拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

夜のお菓子・うなぎパイの街

2007-08-07 03:18:40 | ライブ
8月6日。ラルクのライブ at アクトシティ浜松。
熱が冷めないうちに記録しておく。完全に非日常の世界に心を飛ばされた。今までいろんな人のライブ見に行ったけど、こんな体験は今日が初めて。あの……ラルクって、凄いぜ?


ジャズが流れる会場。約10分押しで開演。客電消えた瞬間、物凄い反射神経で起立&絶叫する観客(私含む)。メンバーの名前がスクリーンに映し出されるたびに絶叫。

「SEVENTH HEAVEN」
カラフルなライティングの中、くねくね踊り歌うhyde。照明のせいだろうか、異様に輝いている。また、照明に照らされる豪華なステージに衝撃。シンデレラ的な階段のある二階建ての作り。上からキラッキラのシャンデリアが二つぶら下がり、中央に黒いソファー。床はチェッカーフラッグ。「ちょっと奇抜なお城のリビング」みたいなテーマのセットだろうか。

「Killing me」
hyde、tetsuに絡みつく。

「the Forth Avenue Cafe」

hyde、「浜松~!」と絶叫挨拶。以下、MC概要。
「浜松は9年ぶり」
「今日ウナギ食った。精力ついたからヤバい………ライブの後が」
「浜松の副市長、『ウナギイヌ(というキャラ?)』って本当?大丈夫なの?」
「あと、浜松の人はイルカ食ってるって本当?ダメだよ、イルカは友達なんだから」
「今日は新曲沢山やるから、知らない曲続くけどちゃんと腰振れよ!」

「DAYBREAK'S BELL」(新曲)
秋リリースされる新曲。すっっっごい気に入ったよ、これぞラルク。暗くも疾走感ある曲。ピアノの鳴り方、『Dune』辺りの初期ラルクを彷彿とさせる。これ、アニメ『ガンダム』のオープニングテーマになるらしいが、こんな暗い曲がオープニングで良いのか(笑)?ガンダム見たことないからわかんないけど、アニメのオープニングって明るくポジティブな曲!ってイメージあるじゃん。大丈夫か?ガンヲタの反応が非常に楽しみ(笑)。

「砂時計 」(新曲)
緑色の波紋みたいな照明。名曲「いばらの涙」を思わせる盛り上がり。

「雪の足跡 」(新曲)
雪が舞うような照明が幻想的。パイプオルガンとヴァイオリンの音色が美しすぎる、後にファンに寵愛されそうな名バラード。鳥肌立ったよ。アルバムの最後に収まっていそうな感じ?

ここでラルク名物・ツアーグッズのCMが流される。
●メッセージ入りの芽が発芽する「マジックビーン」のCM。
外人の少女とけむくじゃらのクマが向かい合って座っている。少女、マジックビーンに水をやりながら「大きくな~れ!」。すると、なぜかクマの大事な部分が大きくなる。少女「そこじゃな~い!」と激怒(セリフは全部外国語)。

「Caress of Venus」
tetsuのベースが五臓六腑に染み渡る。これだよ、これを聴きにきたのよ私は。

「SHINE」 (新曲)
「MY HEART DRAWS A DREAM 」(新曲)
三浦カズの出てる車のCMの曲。どこまでも飛べそうになる名曲。「心は誰も縛れやしない」というフレーズが感動的だね。

「THE BLACK ROSE」(新曲)
待ってましたのハードロック。「Shout at the devil」をさらにカッコよくしたような、聴き馴染みが全くないのに体が勝手に動いてしまうような、万人の体を突き動かすような名曲。…なんか「名曲」ばっかりだな、新曲。それだけバンドの調子が良すぎるってことか。


ギター・kenのMC
「夜のお菓子・うなぎパイを夜に食べようとしたら、無かった。あれは夜食べないと意味無いよね」
「外人が『浜名湖どこですか~?』って言ってるCM知ってる?昔名古屋に住んでたころよく見たんだけど」
「ドラムの練習してたんだけど、両手両足が同時に動いちゃって大変」

「Driver's High 」
「REVELATION」
掛け声を叫ぶのが楽しかったなぁ、異常に。「リーヴェレーショーン!!」と絶叫。

「Pretty Girl 」(新曲)
日に焼けた水着ギャルが踊る映像がスクリーンに流れまくり。ただしギャルの顔は映らず、首から下(ていうか殆ど下半身)ばっかり。

「READY STEADY GO」
hyde、足をガーッっと開きながらギターを弾くkenの股下を無理矢理のそのそっとくぐりながら歌う。

yukihiroドラムソロ。三階席からじゃ殆ど見えなかったyukihiroだが、ここは見せ場。細い腕で超豪快にドラム叩きまくり!途中で音が止みそうになる→復活→大歓声の繰り返しで、結構長い間叩いてた気が。名人芸だな。

「I Wish 2007」
ラルク唯一のクリスマスソングを、4人のパートをチェンジしたバンド「パンクアンシエル」(tetsuがボーカル)でカバー。さらに浜松限定でPV撮影。スタッフっぽい男がステージに上がり、「パンクアンシエルファンは凄い!って所を見せてくださいね」と客を煽る。ファンも撮るとのこと。続いてメンバー登場。「みんな、カッコよく撮ってもらい~や」とtetsu。「I Wish」はみんなで楽しくコーラスできるのどかな曲だが、パンク調になることでテンポアップ。Bメロ「信じてる気持ちさえなくさないように」の部分、スピード上げて歌うと超切なく聴こえる。アレンジ次第で曲の印象って激変するのね。
PV撮影ということで、カメラマンが数人ステージに乱入し、メンバーを撮りまくる。面白い光景。曲が終わったと思ったらさっきのスタッフが再登場し「もうワンテイクお願いします」。tetsu「テイク2いくでー!」。さらに盛り上がる会場。私はぶっちゃけ「え、また~?」と思ったが、始まってみれば楽しい。それにしても、同じ曲を二回連続やるライブなんて聞いたことない(笑)。

「HONEY2007」 
「Bye Bye」 (新曲)
「metropolis」
ラルク史上最もエロい曲。「♪今にも溢れそうな性器を癒して~」の部分では、スクリーンに映ったtetsuの写真の下半身にカメラが寄り、最終的には彼の股間がアップで映るという珍演出。

「NEW WORLD」
「Link 」

「暗い話していい?」と前置きし、「62年前…」と語りだすhyde。多分観客全員ハシャギ過ぎて一瞬忘れていたが、今日は広島に原爆が落ちた日。「戦争に参加してない一般の市民が沢山殺されて。俺らって…人間てバカだからさ、昔やった愚かなこと何度でも繰り返しちゃうんだよ。忘れちゃう。忘れないように、次の世代にも語り継いでいきたいね」

…会場、静寂に包まれる。さっきまでの狂乱が嘘のよう。こういう言葉をライブで聞くなんて思わなかったな…。

「叙情詩」
ここで平和を祈る気持ちを込めた「星空」を歌うかと思ったら、やっぱり最後はコレであった。名曲。生で聞けて、ただただ感動…。本当に良い声ね…。

エンヤの曲が流れる中、ライブ終了。メンバーがステージを後にするがtetsuだけ残って恒例の「バナナ投げ」。カゴからバナナ取り出して投げまくる。客席前方や一階席だけでなく、二階席にまでバナナを遠投、さらに三階席にまで…!これはマジに衝撃。私の方には来なかったけど、あの高さに届くようにバナナを放り投げたのを見た時は目を疑った。最後「またね~」と手を振りtetsu退場。


●グッズを買うための長蛇の列に並ぶ私を癒してくれたのは、目の前に並んでいた親子連れ。小学一年生ぐらいの男の子と若いお母さんの二人。赤いポロシャツ+黒のネクタイの男の子が超可愛かった。で、この子、長蛇の列に一時間近く並んでても一切ぐずらないのだ。「疲れた~」とか言わないの。忍耐力ありすぎる…。
●「metropolis」「Caress of Venus」「叙情詩」他、聴きたかった曲や大好きな曲が殆ど聴けて嬉しすぎ。
●私は往年のtetsuのファンなのに、気付いたら殆どhydeしか見ていなかった。生hydeのオーラは凄まじい……。スクリーンに顔が映るたびに「おいおい、綺麗過ぎ!!」と衝撃。あのライブに行ったら、ファンじゃなくても8割の確率でhydeに魅了されるだろう。
●hydeのオーラだけでなく、歌も良かった。「高音も低音も余裕で出ちゃいま~す」的に、豪快に歌う。あれだね、hydeより歌が上手いボーカリストは沢山いるけど、あの音域の広さと声量は凄まじいね。でも歌詞は何言ってるのか殆ど聴き取れず。音響の問題?各楽器の音には大満足。 

緊急告知だってばよ

2007-08-05 15:58:25 | L'Arc-en-Ciel
昨日、突然ラルクのファンクラブから「緊急告知」というメールが来た。私が行く6日のアクトシティ浜松のライブで、ラルクのパートチェンジバンド「パンクアンシエル」のPV撮影を行うというのである。………!!!なんという幸運!凄い機会に出くわしちゃったよ。PV撮影に参加出来るなんて…。で、そのPVのテーマが「クリスマス」らしい。告知メールによると「クリスマスにちなんだ物を身につけて来ていただくと撮影も盛り上がります」とのこと……

……はぁっ!???(;´д`)

今8月だよ、何処で手に入れればいいんだよ、クリスマスモノなんて…ていうか何を着て行けばいいんだ。サンタのコスプレ?持って無いし。持っててもこの季節にその姿はいろんな意味でキツいなぁ~。でも気合い入ったファンは絶対サンタで来る。てゆーか明日、浜松駅周辺にサンタ及びクリスマスっぽい人々がいたら、100%ラルヲタですのでお間違えの無きよう、重ねてお願い致します。…何言ってんだ自分。きっと明日はチケット無いラルヲタもクリスマスムード味わいに浜松に集結するかもな。面白そう。
しかしこの夏真っ盛りにクリスマスを強要するとは、さすがだ…。何着て行くか、何を身につけるかマジに悩むよ…「緊急告知」って…緊急すぎるわ。二日前に言われても。でも超うれしい。こんな特別企画が催されるの、今の所浜松だけだぜ。
でもなんでラルクではなく、パンクアンシエルのPV撮影なんだろうね。パンクアンシエルとはラルクのパートチェンジバンド。4人がパートを入れ換えてラルクの曲を乱暴にカバーする企画。テーマが「クリスマス」だからラルク唯一のクリスマスソング「I Wish」をパンク風にカバーするんだろうな。コーラスパートが多いから楽しいだろうなぁ。サビのコーラス「♪ring bell through the wind~」を超荒々しく叫ぶラルク改めパンクアンシエルのメンバーが思い浮かびます。この曲、大好きって程ではないけどたまに無性に聴きたくなるんだよねぇ。今回それをライブで聞けて、PVまで撮影…。気合い入れてるなぁ、パンクに。もしかして本気でパンクアンシエル単体でアルバム出す気なのか(笑)。tetsuは「是非出したい!」と語っていたが個人的には「パンクアンシエル好きだがあんまり欲しくないなぁ」と思っていた。でも浜松で撮影したPVが付くなら買うだろうな…。
メンバー4人も当然クリスマス仕様の衣装着るよな?楽しみだ。とりあえず誰よりも早くクリスマスパーティーするつもりで楽しんで来よう。ライブの模様は後日ブログでレポートします。会場内は無理だけど周辺の写真いろいろ撮ってくるよ。会場のアクトシティ浜松自体、行くの初めてだからそれも凄く楽しみ。ホームページ見る限りでは綺麗で新しめのホールの予感。駅前というアクセスしやすい立地条件も良い。

アイドル冬の時代に咲いていた花

2007-08-03 15:52:59 | 音楽
最近youtubeで昔のアムロちゃん…SUPER MONKEYSの一員として頑張っていた頃のアムロちゃんの映像をよく見る。大ヒット曲「TRY ME」「太陽のSEASON」はもちろん、もっと遡ってデビュー曲「ミスターUSA」や「愛してマスカット」「PARADISE TRAIN」など、コアなアムロファンじゃなきゃ知らないような曲の映像も。いやぁ、本当にベンリですな、youtubeは。小学6年の頃、SUPER MONKEYS時代のアムロちゃんを知りたくて昔のCDを借りたことがあったけど、その時は昔の彼女がどんなヴィジュアルで、どんなダンスを踊っていたのかまでは知ることは出来なかったもの。あれから約10年経った今、若き日のアムロちゃんの映像を見る…不思議な感じだよ本当に。
さて、SUPER MONKEYS時代のディスコグラフィーをまず書いておこうか。

①恋のキュート·ビート/ミスターU.S.A. (1992/09/16)
②DANCING JUNK/レインボー・ムーン (1993/05/26)
③愛してマスカット/わがままを許して (1993/11/05)
④PARADISE TRAIN/悲しきブロークン・ボーイ (1994/07/20)
⑤TRY ME ~私を信じて~/MEMORIES (1995/01/25)

調べてみると(ていうかちょろっと検索しただけですが)、一口に「SUPER MONKEYS時代」と言っても、グループの形態はコロコロ変わっている。①は5人組の「SUPER MONKEYS」、②③は一人減って「SUPER MONKEYS 4」、④⑤は「安室奈美恵 with SUPER MONKEYS」という形態。そして「TRY ME」の後の「太陽のSEASON」で彼女は完全にソロとなり、「with SUPER MONKEYS」の表記は消える。しかし全てに共通するのは、センターに立ち、メインボーカルをつとめているのは全曲アムロちゃん、ということ。他の子に比べてルックス抜群に良かったし、かなり早い段階からアムロちゃんをソロとして売る計画が立てられていたんだろうな。歌も踊りもキレがある。SUPER MONKEYSはどの時期の映像を見ても、パっと見は冴えないアイドル風のグループなのに、アムロちゃんだけ歌はマジに上手いのな、昔から(歌に関しては口パクかもしれないけど、映像ボヤけてて判別しにくい。でも踊りは全員上手い。さすが沖縄アクターズスクール)。
youtubeにあるのは主にテレビ出演時の映像。中には懐かしの「スーパージョッキー」出演時と思しき映像もあり、「あぁ、本当に売れないアイドルだったんだな、昔は…」と感慨にふける。可愛くて歌もダンスも良いのになんで売れなかったのだろう?と不思議になるが、それはやはり時代のせいか?よくわかんないけど、90年代初期は「アイドル冬の時代」と言われるし。アイドルヲタクのライムスター・宇多丸は当時について「世間の男たちのアイドルへの熱は完全に冷め切っていた。誰もアイドルなんて好きじゃなかった」と振り返っている。
興味深いのは「愛してマスカット」辺りから、アムロちゃんの歌い方がなんとなく変わっていること。デビュー当時は、「沖縄アクターズスクール印!」というか、SPEEDやダパンプみたいに高い声を張り上げ、元気一杯に歌っているが、「愛してマスカット」からは、彼女の持ち味の低音もきっちり表現されている。思えばアクターズスクール出身で魅力のある低音を出せるアーティストって、男女問わずアムロちゃんぐらいしか思いつかない。「この子は将来絶対にもっと売れるはず。そのためにはさらに表現力をつけさせなくては」と見込まれ、元気印な歌声をボイトレで矯正されたのだろうか?
「安室奈美恵 with SUPER MONKEYS」という形態になり、名実とともにアムロちゃん一人がフィーチャーされ始めた「PARADISE TRAIN」などは、曲自体もなかなか素敵。それ以前の曲は垢抜けない感じなのだが、「PARADISE TRAIN」はリズムも「微妙に」ブラックミュージック的だし、曲調も歌詞も沖縄出身のアムロちゃんにマッチしている。大ブレイクしたバカユーロ「TRY ME」「太陽のSEASON」なんかよりずっといい曲。この曲を「スーパージョッキー」で歌う映像がyoutubeにあるのだが、これ、中々興味深い。時は1994年。邦楽界にブラックミュージックが全く深透していなかった時代だ。スーパージョッキーはアイドルが歌ってる後ろで出演者や観客が見てて、盛り上げるために手拍子してるのだが、手拍子と曲のリズムが合っていない。「合っていない」というのは「ズレてる」というワケではなくて。観客は歌謡曲のノリで普通にパンパンパンパン…とのん気に手拍子しているのだが、それでは「PARADISE TRAIN」のビートというか、ブラックミュージックのビートに合わないのだ。裏を取るために一拍休まなきゃいけないっつーか…。R&Bブームが吹き荒れた今のこの国ではもう誰でもこういうリズムは取れるだろうが、当時はそういう曲は歌謡曲の世界には殆ど無かったはず。だから聴く人が聴けば「え、何このアイドル、ちょっとカッコいかも?」と驚いたに違いない。実際先述の宇多丸は「PARADISE TRAIN」でアムロちゃんにハマり、続く「TRY ME」で「え、何故こんな時代遅れのユーロビート歌うの?しかも売れちゃったし…」と少々物足りない思いを抱いたそうな(でもファンをやめることは無かったらしい)。
「TRY ME」は個人的に全く好きではないが、突拍子も無いシンセがテラテラ鳴り響く典型的なバカユーロ曲なのに、アムロちゃんのダンスには一切「パラパラ」要素が無いっていうのは、今となっては凄いことだと思う。…ユーロビートなのにパラパラ踊ってないんだよ?

というわけで、昔のアムロちゃんの映像は結構面白いですよ、ということで、今日の記事終わり。