拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

「然しこれからは日本も段々発展するでしょう」「亡びるね」

2006-07-12 19:18:31 | テレビ
『吾輩は主婦である』が今週で最終回を迎えてしまう。あぁ…寂しくなるねぇ…。今週の月曜日、漱石先生に憑依されてしまった主婦・みどりさんが、ドラマの主要キャラ達一人一人宛てに遺書のような形式の手紙を残して失踪してしまう、という展開からクライマックスに向けて物語が動き始めた。一人一人に宛てた手紙ということで、それら全てを合わせると大変な量になる。これをまとめるだけで一冊の本が出来てしまうぐらいの量だ。この大量の手紙を見て、みどりが「夏目みどり」の名で連載をもった際の担当編集者・小松は漱石先生の名作『こころ』の話をする。『こころ』は三つの部から成り立っていて、最終章にあたる第三部は全編「先生」から「私」に宛てられた超・長文の遺書となっている。夏目みどりが書いたこの大量の手紙は『こころ』の「先生」が自殺寸前に書いた遺書を彷彿とさせるのだった…。
このドラマではタイトルから想像できるように、ドラマのあちこちに夏目作品にまつわるネタが出てくる。今回は上記のように『こころ』の「先生と遺書」のネタが出てきた。さらに「夏目みどり」が「三四郎文学賞」なる賞にノミネートされたり。編集者の小松によると、「三四郎文学賞」は「芥川賞」ほどの知名度は無いものの、「夏目漱石の後継者」にふさわしい作家に与えられるかなり名誉な賞らしい。「漱石の後継者」っつーか本人ですが(笑)。他に登場した「漱石ネタ」は…

・みどりは夫を「赤シャツ」ならぬ「赤パジャマ」と呼ぶ
・みどりが夜に見た夢を語る前に「こんな夢を見た」と『夢十夜』の書き出しを呟く
・小松「『三四郎』『それから』『門』」 みどり「……まだ二作しか言ってませんよね?」
・木曜日になると近所に人々がみどりの周りに集い、それが「木曜会」と呼ばれるようになる
……などなど。

ドラマが最終回を迎えたら、全四十話の中から特に好きな回を数話リストアップしたり、いくつかの名ゼリフを引用したりしてこのブログでさらにいろいろと語ろうと思う。2003年の『マンハッタンラブストーリー』以来、久々に超ハマってしまったドラマだもの。いくら語っても語りつくせないほどの魅力を秘めまくってる。そういえば先週『吾輩は主婦である』のDVD-BOX発売決定が告知された。前半二十話を収めた「みどり」版と、後半二十話を収めた「たかし」版の二つに分けて秋頃にリリースらしい。各セット15000円、計3万円也。でもアマゾンだと両方合わせて22000円ほどで買えるようだ。…買うよ、当たり前じゃん。ドラマをじっくり見たいのはもちろん、特典映像もかなり魅力的なのだ。劇中の韓流スター、ペ・ヤングンのプロモーションビデオがフルで見られるんだよ!他に、舞台裏とかもバンバン見れるらしい。全『吾輩』ファン必携のDVD-BOXですよー!

画像はもちろん漱石先生の名作『三四郎』の新潮文庫版の表紙。漱石作品の中で一番好きな作品である。だから『吾輩は主婦である』に「三四郎文学賞」というワードが出てきたことがとても嬉しいのですよ。未読の方は是非読んで、明治時代の東京を旅しよう。

【今日の数字】
28599
28422
14173
70127


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
劇中に友人の家が!? (たかまさ)
2006-07-12 20:50:43
今日の劇中に友人の家や、二人で(ボクだけかも)酔っ払ってうろついていた場所が映っていたよ。

ボクもDVD買おうかな。

「『三四郎』『それから』『門』」は定番のネタだよね。
返信する
ほお (shallow)
2006-07-13 18:51:29
昨日は漱石のゆかりの地めぐりでしたね。私もいつかあの辺りをうろつきたいです。みどりとちよこさんが東大の三四郎池で語り合ってるシーン、ほほえましくて何回も見てしまいます。
返信する

コメントを投稿