思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

知人宅にミニミニオーディオ設置。ビックリ!のオーディオプロS-20

2013-03-27 | 趣味

古いステレオを処分してラジカセで音楽を聴いている友人(白樺同人)から、ピアニストのマレイ・ペライア40周年記念BoxSet(CD68枚+DVD5枚)を購入したのを機に、小型の装置を組んでほしいと依頼がありました。

ラジカセからのアップということと、マンションなので大音量は必要ない(出せない)ので、総額5万円以内で簡単な装置を組みましたが、意外なほどの高音質に友人は大喜びでした。
(ミニミニオーディオの音場の豊かさにビックリ!・クリックで拡大)


スピーカーは、安価な小型スピーカーでは最高評価のオーディオプロのS-20です。定価は1セット3万円(最安値は大阪の逸品館で22300円)ですが、アンプ・CDプレーヤーを本格的ものにすると、価格と大きさを忘れさせるほど高品位です。低音の量と柔らかな雰囲気はとても小型SPとは思えません。第九もジャズもかなり聴けます。とてもバランスがよく豊かで聴きやすい音です。

(SPを白樺教育館の装置に入れて実験、素晴らしい!・クリックで拡大)

CDとアンプはチューナーも付いた一体型、DENONのM39。実売価格はアマゾンで22400円と安価です。小型・操作の簡単さ・柔らか味のあるデザインで選びましたが、素直で聴きやすく問題ありません。箱庭的な小さな音場となりますが、マンションでの再生なので、ダイナミックレンジの狭さはかえって好都合でした(スケールを大きくし分離や質感もあげるなら高価格のものが必要です)。

スピーカーコードは、逸品館の低価格スタッカード線で、SPの足はコイン状の金属をブチルゴムで5枚サンドイッチにしました=足を付けるのは必要で、音場感が相当にちがいます。この小型SPは、低音がとても豊かですので、壁から離して三点支持で支えると、フワッと音場が広がり、臨場感のある音になります。

友人も柳兼子さんの大ファンですので(お弟子さんの相川マチさんとは親交を持つ)、兼子さんのCDをかけましたが、ステージが小さく目前に再現され、感動を新たにしました。日本語の発声を芸術にまで高めた不世出の女性だな、とシミジミ思いました。

 ※オーディオに興味のある方は、こちらの記事をどうぞ。

 武田康弘

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安倍首相の最も敬愛する祖父の歌ー「戦争の正しさを来世まで語り伝えよう」

2013-03-26 | 社会批評

「名にかへてこのみいくさの正しさを 来世までも語り伝へん」(自らの名前にかけて、太平洋戦争の正しさを、来世までも語り伝えよう。)

これは、岸信介が、A級戦争犯罪人として巣鴨の拘置所に入る際に歌ったものです。

安倍首相が最も敬愛する祖父である岸信介元首相は、太平洋戦争を【聖戦】とする『靖国神社』と同一の見解を表明していたわけですが、安倍首相も同じ想念を持っていることは、国会での答弁を聴くと分かります。

もしそうであるならば、国連から厳しく非難されることは間違いありません。わが国は国際社会の一員として認められなくなります。安倍首相は、太平洋戦争がわが国による侵略戦争であったことを明確に認めなければ、計り知れない国益損を招きます。

武田康弘

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《 『恋知』-「私」の生を輝かす哲学の営み 》 第一章は、明治政府がつくった近代天皇制の吟味です。

2013-03-18 | 恋知(哲学)

『恋知』-「私」の生を輝かす哲学の営み
第一章白樺教育館のホームページにアップしましたので、ぜひご覧ください(クリックして下さい)。

日本の現実を踏まえて、ひろく人生問題や社会問題について考え・吟味するには、わが国を近代化した明治について検討することが必要です。

明治政府は、
日本の近代化のためには、皇室を中心として国民を一つにすることが条件だと考え、「天皇教」と呼ぶべき国家宗教(靖国思想)をつくり国民に徹底しました。
したがって、
近代天皇制とは何か?その意味を考察することは、日本社会に生きる「私」が、考え方・生き方をしっかりさせる基本となります。

よく考えて、中味の濃い人生・よろこびの多い人生を歩むには、自分が生きる場の精神風土を知ることがとても大切です。


武田康弘

 

 

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クレンペラーのBoxSet モーツァルト交響曲&管弦楽曲8枚組

2013-03-14 | 趣味
以下は、アマゾンに出したレヴューです。
 
一連のクレンペラーのBoxSetは、すべて人類の宝と言えるものと思います。
このモーツァルトの交響曲と管弦楽曲集(交響曲は別テイクも収録)も、砂糖菓子のような人に媚びるような演奏の対極にあり、深みのある大きな音楽で、一音一音に豊かなエネルギーをもちます。テンポは悠然としていますが、リズム感は極めてよく、各楽器は十分に鳴り切っています。驚くほど廉価ですが、古い手持ちのCDとは比べものにならぬほで音質も改善されています。ぜひ、お聴きください。
 
武田康弘
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「百%の真善美―ソクラテス裁判をめぐって」 遠藤利國 著

2013-03-02 | 恋知(哲学)

以下は、アマゾンに出したレヴューです。

 

名前の一番よく聞えている人は、思慮の点ではかえって最も多く欠けている

武田康弘 "タケセン" (千葉県我孫子市)

%の真善美ソクラテス裁判をめぐって

1976年から私塾『ソクラテス教室』(白樺教育館内の小学~大学クラス)を主宰するわたしは、ソクラテスを遵法精神の体現者である(悪法も法であり尊重)とするヒドイ嘘を長年「正して」きましたので、本書の学術的で詳細なソクラテス裁判についての解説と見解を読み、よろこびを感じました。叙述は平易で読み易いです。國學院大學での授業がもとになっているとのこと、受講生は幸せですね。なお、《善美への憧れ》という宗教ならぬ宗教=恋知の生は、わたしの支柱」でもあり、表題にも惹かれました。

この本には書かれていませんが、わたしは、ソクラテスが告発された深因は、以下の彼の見解に基づく思想にあると見ています。ブログ『思索の日記』より一部を抜粋しますので、ご参照・ご検討下さい。

「ソクラテスは70歳の時「ギリシャの神々を信ぜず、青年たちを腐敗・堕落させている」として訴えられ、500名の陪審員裁判で僅差ですが有罪となり、死刑となりましたが、告訴された深因は、恐らく、以下のようなソクラテスの見解(法廷における証言)にあると思われます。
「アテナイ人諸君、諸君にはほんとうのことを言わなければならないのですから、誓って言いますが、わたしとしては、こういう経験をしたのです(その直前で智恵があると思われている政界人と対話したことが述べられている)。つまり、名前の一番よく聞こえている人が、神命によって調べてみると、思慮の点では、まあ九分九厘までは、かえって最も多く欠けていると、わたしには思えたのです。それに反して、つまらない身分の人が、その点むしろ立派に思えたのです。」(『ソクラテスの弁明』〈7〉―プラトン全集1)
ソクラテスの政治家への見方は、知識人一般への評価と同じでしたが、彼らのもつ知とは異なる「ほんらいの知」は、話し言葉に基づく生きた知=対話的理性であることが、『パイドロス』において強い調子で述べられています(岩波文庫版では、P.134~146)。それがphilosphos=ギリシャ語「智恵を恋する人」の定義とされますが、次のようです。
「書かれた言葉(文字)は想起の役目をするに過ぎず、いま、実際に語る言葉によって生きる者、真善美に憧れつつ学び、真に魂の中に刻まれる言葉のみが価値だと考え、それを話し言葉で証明するだけの力をもつ者、それを恋知者(哲学者)とか、これに類した名で呼ぼう」(要旨)。
なお、『弁明』で、思慮の点で立派だといわれている「つまらない身分の人」とは、石工などのように手や身体も使って仕事をする人ですが、現代でいえば、エリートや専門的知識人ではなく、ふつうの生活者と考えればよいでしょう。」(武田康弘)

最後になりましたが、本書をお送り下さった著者に感謝です。

 

 

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