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注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

静岡空港利用者の推移(開港5年目初月)~5年目にあっても昨年並みの低調な出だし~

2013-07-08 20:31:00 | 静岡空港
静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移

(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で4か年を比較したグラフです。

以下、開港5年目の初月となる6月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から5年目を迎えた静岡空港。
振り返ると、
1年目の実績は県が空港建設の根拠とした需要予測136万人を大きく下回る63万人。
2年目はJALの撤退や終盤の震災の影響もあって51万人。
3年目は震災の影響が色濃く、路線縮小もあって43万人。
4年目は国内線が回復する一方で外交問題が発生した中韓に特化した国際線が災いして45万人。

5年目を占う6月の実績は昨年同月比で微増(3.8%)の34,901人、初年や2年目の4万人台にも遠く、県の目標とする70万人にははるかに遠い出だしで、税金の投入という生命維持装置の貢献で昨年度並みを確保するだけの経済成長とは無縁の非生産的インフラである。

さて、この6月実績から個別路線の状況を見てみよう。

国内線は、4路線全て前年同月を上回っており震災後の落ち込みから回復傾向にある。
回復傾向と言ったのは開港初年又は2年目のピーク時に比べれば利用者が少ないからである。
例えば鹿児島線にあってはピーク年の6割程度、札幌線、福岡線にあっても7割程度に過ぎない。
一方、ANAの沖縄線にあっては、これまでにも好調と紹介してきたが、今月も6月としては過去最高の搭乗者数をたたき出した。
もっともこの沖縄線にあっても喜んでばかりはいられない事情がある。修学旅行狙いの機材の大型化により旅客数とは正反対に搭乗率は6月としては過去最低の49.7%にまで落ち込んだことである。
経営的には苦しい状況であり、県の補助金支援・学童動員で維持しているような状況で民間企業経営として自立できていない路線である。

では国際線3路線はどうかというと、
台北線が搭乗者数・搭乗率ともに好調な半面、ソウル線・上海線は搭乗者数・搭乗率ともに低調のままである。
ソウル線は先日米国で死者を出す着陸失敗事故を起こしたアシアナ航空が前年同月比99%と健闘したのとは対照的に運行時間を大きく変えた大韓航空が前年同月比70%と大きく落ち込み明暗が分かれた格好である。
また、上海線は利用者がわずか715人しかおらず、県民の税金で維持している意義も疑問視される状況である。

では、以下に今月の実績を記す。
<平成25年6月の実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H25.6/H24.6):搭乗率[H25.6;H24.6]

札幌線:119.3%(6,745人/5,652人):[52.1%;57.4%]
福岡線:129.5%(7,816人/6,036人):[58.3%;68.5%]
沖縄線:120.8%(5,135人/4,251人):[49.7%;59.6%]
鹿児島線:108.6%(1,183人/1,089人):[59.9%;65.1%]
国内定期便計:122.6%(20,876人/17,028人):[54.0%;62.0%]

国内線チャーター便計:0.0%(0人/0人):[-%;-%]

国内線計:122.6%(20,876人/17,028人):[54.0%;62.0%]

ソウル線:83.6%(9,325人/10,503人):[51.2%;58.0%]
上海線:27.5%(715人/2,050人):[26.9%;48.3%]
台北線:163.1%(3,970人/3,186人):[74.1%;72.0%]
国際線定期便計:86.6%(14,022人/16,192人):[53.4%;61.2%]

国際線チャーター便計:0%(0人/394人):[-%;36.2%]

国際線計:84.5%(14,022人/16,586人):[53.4%;60.2%]

全路線計:103.8%(34,901人/33,614人):[53.8%;61.1%)]

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