「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

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県くらし・環境部、1億円補助の天下り団体で補助金不正受給発覚

2014-08-13 21:17:00 | 雑感
県は今日、8月4日に報道等で発覚した県くらし・環境部が所管する公益財団法人静岡県グリーンバンクが県内の緑化推進団体に交付した補助金の不正受給(架空の領収書を添付して補助金をだまし取ったというもの)について初めて報道提供した。
これによると、県の調べで、このグリーンバンク以外にも公益社団法人静岡県緑化推進協会などくらし・環境部所管の2団体においても補助金の不正受給が発覚したとのことである。
また、その上で、他の所管団体についても調査を進めるとともに、再発防止策を「早急に検討」するとのこと。
なお、お約束のように、補助金返還には言及していない。自分の金なら普通は返還が念頭にくるものだが、水利用課の職員の不適切事務による税金補填に際しても職員への補償に躊躇するありさまで、税金は人の金と言う意識がはっきり現れている。

くらし・環境部といえば先日の地裁判決(第1審判決、県は控訴中)で、県くらし・環境部による補助金交付について「違法な支出について故意又は過失があったと推認するほかない」と断罪されたばかり。
また、不合理な理由で未だに証拠公文書の公開がなされていない、職員の事務処理放置により厚生労働省から交付されるはずだった補助金約1億2800万円が受け取れなくなった「大井川広域水道企業団補助金不適切事務処理事件」も、くらし・環境部である。
さらに、県の部局の中で情報公開にもっとも消極的で県が自ら決めたことする守ることができなかった唯一の部が「くらし・環境部」である。
部のトップから末端まで腐食が進んだ組織風土が末期症状を表出させていると見られる。

さて、ここで冒頭に紹介した公益財団法人静岡県グリーンバンクであるが、常勤の役・職員の半数ほどが県のOBで占める天下り団体で、県からは運営補助として年間1億500万円が支給されているほかに、年間数千万円の県補助事業も実施しているのである。いわば、県職員の再雇用のために税金を投じているようなものである。なによりも問題なのは、このような団体を経由して事業を行うことにより、税金が最終的にどのように使われたのかが分からなくなる欠点(県からすれば分からなくする利点)があるということだ。公文書開示請求から逃れることができるからである。
これは、「富士山静岡空港利用促進協議会」を迂回しての航空会社、旅行会社、空港利用者個人などへの税金ばらまきの実態が不透明であることや、管理委託料という名目で「富士山静岡空港株式会社」に交付される税金の実際の使途・配分が不透明なのと全く同様の構造なのである。
使途不明金でよく問題になるイベントなどのために作られる「・・・実行委員会」などというのも、また同様である。

こういった税金迂回費消団体がどのくらいあるかであるが、国の同様の外郭団体・その他団体同様、中には表に出しにくいものもあって、恐らくはっきりと把握している者はいないだろう。しかし、10や20程度ではなく50でも済まない大小あわせれば3桁にいくのではないかと思われる。

少なくとも、税金が「最終的に」どのように使われたのか、これを県民が把握できる仕組みにしなければ、県がどのような再発防止策とやらを公言しようと、自分たちの利権の構造を自ら壊すことは考えられず、絵に描いた餅、実効性は期待できない。
こういうものこそ、選挙で選ばれた政治家がリーダーシップを発揮すべきものではないのか。
知事川勝、役人の尻馬・口車に乗って浮かれている場合ではないのである。

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