2009年7月発行
神田相生町で人探し業を営む鶴亀屋。主の竹蔵は元は貧乏旗本の次男坊。町家に婿入りしたが、商いが立ち行かなくなり商売替えをしたのだ。
そして放蕩が過ぎ三十を前に隠居させられた大身旗本の嫡男、鶴川梅太郎と二人、人探し業に奔走する。シリーズ第4弾。
第一話 子にしかめやも
第二話 口中心医 藤壷源二郎
第三話 花嫁御寮 計3編の中編集
主要登場人物(レギュラー)
竹蔵(竹之助)...神田相生町人探し業鶴亀屋の主
鶴川梅太郎...旗本家の嫡男、隠居
まつ恵...竹蔵の妻
きり乃...竹蔵の娘
田崎杉右衛門...鶴川家用人
筒井弥平次...南町奉行所同心
桜和馬...南町奉行所同心見習い
陽平...新材木町口入れ屋駒黒屋の主
良助...駒黒屋の大番頭
おもん...駒黒屋の使用人、簪売り
第一話 子にしかめやも
花見の折に、赤子だった直吉が神隠しに合い、それから何年も直吉を探し続ける大七だったが、竹蔵の進まない調べに業を煮やし、怪しい口入屋の口車に乗って姿を消した。女房のおしずから大七の行方を探して欲しいと依頼された竹蔵は…。
主要登場人物
大七...元炭問屋の手代、荷役人足
おしず...大七の妻
おのぶ...大七の娘
達三...柳原土手古着屋裂屋の主
五吉...裂屋の丁稚
佐喜右衛門...鳥越口入屋白馬屋の主
第二話 口中心医 藤壷源二郎
江戸市中では若い娘ばかりが3人、続けざまに首を絞められて殺される事件が続いていた。おもんにその下手人探しの助を求められた竹蔵は、殺しは奉行所の仕事だと断るが、竹蔵が探していた娘おあきが、同様の死体で見付かる。
梅太郎がおもんを囮に使い、事件解決に乗り出すのだが、実際の聞き込みを元に推理すると言うよりも、予測を立てている感が否めず、些か強引な謎解きに仕上がってみえた。
主要登場人物
女主...絵双紙屋冠書堂、おあきの母親
おちか...おあきの幼馴染み
松田信右衛門...旗本脇田家側用人
好太郎...日本橋香宝の主
藤壷源二郎...金杉通りの口中心医
おれん...源二郎の妻
藤屋桂助...桜坂“いしゃ・は・くち”の口中医
(「口中医桂助事件帖」シリーズ)
第三話 花嫁御寮
婚礼の晩に、花嫁のおくみが忽然と消えた。駒黒屋陽平から知らせを受けた竹蔵は、梅太郎と早々に聞き込みを始めるが、次第におくみの過去が明らかになっていく。
壮絶な最期に通じる、これまた思わず眉を顰めるような過程が描かれるが、それでも確かな救いがあるのが、このシリーズの特徴だが、中でもそれを如実に物語っていると言える。
主要登場人物
宗左衛門...小網町廻船問屋仙石屋の主
幾次郎...仙石屋の若旦那、宗左衛門の嫡男
おしの...宗左衛門の妻
おくみ... 幾次郎の許嫁、仙石屋の養女
松平...仙石屋の番頭
おけい...小網町米屋小嶋屋の娘、おくみの親友
鶴亀屋のやり方は、推理であり、捕り物ではないのだが、殺しには縁があるようだ。そしてその下手人探しや、行方知れずの人探しは、足を使った聞き込みが主流であるが、4を聞いて6を紐解く。その推理が強引にも的中するのであるが、思い込みと言ってしまえばそれまでである。ミステリー仕立てには向いていないのではないかと思える。
書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村
神田相生町で人探し業を営む鶴亀屋。主の竹蔵は元は貧乏旗本の次男坊。町家に婿入りしたが、商いが立ち行かなくなり商売替えをしたのだ。
そして放蕩が過ぎ三十を前に隠居させられた大身旗本の嫡男、鶴川梅太郎と二人、人探し業に奔走する。シリーズ第4弾。
第一話 子にしかめやも
第二話 口中心医 藤壷源二郎
第三話 花嫁御寮 計3編の中編集
主要登場人物(レギュラー)
竹蔵(竹之助)...神田相生町人探し業鶴亀屋の主
鶴川梅太郎...旗本家の嫡男、隠居
まつ恵...竹蔵の妻
きり乃...竹蔵の娘
田崎杉右衛門...鶴川家用人
筒井弥平次...南町奉行所同心
桜和馬...南町奉行所同心見習い
陽平...新材木町口入れ屋駒黒屋の主
良助...駒黒屋の大番頭
おもん...駒黒屋の使用人、簪売り
第一話 子にしかめやも
花見の折に、赤子だった直吉が神隠しに合い、それから何年も直吉を探し続ける大七だったが、竹蔵の進まない調べに業を煮やし、怪しい口入屋の口車に乗って姿を消した。女房のおしずから大七の行方を探して欲しいと依頼された竹蔵は…。
主要登場人物
大七...元炭問屋の手代、荷役人足
おしず...大七の妻
おのぶ...大七の娘
達三...柳原土手古着屋裂屋の主
五吉...裂屋の丁稚
佐喜右衛門...鳥越口入屋白馬屋の主
第二話 口中心医 藤壷源二郎
江戸市中では若い娘ばかりが3人、続けざまに首を絞められて殺される事件が続いていた。おもんにその下手人探しの助を求められた竹蔵は、殺しは奉行所の仕事だと断るが、竹蔵が探していた娘おあきが、同様の死体で見付かる。
梅太郎がおもんを囮に使い、事件解決に乗り出すのだが、実際の聞き込みを元に推理すると言うよりも、予測を立てている感が否めず、些か強引な謎解きに仕上がってみえた。
主要登場人物
女主...絵双紙屋冠書堂、おあきの母親
おちか...おあきの幼馴染み
松田信右衛門...旗本脇田家側用人
好太郎...日本橋香宝の主
藤壷源二郎...金杉通りの口中心医
おれん...源二郎の妻
藤屋桂助...桜坂“いしゃ・は・くち”の口中医
(「口中医桂助事件帖」シリーズ)
第三話 花嫁御寮
婚礼の晩に、花嫁のおくみが忽然と消えた。駒黒屋陽平から知らせを受けた竹蔵は、梅太郎と早々に聞き込みを始めるが、次第におくみの過去が明らかになっていく。
壮絶な最期に通じる、これまた思わず眉を顰めるような過程が描かれるが、それでも確かな救いがあるのが、このシリーズの特徴だが、中でもそれを如実に物語っていると言える。
主要登場人物
宗左衛門...小網町廻船問屋仙石屋の主
幾次郎...仙石屋の若旦那、宗左衛門の嫡男
おしの...宗左衛門の妻
おくみ... 幾次郎の許嫁、仙石屋の養女
松平...仙石屋の番頭
おけい...小網町米屋小嶋屋の娘、おくみの親友
鶴亀屋のやり方は、推理であり、捕り物ではないのだが、殺しには縁があるようだ。そしてその下手人探しや、行方知れずの人探しは、足を使った聞き込みが主流であるが、4を聞いて6を紐解く。その推理が強引にも的中するのであるが、思い込みと言ってしまえばそれまでである。ミステリー仕立てには向いていないのではないかと思える。
書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村