小学5年生の男の子が、戦前の日本の歴史を知り、
「人間が神だなんて、日本って、狂ってたよね」
といいました。
ほんとうにその通りですが、
そういう狂った思想を教えていた戦前の先生、それを強要していた官僚と政治家たち(安倍首相が最も敬愛するという祖父の岸信介はその中心者)。
彼らは、その天皇主義の狂った思想(国家神道=靖国思想=国体思想)を反省したのでしょうか。もう大多数が死去していますが、死ぬ前に、悔い改めたのでしょうか? まだ生きている人は、どう考えているのでしょうか?
また、そういう「狂っている」思想の戦前の権力者の子や孫がたくさん政治家になっていますが、彼らは、小学生の言う真実を受け止め、健全な思想に変わったのでしょうか。どうも全然そうではなく、「戦前思想」を反省するどころか、「狂っている」思想に郷愁を抱いているようです。首相以下、閣僚はほぼ全員、狂っている思想の「日本会議」(ウヨク団体)のメンバーです。
日本という国は、どこまでおかしい国なのでしょう。いつになったら精神の病気は治るのでしょう。小学生の理性は健全ですが、権力者の思想の不健全には言葉もない。
※上の昭和天皇の裕仁の顔を見てください。この表情に「神」を感じる人がいるとはとても思えませんし、人間的な豊かさ・大きさ・優しさも感じないでしょう。無表情で、つくられた顔でしかなく、人間的なよさ・美しさも神をイメージさせる神々しさもまるでありませんね。焦点の定まらない目は死んでします。
武田康弘
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以下は、友人の深谷 志寿さんのコメント(「私はキリスト教は嫌いです」に対して)です。
「日本は一神教ではないのに明治以降は戦争をやりまくっておりました。しかも、日清戦争も、日露戦争も、太平洋戦争も、どれも宣戦布告無しの卑怯な奇襲攻撃で戦争を始めています ( ̄▽ ̄;)。つまり、戦争を始めるのに一神教も、多神教も、アニミズムも、無神論も、全く関係ないということですよ。」
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深谷さんのコメントは、明らかな間違いですので、以下にご説明します。
明治維新政府は、日本が戦争が出来る体制をつくるために、仏教を排して、国家神道=靖国思想(天皇を絶対=神とする疑似一神教)をつくりました。
伊藤博文の慧眼(困)です。富国強兵は、国民全体をひとつにしないと出来ない、そのためには、欧米の強さの秘密=絶対神の信仰が必要で、仏教という神のない平和主義ではそれは不可能なので、皇室を利用して天皇を現人神とするという強烈な国家宗教をつくる必要がある(吉田松陰先生から学んだ水戸学+後期国学による)と考えたのでした。
その伊藤の思惑撮り、天皇から恩寵として臣民に与える憲法=欽定憲法を四人で極秘裏につくり、天皇という名を利用して超国家主義の政治をすすめ、日清日露戦争を行い、韓国を植民地とすることに成功したのでした。
個々人の内面世界=実存としての生を徹底的に抑圧(教育で天皇を崇める滅私奉公を叩きこむ)することができたのは、天皇教という強烈な一神教(しかも「禁じ手」の人間を神とする=オウム教がこれを真似た)によります。
これ以上戦争を続けるならば、「日本全土を壊滅させる」「その準備は整えた」とする世界の歴史に例のない強烈な『ポツダム宣言』が出されたのは、どれほど負けても負けを認めない「天皇という絶対神を信奉する神国・.日本」に業を煮やしたからでした。受諾しなさい=「遅延は一切認めない」と書かれていたにも関わらず、首相の鈴木貫太郎も外務省も皇軍もみなこれを無視したために、広島に原爆が落とされ、ついで長崎(全部で13発が用意され順次各都市に)にとなったのです。
もはや誰の目にも日本全土は原爆で壊滅となった時点で、ようやく負けを認めたのです(これを天皇のご聖断というのですから世界の笑いものです)。
人間を神とするとんでもない一神教なくしては、日本の超がつく連続戦争政策(日清、日露、第一次世界大戦、シベリア出兵=ロシアへの干渉で日本は最後までしつこくやり続けた、満州事変=昭和天皇が関東軍に栄誉を与えたことで拡大し、対米戦争まで14年間の戦争)を続けることは不可能でした。
「上官の命令は天皇の命令と思え!」
武田康弘