらと思います。

 かく言う私も、未だ出来ていませんが…。
 一首目、佐渡島「七浦海岸」の石灯籠は、かつて、岩礁に打ち付けられて難破する
 多くの船を少なからず救ってきたことと思います。そんな石灯籠にフォーカスし
 詠んでみましたが・・・。
【ご参考】
 ★荒海はあまたの命吞みたるも 灯籠朱く いのち火ともし

【詞書】コロナ禍、異常気象、主人の病気等で中断してた散歩を一年ぶりに
    再開しました。昨年の4月20日のブログに散歩道の桐の花を詠んだ
    短歌で推敲をしましたね。鳳凰伝説。桐はまだ蕾もありませんでした。
    なお、歌会の議題ですが、短歌を詠まれる時、ふりがなと漢字の
    バランスの指針はどこに置かれていますか。
☆沈丁花かおる小道を春風と散歩をしたり二年振りに
                         リコさん
【解説】
 二年ぶりに散歩を再開されたとのこと。おっしゃるように桐の花は4月下旬頃の開花
 でしょうから、未だ冬芽の状態でしょうか。一方、沈丁花は甘やかで濃厚な

 香りを放ち、そこかしこで春を告げていますね。
 かつて、私の短歌の師からよく言われたのは「中学二年生が読んでも分かる歌」を、
 との事でした。どんな高尚の理念、思想も彼らが分かるようにかみ砕き説明できなければ、
 理解し、把握したことにはならないとの事でした。

 従って漢字は極力ひらがなで表現できる易しい言葉で書きなさいと言われたものです。
 また、現代の短歌は朗詠ではなく文字表現を前提とするので、墨書でも漢字は三割程度に
 留めることが美しいとも言っていました。私も、極力この教えを守りたいと思って
 いますが、中々難しいと感じています。及ばずながら推敲の一助になればと・・・。
【ご参考】
★ふたとせの籠りをへての散歩道 風はつれくる沈丁花の香


     「香る 沈丁花」

【詞書】先日、リコさんのブログの記事で「百福」(たくさんのさいわい)という言葉に
    感銘を受けまして、詠んでみようと挑戦してみました。この短歌では、ひと、
    百をふたつという技巧を凝らしております。また、先週の歌でも、ひと雨に緑、
    ひと叢に白、と色の対比もしておりました。私は割りとこういう技巧を楽しんで
    いるのですが、こういう技巧は短歌では許されるのでしょうか。
☆ひと雨が百枚の窓洗ひあげ百福巡りくる街は春
                         みっちっちさん
【解説】
 結論から申し上げると「このような技巧はあり」と思っています。さらにこのように
 対比することにより、印象がより鮮やかに浮かび上がる効果があると考えます。
 「ひと雨に緑、ひと叢に白」の「緑と白」の対比も、色彩の対比を、より強調し
 鮮やかさを増す役割を果たしていると感じます。
 なお、短歌の表現技法の一つに対句法(ついくほう)と言うものがあり、対照的な
 二つの言葉を同じ形で並べ、印象を強める方法として結構用いられています。
 例えば百人一首 大中臣能宣の
  〇みかきもり 衛士のたく火の夜は燃え 昼は消えつつ物をこそ思へ
 の歌では、「昼と夜」「燃えると消える」が対句となっています。意味的には
 「夜は恋心に身を焦がし、昼は意気消沈して物思いにふける」ことを切々と
 詠っていますが、心憎い表現技法と思っています。

【詞書】最近はあまりテレビには興味がわきません。空けても暮れても食べ物の
    番組、そして必ず聞くこの言葉。「言葉も時代とともに変化する」とはいえ
    美しい日本語を使ってほしいと思うのは私だけでしょうか?これを読むこと
    への是非!を教えてください。
☆タンタンポ タンタンポッポと歌う児と手を繋ぎゆく黄のつづく道
☆菜の花は絵本のなかにも黄にあふれ幼はこっくり胸に息づく
☆「すっげぇ~」「やっべぇ~」「うめぇ~」とのたまいて飽食の世のテレビの堕落
                         夕庵さん
【解説】
 一首、二首目の歌はタンポポと菜の花の黄色が鮮やかに表現され、さらに、
 幼子の可愛さと愛おしさが溢れています。胸にいだかれつつ「こっくり」
 するなんて、どちらにとっても幸せなひと時ですね。
 三首目は、昨今のテレビ番組作成の在り方への危機感と警鐘も含まれていますね。
 おっしゃるように、世界では飢餓人口が8億2,160万人にも上るとの状況の中、
 視聴率が上がるとの安易なヨミからグルメと、大食いの番組が日々流されている
 現状を憂慮しています。さらに、マスコミに携わる方々の言葉の貧困さも同時に
 目につきますので、このような歌を詠み警鐘を鳴らすことも大切と感じます。
 ご存知のように「不易流行」と言う言葉がありますが、時代の変転の中でも常に
 不動な本質的なものを堅持しつつ、変化し新たに生まれる良きものをも取捨選択し
 取り入れていく、この柔軟さも一方では必要と感じています。中々難しい
ことでも
 ありますが…。このような問題提起の歌は大いに詠って参りましょう。

【詞書】否定形
☆ず・ず・ず・ぬ・ね
   ざら・ざり・ざれど
      否定形の中に答えは見つからない
                         自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 学生時代は、古典の勉強が嫌いでした。
 何でそんなつまらない事を一所懸命覚えされられているのだろう?一生使う事の
 無いものをさも大事そうに。
 教えている方も楽しいのだろうか?貴方はもっと古典が楽しかったから、先生に
 なったのだろう?と。
 中年になってから、様々な古典を読みました。こんなに面白く、興味深いもの
 なのに。そんなの覚えなくても楽しい古典は読めるのに。
【投稿外コメント】自閑さんご自身のコメントです。前週の続きです。
 吉野奥千本の西行庵へ行くには、標識が無いと道に迷ってしまいます。
  仏にはさくらの花をたてまつれ我がのちの世を人とぶらはば
 死んだ人を仏と言うのは、浄土宗法然、親鸞以降なのですが、解説本には、
 西行を仏と見なした訳も有り、基本的に間違っています。
  ながむとて花にもいたく馴れぬれば散る別れこそ悲しかりけれ(新古今)
  吉野山やがて出でじと思ふ身を花ちりなばと人や待つらむ  (新古今)
 さくらの好きな西行にとって、散る別れを悲しむと散ったら吉野山から高野山に
 帰って来るだろうと待っているかなあと言うものです。
  花見にとむれつつ人のくるのみぞあたら桜の咎には有りける(山家集、西行法師集)
 謡曲西行桜のテーマの歌です。世阿弥の心をとらえた美しさは罪。

【解説】
 本詠歌は、私の編集ミスで前々週に掲載を漏らしてしまいました。改めてお詫び
 申し上げると
共に、今回改めて掲載させて頂きます。誠に申し訳ありませんでした。

 私も、学生時代、奈良時代から平安時代にかけての、古代日本語の歴史等も含めて
 古典を学びましたが、古典は助詞の活用形が複雑かつ法則的でなく大の苦手でした。
 理系を理由にかなりさぼりましたので、苦手意識が未だトラウマとして残っています。
 でも、作者のように学びを深め「こんなに面白く、興味深いもの」との領域に
 到達された故、尊敬してしまいます。
 詠歌は、否定の助動詞「ず」の活用(未然形~命令形)を並べ、下の句に
 「否定形の中に答えは見つからない」で、締める心憎い詠いぶりに学ばせて頂きました。
 否定の否定は、ヘーゲル弁証法では思惟の発展法則とみなしましたが、詠われたように
 「否定形の中」には、答えが見いだせないのも事実ですね。

【詞書】昨日は短大時代の友人が初めて現在の家を訪ねてきてくれました。
    友人は難聴の進んだ私を可哀想に思ったのか過剰に学生時代の私のことを
    褒めてくれました。嬉しかったからそれをそのまま歌にしました。
☆わたくしは友の幸せ羨(とも)しむが友はわたしを幸せさうと
☆お互ひに相手のことをあなたこそ幸せさうと言ひ合ふ可笑し
☆わたしにも友にも苦労はありしかど幸せさうと言ひあひ別る
                         suisenさん
【解説】
 学生時代の友人が、引っ越し後、長い歳月を経て訪ねてくれるのは嬉しいこと
 ですね。お互いに、その後の様子も含めて、若かりし頃の思い出等々で盛り
 上がったことと思います。
 今に至る諸々の山坂はお互いに在ったことと思いますが、今ある「幸」を
 お互いに確認し合った様子が、三首の歌にしっかりと詠まれていると感じました。
 このような友人こそ大切にしていくことが、私たちの世代にとって必要と改めて
 感じました。「良き友に乾杯!!」を、申し上げたいとおもいます。


     「咲き満る 白梅」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  引き続き「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆露天風呂沈む太陽別格で 眺める夕焼け疲れを癒やす
                         浅間山明鏡止水さん
★貸し切りの露天のお湯に娘とふたり今し落暉す紀淡海峡
                         夕庵
★諸磯の海と空とを染め上げて 露天の風呂も 春の落日
                         ポエットM

☆絵馬堂をつつむ梅の香 温き陽よ 叶い叶わぬ願いはあるも
                         ポエットM
★縁切りの社に列なすみくじ見ゆ 疲れた女は固く結びぬ
                         夕庵さん
★一途なる舞妓への道 絵馬結ぶ指の先まで細くしなりて
                         みっちっちさん
★花の咲く絵馬を結びて二十歳の娘 よりそう青年の項の青き
                         夕庵さん
★花影にハート型なる絵馬あまた 若き二人の祈りさやかに
                         みっちっちさん
★傘の絵に二人の名前並べて描いた 射手座の矢もて叶わざりしも
                         夕庵さん
【詞書】港を望むビーナスブリッジの丘に、若き恋人達は二人の名前を書いた
    南京錠を付け永遠の愛を誓うそうです。いっぱいになれば溶かして
    プレートにして置くそうです。昔は捨ててたそうですが、行政も粋な
    計らいをしてくれるようになりました。
★海望む丘にわかきは南京錠固く結びて愛を誓ふや
                         みっちっちさん
【詞書】最近は空き家が多くなりました。かつて住んでいた人のつぶやきが漏れて
    くるように感じたものです。過疎の村ならなおさらのことでしょう。
★廃屋の南京錠のさびさびし 家人のつぶやき漏れくるような
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆

☆先がけて彼岸を前に咲く桜 なぶる氷雨も しのぎ上向く
                         ポエット・M
【解説】
 当地の桜・染井吉野は東京の開花より一日早く弥生13日に早くも咲き初めました。
 折悪く咲いたとたんに、氷雨にも似た雨になぶられていました。それでも萎れること
 なく上を向き凛と咲く様は、春に先駆ける河津桜の凛々しさに通じるものを感じました。
 そんな染井吉野の白く煙る花に寄せて詠んでみました。「凛と」の表現は控えました。


     「凛と咲く 染井吉野」


「五行歌集 ―君へのレクイエム― 」鑑賞 嵯峨吹雪著 (19)
  
6.山岳無情(1)
 
   山がある故に登らんその自乗
          独り心で遠く泣くため  嵯峨吹雪

   海ゆかば
     海の哀しみ
        山ゆかば
       山の哀しみ
          君はいずこに

        良ちゃんを 
          抱いて登った
              姫神の
             山手の虹を
                眺める車窓

              白馬にて
                君と眺むる
                   彼方には
               日本一の
                 富士が輝く

         さんさんと 
           富士山頂に
              陽は照りて
             はるか下方に
                湖水は光る

      雲海の
        海の彼方の
           蒼穹に
          浮かぶ幻影
             富士山無情


     「咲き初める ヒマラヤ雪ノ下」

【短歌入門・質問・提案コーナー】
 字数制限により、今回は掲載を見送りました。

【ネット歌会について】
 「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
 「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
 歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
 返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。なお、ブログの
   字数制限(30,000字)により、コメント等編集させて頂く場合もあります。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了


コメント (32)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 桜 咲く | トップ | 祝!!「侍ジャパン」第五回W... »
最新の画像もっと見る

32 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (水仙)
2023-03-22 06:14:44
おはようございます。

昨日は、私がブログで質問させていただいた花の名を教えてくださり、ありがとうございました。

ポエット・M様が花の名に詳しくいらっしゃいますこと改めて感服いたしました。せっかく教えていただきましたから、また記事を立てて皆さんにもご紹介させていただきたく思っております。その際、このブログもご紹介させていただいてもよろしいでしょうか?最近、私が人様の記事をリンクすることが大問題になっているようでございますから、お伺いさせていただきました。
水仙さんへ (ポエット・M)
2023-03-22 07:11:03
水仙さん おはようございます。
早々にコメント頂きありがとうございます。

スノーフレークは、その名前の通り雪のかけらにも似た爽やかな花で、私も好きです。
ほおっておいても結構増えると友人から聞いたことがあります。

なお、リンクの件は宜しくお願い致します。
私は「リンクは自由」と基本的には思っていますが、事前の了承はあれば嬉しいとのスタンスです。

短歌は大いに詠んで参りましょう。
短歌投稿 (knsw0805)
2023-03-22 07:12:27
「詞書」先週に引き続き「夕焼けシリーズ」を取り上げました。長野・関西は観光名所です。短歌の勉強にはもってこいですが、なかなか上手く詠めません。恥ずかしい限りですが提出します。

長野県「穂高温泉郷」
「山の端北アルプスに日が沈み 闇の向こうに姿を消して」

滋賀県彦根市「荒神山」
「荒神山緑あふれる公園は 夕日に染まり深い眠りに」

奈良県橿原市「藤原宮跡」
「今昔の虫の音色もかくありと 癒される景色幻想的も」

※なお参考として、ネット上で掲載されている過去映像を見て詠みました。
Unknown (水仙)
2023-03-22 08:50:56
お許しいただけましたので記事にさせていただきました。お時間のございます時にご笑覧いただけますと幸いでございます。
https://blog.goo.ne.jp/1948219suisen/e/145678d066f2906b68f510d3b141e79a
さくら (チョウキチ)
2023-03-22 12:38:55
仏にはさくらの花をたてまつれ我がのちの世を人とぶらはば
 なかなかいいですね。盛りは短い、しかし華やかで人を惹きつける桜。私も桜の力を借りたいというのでしょうか。自身の命の儚さを思いながらも、それを嘆くのではなく、当たり前のこととして認めるそんな潔さも感じられと思います。
Kenさんへ (ポエット・M)
2023-03-22 20:20:08
Kenさん こんばんは。
いつも早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
前週に続く「夕焼けシリーズ」は、画像が無くても、三首の歌から夕暮れ時の
絶景が鮮やかに思い浮かびます。

一首目は、「穂高温泉郷」から眺める北アルプスの雄大な山々を詠って
いますが下の句の「闇の向こうに姿を消して」に少し唐突さを感じます。

夕日が北アルプスを茜に染め上げた後、アルプスの山々を闇の中に閉じ込めて
しまう刹那を詠ったのだと思いますが…、
「推敲その1」でいかがでしょうか。
 ★アルプスを茜に染める落日よ 刹那に闇のとばりを引きて
これからもよろしくお願いします。
水仙さんへ (ポエット・M)
2023-03-22 20:21:43
水仙さん こんばんは。
ご丁寧なコメント頂き恐縮です。

スノーフレーク(鈴蘭水仙)は、今の時期可憐に咲いていますね。
花言葉は「純潔」「汚れなき心」とのこと。
これから少しづつ増えていくと思いますので楽しみですね。
チョウキチさんへ (ポエット・M)
2023-03-22 20:24:12
チョウキチさん こんばんは。
いつも、歌の本質を鋭くとらえたコメントを頂き学ばせて頂いています。

この歌の解釈は、色々なされていますが・・・、
西行法師が、自分が亡くなったあとに自分のことを思ってくれるなら、ただ桜の花を供えて
ほしいと詠っていると、素直に解釈したいと思います。

チョウキチさんもおっしゃるように、桜と同じように人の命の儚いもの、人生は一度きり
という考え方が歌の底流となっていると考えます。また、自分が亡くなった後に生きている
であろう人に桜を託し、その意味では「潔い」と思います。
これからもよろしくお願いします。
Unknown (みっちっち)
2023-03-23 07:31:21
おはようございます。
出詠いたします。

⭐️ 咲き満つる桜の息のかそけきをただ聞ひてゐる月夜のしじま

俳句の先生には擬人化は駄目といつも言われますが、月夜に咲き満ちた桜の息づかいはあるのではないかと詠みました。静寂はしじまとひらがなにしました。

よろしくお願いいたします。
今週の詠草です (夕庵)
2023-03-23 09:36:13
ポエットMさん
おはようございます。
今週の詠草です。

詞書
何年か前に、梶井基次郎の桜のエッセイを読んで・・桜の季節が来ると思い出すのです。

桜があんなに美しく妖しいのは、地下に眠る死者たちの肉体から、流れ出る美しい水晶にも似た液体を吸って成長するからだとあり、ビックリしたことが頭に残っています。と言うわけではありませんが、夜桜には桜の精が顔を覗かせているようで、鑑賞したことはありません。

☆地下深き水晶の液を吸いつくし桜はすべて死者への供花や   夕庵
☆春蘭に犬も花びら背にのせて くしゃみしながら
いま帰り来ぬ
☆スーパーのポテトサラダの袋もち そのまま散歩のゆれて春容   夕庵

よろしくお願いします。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

短歌」カテゴリの最新記事