「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

もはや単なる事故でも過失でもない。官僚体質が招いた殺人だ。

2009-04-04 01:53:00 | 日記
県営草薙総合運動場体育館で今月1日に起きたバスケット用ゴールの支柱に挟まれて会社員が死亡した事件。
県は当初「メーカーは年1回、定期点検を実施しており、昨年8月の点検時には異常はなかった」「記録も残っていない」などとしていたが、県警は業務上過失致死容疑を視野に捜査を進めはじめた。
メーカーが昨夏に定期点検して、今回の事件の原因となった支柱を支えるシリンダー部品の摩耗を発見し「危険な状態になるおそれがある」と指摘していた事実昨日になって判明したからだ。(これについて、県の増井明弘都市局長は「(当初説明は)説明不十分で誤解を生んだ」などと隠蔽の意図がなかった獅フ言い訳を展開)

しかも静岡県はこの指摘を知りながら放置したままゴールを利用者に使用させていたという。

磨耗と死亡との因果関係が立証されれば、空港宣伝で見開き4ページにも及ぶ広告を静岡新聞に載せるような予算があったら十分救えた命ということになる。
これまでこのブログでもたびたび指摘してきたように人の命よりも空港やイベントといった目立つパフォーマンスを優先させ、県民の生命財産を守るという基本をないがしろにしてきた虚飾に満ちた官僚県政の成れの果ての惨事だ。
県組織は完全に県民利益よりも自己成果優先の官僚体質に移っている。
安全のための修理という基本よりも維持管理経費削減達成といゆ成果の方が貢献度大として評価されるのが今の組織風土。
もはや県民の生命財産を守るという意識に基づく想像力は働かず、自己保身のための目先の価値判断で汲々としている有害な役人で満ちている。
現場で「県民利益のためには××するより○○でしょ」と言えば大抵は反論はしないものの、言わなければ県民の利益はなおざりで上からのご意向どおりという点数主義に走るのが常だ。本当に油断ならない。
事務所では今年度経費20%減のお達しが出た。今後、県民の生命財産にかかわることもお金がかかるといってはストップをかけられそうだ。その場合は一つ一つについて後で問題になったときの責任を事前に問い、記録しておきたい。立木問題のように記録がないから責任がないなどといわれないためにも。

そういえば3年前に指摘した問題もその場しのぎの美辞麗句ばかりで有言不実行のままだ。
http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/qu5.html
未だ何一つ改善なく障害のある方々に不便をかけている。
こんな組織体質だから県の封筒に開港日が延期したことで空港宣伝のシールを貼る費用や人手はかけても人命にかかわろうが備品の修理費に金なんてかけるわけがない。

その意味で、(磨耗との因果関係が立証されれば)今回の死亡事件は事故でも単なる過失でもない。
石川官僚県政によって引き起こされた未必の故意による殺人というべきものである。