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「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

石川君曰く「強制収用も選択肢の一つ」と

2008-09-22 19:35:36 | 静岡空港
静岡空港の西側斜面の杜撰な立木の収用もれ問題に関して知事は今日の定例会見で1年前にはこのことを知っていたことをようやく明かした。
しかし、にもかかわらず今に至るも無策なのは彼の危機管理の無能である。
ただ、会見では、来年3月の開港には支障のないようにするといいながら、強制収用も選択肢の一つと答えるなど強気の姿勢は相変わらず。
現状で彼らにとって最良の選択は正確な測量を行った上で2500m未満での短縮滑走路での開港だということは以前このブログでも述べたところであるが、その後収用に臨むという士気低下を最小限とするための言い訳を今から用意しているのだろう。
だが、収用の根拠となった需要予測はいまや化けの皮がはがれ、中でも2500m滑走路の根拠となった大型機就航基準の50万人需要という新千歳路線は常時満席であっても半分にも満たない。実質は13~4万人程度がいいところだ。
しかも2便のいずれも小型機で2500mは不要だ。
2500mが必要不可欠とする事業認定申請の理由はどうするのだろう。
さらに、最悪なのは国土交通大臣が節操なく収用を認めた公明党の大臣ではなくなっていることだ。

折しも景気の悪化で本年度の県税税収は139億円も予算に満たない見込みで、これを交付税から73億補てんした上で66億円は借金で賄うという。
また、国税庁の民間統計実態調査では給与格差が5年間で年収200万円以下が21%増加し1000万円超が7%増という形で広がり、静岡県は一人当たりの県民所得は全国第3位とはいうもののこれは企業収益を合算したもので生活実感と無縁なのは当たり前で、一人当たりの県民雇用者報酬(=賃金・俸給、雇主の社会負担の計)の全国順位では21位でしかないという企業優位雇用者劣位の県である。

そこへ企業の収益のためにと空港を作り、さらなる展示用ハコ物を作ってのイベントを計画。
福祉や医療そっちのけで観光旅行者の交通費を税金で補助するというのも常軌を逸している。

こんな中でも将軍様の移行には逆らえず蚊帳の外状態なのが本県の県議会。実はこれが一番の無駄なのかもしれない。

ムダ・ゼロ110番 VS. 石川嘉延

2008-09-18 22:45:49 | 静岡空港
政権交代を狙う民主党は「霞ヶ関の解体・再編と地域主権の確立」と題した地方分権案をまとめた。
最終的には行政は国と全国300程度の基礎的自治体で構成し役割分担を明確にし効率的な行政を目指すとしているが、当面は国の役割を大幅に限定した上で市町村を700~800程度に集約し、一定規模の市には大幅に権限を付与するとともにその能力がない市町村にあっては県や広域自治体でカバーするというものだ。
しかし、分権すれば行政の無駄遣いはなくなるのかといえば、そんなに単純なものではない。
実際、今日発表された静岡県と島田市による、富士山静岡空港周辺でのイベント開催のための「多目的産業展示施設」建設計画、わざわざ知事の石川嘉延と島田市長の桜井勝郎が同席し記者会見で発表するなど、世論の無駄遣い批判やそれを放置しての増税批判をあざ笑うかのようなものである。
展示場の規模は静岡市のツインメッセ静岡を上回る県内最大規模で土地は島田市が用意するが建設は県が行い4~6年後の完成を目指すというからさらにあきれる。
建設費も無駄だが、毎年続く金利負担や維持管理費の方が問題は深刻だ。
建設が県なので維持管理費は市民だけでなく県民、そしてそれら県市には国の一般会計からも補填されている交付税も入っており結局は広く国民が負担するということになるのだろう。(しかも、貯金に相当する基金があるわけではないので将来世代への負担転嫁となる借金だ。)
やはりグランシップのように役人の天下り団体を作った上で管理させ毎年10億円以上かけて維持管理していくのだろうか。

そのような中、内閣府は「行政のムダ遣いの実態や問題解決に向けて、ご意見・情報を!」として、「ムダ・ゼロ110番」を開設した。

ムダ・ゼロ110番
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tenken/index.html

地方行政で国のお金が全く入っていない行政というのはほとんどない。
国から地方に行くお金をこのように無駄遣いされる現状では分権も何もあったものではないだろう。
無駄な空港建設がさらなる無駄を生むという無駄の連鎖。
ムダ・ゼロへの取組、福田内閣限りとならないことを願いたい。


(無題)

2008-09-16 23:09:34 | 静岡空港
中国産の冷凍食品が浮「といってるうちは他人事だったが、三笠フーズの汚染米で国内食品の信頼性も揺らぐことに。
国産のコメを使ってますといわれても証明書まで偽造されるようでは何を信じていいのか。
年金問題の記録改ざんなど次々に隠蔽してきた事実が出てくる始末。
結局は官も民も想像力を失いなすべき役割を放棄し目先の私利私欲に汲々としているだけということだ。
急速にゆとりを失った社会の断末魔だ。
「空港の大問題について県民はまったく知らされずにいる」と評し、地元メディアの偏向報道を批判した今日発売の週刊ダイヤモンド(P20~21)の記事。
自分達に都合のいいことには協働と言っては県民に協力を求め、都合の悪いことになると隠ぺいする県の体質とそれを擁護する御用新聞の社会的使命感の欠如。
官民癒着に中でモラルまでもともに腐敗してしまったのだろう。

若い人や現役世代がこれを変えてゆけるだろうか。
無理だろう。
団塊世代の大量退職で余ったエネルギーを是非、政治行政を監視し変える方向で使ってほしい。情報開示請求を積極的に利用してほしい。積極的に声をあげてほしい。
そして、よりよき未来を次の世代に贈ってほしい。
今こそ切に願う。

(無題)

2008-09-15 23:43:13 | 静岡空港
総人口の伸び率の約30倍で高齢者人口が増える中、医療や介護などの社会保障は充実どころか危機に瀕している。
それは国が考えることだ、それは消費税の増税でやればいい、それは保険料を上げればいい、と他人事とばかり地方の政治屋と役人の無駄遣いは止まらない。
「県空港部は「班分けして、沖縄と北海道に行ってもらうことや、同じ行き先で静岡空港と中部国際空港に分けることもできる」と学校側に呼びかけ、来年度は財政面での優遇策も検討中」(朝日新聞)と、静岡空港のための県政を最優先し、生徒のことも財政のことも二の次だ。
舛添大臣になって初の平成20年版厚生労働白書では社会保障と経済の関係に言及。
公共事業に比べ社会福祉事業の方が1.04倍の経済波及効果がありるだけでなく、雇用誘発効果は1.87倍の効果があると指摘した。
しかし、今総裁選まっただ中の候補者からはこれからの国の在り方は見えてこない。
与野党もマスコミもすでに選挙モードに突入したかのようだが、私には未だ信じがたい。
麻生であってもだれであっても選挙で大勝はできないのだから参議院で少数の上に2/3を失い政策など実現不可能だ。
このような自殺行為に等しいことをあえて早期にする理由があるのだろうか。
理由があるとしたら、早期に民主党を中心とした安定多数政権への移行以外に考えられない。
政界再編を意図してのことかもしれないが国民はそういうものを考えて投票しない。単純に民主党が「安定」を訴えれば不安定に飽き飽きした国民の心をつかむだろう。
それでもやるのか。
責めてやる前に無駄に対してどういう具体的対応をとるのか、明らかにしてほしい。

真実と向き合う誠実さ

2008-09-12 00:12:06 | 静岡空港
国と県は昨日の公判でずさんな土地収用の実態(立木の収用漏れ)を認めた。
すべては拙速と無能から来たものだが、需要予測にしても同様であることが証明されたとも言い得る。
収用範囲の間違いと事業認定(需要予測等の適正)は別と主張するが、同じ主体の能力・信用の欠如という点では全く共通であるからだ。
空港幹部が「3月の開港時期は絶対遅らせることはできない」と話し、「円満に解決していく」(朝日新聞)と述べたそうであるが、高さ10mの障害物であれば、最悪2500m滑走路をあきらめ2000mで許可を受ければ現状の就航予定機材で問題はなく開港できる。
ただ、メンツ大事の上にあれもこれも欲しがる将軍様にはメンツを捨てて実利をとる選択はできない。1年以上もこの問題を放置してきた県空港部もメンツにこだわり未だに「伐採はあくまで地滑り対策のため」(中日新聞)などと詭弁を弄しているらしい。

真実を知りながら記者会見で空港づくりは順調であると言いきった自信家の将軍様のこと、部下でダメなら最後はおれが出張れば解決すると思っているのだろうが、取り巻きや茶坊主には通用しても、今や我々から見れば現知事に何の威厳も尊厳も感じられない。単なる無能な政治屋でしかないのにもったいつけて出張っても何にもならないことを知るべきである。
まして、土地収用という強権で足蹴にした者に自分に手柄をと要求する恥をまず知るべきだ。

これまで、こういう問題は闇に葬られてきた。
一部の為政者たちによって民主主義を偽装した強権発動によって失敗してもだれも責任を取らず、そのつけを将来世代に及ぶ国民が追ってきた。
しかもその証拠は残されず。

アメリカで過去の真実が明らかにされ、今に生かされるのは国立公文書館の存在が大きい。
語られた言葉は一瞬だが文書は永続する。闇に光を与える。
一方に不都合な真実であっても後世のためにも文書として残されなければならない。
公文書であればベストだが、行政に不都合な真実はなかなか残したがらない。
相手から求められても、公文書の開示決定通知でさえ知事名で知事の公印が押され日付と文書番号が入っているのに、誰がいつどのような権限で作った文書か分からないような形式不備の文書や、権限のない職員名での文書などでごまかそうとする。
もし今回の真実と誠実に向き合う良心と勇気があるならば、最高意思決定者による所要の形式をもっての解決過程の可視化はあってしかるべきだろう。