「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

第23回全国市民オンブズマン香川大会報告その1

2016-10-01 19:43:00 | 近況活動報告
先週開催された第23回全国市民オンブズマン香川大会について、今日から数回に分けて報告します。
最初は、今大会のメインテーマにもなっている「政務活動費」についてです。

自民系会派と民進系会派による政務活動費の不正使用で全国ニュースにもなっている富山市議会は、政務活動費の執行率が100%(ちなみに、公明党、社民党、共産党系の会派も100%なのは、以前は使いきれずに返納していたため、議長からもっと政務活動をするようにと指導があったためとのことです)と突出し、しかも政務活動費の公表状況も以下のとおり消極的でした。
1 執行率・・・100%(平成27年度)
2 情報公開請求以外での閲覧の可否・・・不可
3 会計帳簿の作成義務と公表・・・なし
4 活動報告書の作成義務と公表・・・あり(情報公開請求必要)
5 視察報告書の作成義務と公表・・・あり(情報公開請求必要)
6 HP(Web)での領収書公開・・・なし
7 領収書開示請求でのCDによる提供・・・なし

では、かつて不正使用が全国的に注目を集めた兵庫県の現在はどうでしょう。
1 執行率・・・66.4%(平成27年度)
2 情報公開請求以外での閲覧の可否・・・可(Web)
3 会計帳簿の作成義務と公表・・・あり(Web公開)
4 活動報告書の作成義務と公表・・・あり(Web公開)
5 視察報告書の作成義務と公表・・・あり(Web公開)
6 HP(Web)での領収書公開・・・あり
7 領収書開示請求でのCDによる提供・・・あり

公明正大に政務活動をするならば、こういう結果になるはずです。

では、我が静岡県議会はどうでしょう。
1 執行率・・・89.3%(平成27年度)
2 情報公開請求以外での閲覧の可否・・・可(県庁での閲覧)
3 会計帳簿の作成義務と公表・・・なし
4 活動報告書の作成義務と公表・・・なし
5 視察報告書の作成義務と公表・・・あり(情報公開請求必要)
6 HP(Web)での領収書公開・・・なし
7 領収書開示請求でのCDによる提供・・・なし

情けないことに、富山市に近い状況です。

一方、川勝知事が県都構想で県の管轄下に置き自治を奪おうとしている静岡市はどうでしょう。
1 執行率・・・83.7%(平成27年度)
2 情報公開請求以外での閲覧の可否・・・可(市役所での閲覧)
3 会計帳簿の作成義務と公表・・・あり(市役所での閲覧)
4 活動報告書の作成義務と公表・・・あり(市役所での閲覧)
5 視察報告書の作成義務と公表・・・あり(市役所での閲覧)
6 HP(Web)での領収書公開・・・なし
7 領収書開示請求でのCDによる提供・・・あり

決して十分ではありませんが、静岡県議会に比べたらはるかに情報公開が進んでいます。

では、静岡市と違って川勝知事が評価している浜松市はというと。
1 執行率・・・91.3%(平成27年度)
2 情報公開請求以外での閲覧の可否・・・不可
3 会計帳簿の作成義務と公表・・・なし
4 活動報告書の作成義務と公表・・・なし
5 視察報告書の作成義務と公表・・・あり(情報公開請求必要)
6 HP(Web)での領収書公開・・・なし
7 領収書開示請求でのCDによる提供・・・なし

富山市議会並みのブラックボックスです。

大会では、特に領収書の公開が重視されました。
やましいことがなければ公開しても差し支えないはずです。
しかも、公文書開示請求で膨大なコピーを取るよりもCDで公開した方が効率的です。
逆にやましいことがあるからなるべく市民の目に触れないように隠そうとするのです。

そこで、今大会では、大会宣言に加え、以下の決議がなされました。県民、市民に胸の張れる政務活動を公明正大に行って欲しいものです。
(特記:既に報道されているとおり、静岡県内では藤枝市議会が県内初となる政務活動費領収書のWeb公開を今年度から始めることが明らかになりました。地域住民とともにあろうとする議会というのは実に羨ましいです。)