「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

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虚偽報告や事務放置で1億8千200万円の損害を県民に与えた県職員に停職6か月、賠償1割の軽い処分で幕引き

2014-09-03 19:59:00 | ノンジャンル
県は今日、担当職員が申請に必要な書類を約半年間放置し、大井川流域の7市に水道水を供給する「県大井川広域水道企業団」(島田市、石川俊一企業長)が 進めている調整池の工事などに、厚生労働省から交付されるはずだった補助金約1億2800万円が受け取れなくなった」事件(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/993.html)について職員の処分を公表した。
また、受け取れなかった補助金相当額128,405千円に51,795千円の損害金を加えた1億8千200万円を、県民の税金で肩代わりして「県大井川広域水道企業団」に支払うこと、及び、うち1割だけ主犯の職員に請求することも併せて発表した。

処分の内容は、
メール等の公文書を偽造したり、虚偽の報告を行うなどした主犯の職員は氏名非公表の上で、停職6か月。これにより、職員は定年まで職務を続けることもでき、退職金も退職時には満額出ることとなる。
また、当時の上司らには文書戒告や厳重注意など形式的な処分のみ。管理監督責任というものの「軽さ」が浮き彫りとなった。
これらのことから、この静岡県庁という組織においては、責任を責任として自覚する組織風土がないということが明らかとなった。
たびたび言われる、空港事業の失敗の責任を誰も取らないこと、さきの住民監査請求事件で違法な事務をしながらも無処分・無責任で済まされる現実、これらを振り返れば、今回の民間の感覚から乖離した組織防衛的無責任体質の発露としての甘い幕引きも容易に想像できよう。

人が自分の行動に責任を感じるためには、その行動が主体的な自己から生じたと感じなくてはならない。
結局、静岡県庁という組織体は「自分を導く権威に対しては責任を感じるのに、権威が命じる行動の中身については責任を感じない」(「服従の心理」スタンレーミルグラム)というぬるま湯環境に依拠し自律できない人種の集合体に過ぎないということである。
ゆえに、そこから破壊的・破滅的なものは生じ得ても、真に創造的なものは生じ得ないのである。
損するのは主たる責任もないのに無責任公務員のつけを一身に払うこととなる一般県民のみだ。