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拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

Kiss&Cry

2007-05-22 23:35:45 | 音楽
本ブログで何度も褒めまくっているので自分でも「またかよ…」という感じだが、宇多田ヒカルの新曲、またしても傑作である。日清カップヌードルのCMで現在流れている、夏発売予定だという新曲「Kiss&Cry」。先日ラジオで流れたのをMDに録って以来、家では本当にこれしか聴いてない気がする。宇宙を舞台にしたCMのアニメの世界感に合う、フワフワしつつもじっくり作りこまれた音の中で、例によって奔放すぎるメロディーが泳ぎまくり。そして、韻を踏む事以外は何にも縛られずに自由な発想で詞を書くという鉄壁のルールの下に生み出されたような、以前にも増してぶっ飛びまくりの歌詞。あれだ、日清が掲げてる「FREEDOM」というキャッチコピーそのものだ。あぁぁ、何もかもがレベルアップしてるー。宇多田ヒカルというミュージシャンにとって、「離婚」がこんなにプラスに作用するなんて…。いや、離婚前だって凄い曲沢山作ってたけどさ、『ULTRA BLUE』の頃とは比べものにならないぐらい開かれた曲になってるよ、新曲。
「Kiss&Cry」は、リズムだけなら原点回帰しているのかもしれない。R&Bを歌ってた頃を彷彿とさせる懐かしさが感じられる(なんとなくジャネットっぽい)。でもそこに乗るメロディーは相変わらず突飛。Aメロは何故か日本民謡風の歌い回しだもん。そしてBメロは、ファンなら絶対に聞き覚えのあるフレーズが使われている。全米デビュー盤『EXODUS』収録の「HOTEL LOBBY」のAメロを、大胆にもそのまま流用しているのだ。英語で歌ったあのメロディーに、日本語が上手いことハマっているのが不思議。「日本語に合うメロディーに英語は上手く乗らない。逆も然り」と彼女は以前語っていたが、ここではスムーズに変換がなされている。「鼓膜にあたるバスドラと 心地よくつくハイハット とろけるようなフリーセッションフリーセッションフリーセッション」という言葉が、「HOTEL LOBBY」のメロディーで歌われている。CMで使われてるキャッチーなサビに辿り着くまで反則連発である。なんでまた「HOTEL LOBBY」を使おうと思ったんだろ。よっぽど気に入ってたのかな。気に入ってた割には知名度が低いから「もう一花咲かせてやる」って感じで復活させたのだろうか。あの曲好きだから嬉しいな。
歌詞に関してはマジで耳を疑った。「どんぶらこっこ世の中浮き沈みが激しいな」以来の衝撃だ。

みんな夜空のパイロット
心を癒すムーンライト
今日は日清カップヌードルカップヌードルカップヌードル……

…スポンサーは大喜びだわな。この曲があらゆる場所で流れる度に、聴いた人は思い浮かべるんだ、日本一売れてるカップ麺のことを。早口で、エフェクトもかかってたから聞き間違いかと思ったけど、確かに「日清カップヌードル」って歌ってる。…NHKで歌えないねぇ。「プレイバックPart2」の「真っ赤なポルシェ~」どころの騒ぎじゃないぞ。宇多田、どういう発想してんだよ。もう今後彼女の歌詞の世界がどうなるか、予測不可能だよ。デスノだよデスノ。この他にも、「Kiss&Cry」には素敵な言い回しがいっぱい。「あなたの笑顔が僕の心にクリティカルヒット」というフレーズがお気に入りだなぁ。ここの部分の歌詞の乗せ方、見事過ぎる。応援メッセージが込められた歌詞なんだろうけど、「来年の誕生日までに このままじゃ何にも変わらない」というビクっとするようなフレーズも。あー、全文引用してしまいそうだ。いかんいかん。とにかく、この曲の発売日が早急に発表されることを願う。

追記
若い頃のチョウ・ユンファは劇団ひとりに似ているね。20年ぐらい前の彼の出演作を見て、「うわぁ、日に焼けた劇団ひとりじゃん」と爆笑。

追記2
「♪ダイヤモンドよりも柔らかくてあたたかな未来~手にしたいよ~」って、こういうことだったのか…?

ロマンティックもらった

2007-05-05 19:31:03 | 音楽
『しょこたん★かばー~アニソンに恋をして。~』を聴いた。しょこたんお気に入りのアニソン及びファンによるリクエストによって選曲されたアニソン全5曲を収録した、しょこたん入魂のミニアルバム。今日はそれについての感想を。
収録された5曲の中で私が知っていたのは「ロマンティックあげるよ」「乙女のポリシー」「残酷な天使のテーゼ」の3曲。これらを聴く限りではそれほど原曲から掛け離れたアレンジはされておらず、少々物足りない気がするが逆に言えば安心して聴ける。原曲に対して強く深い思い入れのある人にとっては「うーん…」と思い悩んでしまうこともあるかと思うが、しょこたんの歌声が好きな人には充分楽しめるものになっている。私も初めは「ロマンティックあげるよ」にかなり違和感を持ったけど、何度も聴いてるうちに曲のムードに引きずられて楽しくなってきた。それだけ原曲の魅力が普遍的ということだろう。一昔前、まだアニメのためだけの、アニメの世界観をしっかり表現したアニソン…ソニーやエイベックス等のミュージシャンに事務的に割り当てられただけの現在のアニソンとは一線を画す、キラキラギザギザと輝くアニソン達が並んでいる。
パッケージはピンクのスリーブケース付きでやたら派手。中の歌詞カードはブックレットではなく、写真二枚と、しょこたんのイラスト一枚の裏に歌詞が書かれている。その三枚から好きなものを選んでジャケ写真にできる仕様。イラストはドラゴンボール風味全開である。
それでは5曲それぞれについて軽く感想を。

■「ロマンティックあげるよ」
ご存知『ドラゴンボール』エンディングテーマ。精一杯の可愛さで本気で歌っている。原曲の程よいノスタルジーは掻き消されているが、コーラスやシンセ音の一部は忠実に再現されている。ヒロイン・ブルマに成り切って撮影されたPVが制作され、そのDVDがアルバムに付いていたが、可愛いんだか痛いんだか……いや、可愛いね。それにしてもブルマのコスプレって知らない人にはアウトドア好きの人の普段着にしか見えないなぁ。

■「乙女のポリシー」
『美少女戦士セーラームーンR』エンディング。これはしょこたんの声質で歌ったらハマるだろうな…と思ってたが、やはりハマっていた。しかし予想とは少し違ったハマり具合。いつものクイっと高音を張るような発声ではなく、マイルドな柔らかさを帯びた声で歌ってる。程よくエフェクト掛かってると思うけど…。個人的にアルバム内でベストトラック。イントロのキラキラ感がツボです。

■「BIN・KANルージュ」
『魔法少女クリーミーマミ』挿入歌。主人公はアイドル歌手のアニメだけあって、タイトルも曲調も、80年代アイドル風味。アレンジもあの頃にタイムスリップしたかのようなレトロさ。歌詞もブリブリブリッコである。振り付けとかもバッチリありそう。

■「残酷な天使のテーゼ」
『新世紀エヴァンゲリオン』オープニング。アニメファンからカラオケファンまで幅広い支持を受ける超有名曲。唯一生ドラムを使ったアレンジはアルバム中一番無難で、「カラオケか?」と思うほどそのまんま。ホーンとか、サンプリングか?でもAメロのアレンジはなかなかツボだ。歌は、恐らく何年もカラオケで相当鍛えたのだろう。こなれてる感じ。間奏の「♪パーリーヤーセーパーメーソー」みたいな部分も歌ったらしい。

■「青春」
『タッチ2』エンディング。ラストを飾るのはミディアムバラード。高音の印象がとにかく強いしょこたんだが、ここでは抑えて低音でじっくり歌っている。落ち着いた低い声を聴けるのは貴重ではあるが、そして決して悪い曲ではないが、「他にも良いのあったんじゃ?」とつっこみたくなる、なんだか物足りない曲。『タッチ』に思い入れがないからこう思っちゃうのかな。

そんなしょこたん、今日なーんとイベントで名古屋・アスナル金山に来てしまった。朝は三重の長島スパーランドでイベント、午後は金山でイベントやったとか。金山の会場、「しょこたんが来るにしてはかなり狭いんじゃ?」と思ってたら案の定、ブログの写真は人の海…。実は今日、3時ごろまで鶴舞の図書館にいて、「帰りに金山寄ってこうかな?」なんて思ってたんだけど、体調悪くなって急遽帰宅したんだよね。生しょこたん見たかったなー。

アニソンと言えば、アニメ『鋼の錬金術師』のオープニングテーマだったラルクの「READY STEADY GO」、先日初めてそのオープニングの映像をyoutubeで見た。あの作品を今まで見たことがないので気づきようがなかったけど、かなり粋なオープニング映像じゃんあれ!主人公っぽい二人が道をダーっと駆け抜ける映像が冒頭に流れ、よくわかんないけどキャラが沢山でてきて、最後は雨→雨上がり→青空に虹がパァーっと架かる。虹ですよ虹、ラルクだけに。アニメスタッフ、いいことやってくれてたのね、何気に。

FINAL ACT

2007-05-04 12:49:39 | 音楽
LUNA SEAのラストライブ「FINAL ACT」を観ている。これ、凄い記録映像だ。各メンバーのプレイヤーとしての実力が縦横無尽にスパークしまくっている。当時熱狂的ファンだった人にとっては涙無しには見られない映像かもしれないが、そうでない自分は見ていてただただ爽快。そして、「こんなに豪快に東京ドームで音を鳴らせるバンドがなんで解散したんだ?何が問題だったんだ?」と単純に不思議に思う。
彼らのアルバムを聴いてよく思うのは、「この人達は音楽を通して何かメッセージを伝えたい、という欲求が皆無なんだな」ということだ。普通なら制作者の意図が作品に直接的にも間接的にも滲み出てくるものだが、LUNA SEAにはそれが無い。歌詞は深読み無用のストレートさとナルシスティックさで溢れていて、所謂「メッセージ性」を排除してる印象があるし(普段聴いてるラルクや宇多田やhideや岡村ちゃんなんかと比べるとその違いは歴然)、各個人の高い演奏力は自分の思いをプレイで表現しているというよりは「この音で全ての人間をビビらせてやる」という一点のみに捧げられているように思う。そして彼らの鳴らす音に突き動かされた少年達がこぞってLUNA SEAをコピーし、我々は河村隆一の絶唱にビビったわけだ。ただ純粋に「畏怖」であろうとしている感じ。LUNA SEAが多くの熱狂的ファンに支えられていたと同時にびっくりするぐらい拒絶されていた要因は多分そこにある。
でも末期のLUNA SEA…『SHINE』辺りを聴いてると、所々に抑え切れずに溢れ出てしまったようなメッセージ性が感じられる。河村隆一節炸裂の「I for you」とか…。時期的には各メンバーのソロ活動が済んだ直後、特に河村隆一に至ってはLUNA SEAファンとは全く違う種類の人々から支持を集めまくり、結果的にバンド以上に売れてしまった直後。バンドが叩き出す音圧が凄みを増す一方で妙に湿っぽいメッセージまで混入してきた感のある『SHINE』。その二年後、「♪宇宙的に感じようよ」という耳を疑うようなフレーズが印象的な「Be Awake」という曲で幕を開ける『LUNACY』というアルバムを最後に彼らは終わる。ただただ音を研ぎ澄ましてロックを追究したいメンバーと、メッセージを鳴らしたいメンバーに分裂した末の解散…だったのだろうか。よくわからない。
解散という大きな節目なのにしんみりした淋しさが殆ど感じられない「FINAL ACT」では、ハイレベルな演奏と熱いボーカルを存分に楽しむことができる。くねっくねと腰を振るエロテロリスト、「俺様」ことSUGIZOに失笑しつつも彼の放つ華やかなオーラに釘づけ。偏見って恐ろしいな。こんな凄いバンドを今までずっとスルーしてたなんて。そして本当に勿体ないよなぁ…この先バンドを続けていけば必ず花開いたであろう可能性が、あのライブには詰まりまくってたのに。まぁ、いなくなった人々の事を考えてても仕方ないけど。

残念な幸せ

2007-04-18 15:33:25 | 音楽
こうなることはある程度予測できたけど、アヴリル・ラヴィーンの音楽は激変した。彼女は頭のてっぺんから爪先まで一分の隙も無いポップアイドルに変貌した。「てゆーかアヴリルはデビュー当時からポップアイドルじゃん」という声が聞こえてきそうだが、まぁ、それはそうなのだが、少なくとも前作まではロックっぽい音で自身を武装し、内省的な歌詞を乗せて欲求不満気味に熱唱していた。その佇まいを単なる「アイドル」として片付けるには軽率だし、2ndアルバムの一曲目「TAKE ME AWAY」でヒリヒリするような世界との摩擦を真正面から歌い上げる様はロックのそれだったと思う。
でも新作では、もうロック的な音すら捨て去り、「私、幸せ!超最高!」とひたすら歌い叫ぶ相当テンションの高いポップな曲がずらりと並んでいる。前作で鳴っていた「混乱を止められない、どうしたら良いの!?」という葛藤は、どうやら結婚したことで綺麗さっぱり消え去ったらしい。人間としては幸福かつ素晴らしい変化だが、ミュージシャンとしてこれほど退屈で残念な変化もない。誰もが踊れる軽快なリズムとひたすら耳に心地良いバンドサウンドと楽しそうなボーカルで埋め尽くされた新作。多分この程度の音楽ならアヴリル以外のミュージシャンでも余裕でやれるだろう。下手したら高校のイケイケな軽音部員ですら鳴らしちゃうかもしれない。もの凄い武器を手に入れたがために、大事だったはずの宝物を惜し気も無く捨てちゃった感じ?
というわけで一大変化を遂げたアヴリルの新作『ベスト・ダム・シング』。これは彼女を待ち望む世界中のファン達にどのように受け入れられるのだろう。神経質で不安定な時期を脱却し、ハッピーなポップを手に入れてしまったアヴリルにどれぐらいの文化的価値が残っているのだろう。…まぁ、なんだかんだで売れまくるだろうな。仮に過去のファンが離れたとしても音自体は過去最高にキャッチーだし、ヴィジュアルも過去最高に可愛いから新しいファンが食いつくだろう。特に1曲目と5曲目と7曲目は彼女が忌み嫌うブリトニー・スピアーズが歌ってもハマりそうな王道のアメリカンアイドルポップだが、なんだかんだで沢山の人を魅了するだろう(PVでダンスまで披露してるぞ…)。マイケミカルロマンスが大ヒットしたアメリカでこういう音楽がウケないはずがない。日本しかり。
もし本人に「こんなにポップなアルバム作っちゃって大丈夫?」と突っ込んだら「良いのよ!私は笑顔で歌って踊れるような音楽がやりたいのよ!ていうか私が最高だと思ってんだからみんな喜んでついてくるわよ!」という強気な答えが返ってきそうだ。「I don't have to try」という曲ではステレオタイプ的な「自己中なアメリカ人」像を演じ(あ、彼女カナダ人だっけ)「いいからあたしに従いなさい!」と高らかに宣言しているが、多分アヴリルのファン達はどこかMだから、喜んでついていくだろう。
それにしても世界中にいるアヴリル・ラヴィーンのフォロワー達はこれからどうするのだろう。アヴリルのブレイク後、例によって似たようなアーティストがわんさか出て来たが、本家があんなに陽気な作品を作った今、世界にちらばる「アヴリル風シンガー」達は彼女の変化にどう対応していくのだろう。日本のYUIとかはどうするのかな。世界中がまたもやアヴリルに倣い、強気なガールポップで埋め尽くされるとしたら…恐ろしいねぇ(笑)。

君なんか忘れた。言うのは簡単だよ。

2007-03-26 19:59:21 | 音楽
まだまだ残ってました、スマップの裏ベストアルバム『裏スマ』収録曲へのコメント記事。今日紹介する曲達はカラオケで結構歌うなぁ。お薦めですよ。かなり歌いやすいし気持ち良いし。

■「どうしても君がいい」
青さ・若さがほとばしる正統派アイドルポップ。「どうしても君がいい なんでかわからないけど」という歌詞の通り、若さゆえの訳の分からないパワーが炸裂している。メロディーもキャッチーで力強い。あまりにも青すぎて聞いてて恥ずかしいぜ!もう今のスマップには絶対に歌えないだろう。歌詞の内容、誤解のせいでねじれた彼女との関係を元に戻そうとして、勢いに任せて夜中に公衆電話で呼び出して、イライラしながら待ってる、みたいな状況か。そう、公衆電話ですよ。「カードがなくなるから」電話を途中で切るなんてまさに一昔前の青春(?)。まるで決め台詞か何かのように印象的な歌詞が飛び交いまくる。「かわいくない唇 憎まれ口ばかりさ 目の前に立ってたらすぐにふさぐのに」「どうしても君がいい キスもまだ下手なくせに」「どうしても君がいい 他の誰も欲しくない」…君への思いは、熱が上昇しすぎて青くなった炎のように燃えまくるのだった。あっちー。

■「かなしいほど青い空」
失恋ソング多いなぁ。アイドルが歌うラブソングってそんなもんなのかな。これは失恋直後ぐらいの男の心境を歌ったものだろう。季節は夏前。「この夏は彼女と沢山遊ぶぜ~!」と盛り上がっていた矢先の失恋だったのだろう。夏ということで思いっきり爽やかに歌ってるのも切なさを逆に増幅させる。曲のタイトルが素敵だ。彼女がいなくなって、見るもの聞くもの全てがどうでもよくなってしまったような状態。そんな状態で見上げた空を的確に表現したタイトルだと思う。青い空を疎ましく思うようなこの曲でちょっとだけ思い出すのがhideの「BLUE SKY COMPLEX」。ライブではhideが「青空なんて大嫌いだー!」と叫ぶビックリロックである。
ていうかSMAPって秀逸な曲名多いよなー。「感じやすい不機嫌」(『SMAP 007』収録)とか、カラオケでモニターに表示されたら同席してる人に必ず「??」って思われる素敵な曲名だよね。

■「BEST FRIEND」(2001 version)
聴いてると涙腺緩む。スマップ史上一二を争う名バラード、でしょう。この切なすぎる必殺メロディーを生み出したのは邦楽界の巨匠、筒美京平。やっぱ、この人凄いです…さすが。森君脱退のときこれを歌う最後の6人スマップのことを思い出すと胸がきしむね。間奏とか特にずるいですねー。くっさい歌詞のはずなんだけど、メロディーとアレンジ、そしてスマップの本気の歌唱がそれぞれの素晴らしさを高めあっているようで、奇跡のバランスを生み出している。歌の上手な人が歌ったら逆に萎えるような作りになってる気がする(なんだそれ)。中居君の歌唱力もこの曲では光っているよ。卒業式とかで歌ったら、もう皆号泣ですな。「とっても とっても 僕のBEST FRIEND」って歌詞がよくわからんけど。スマップの華やかな表面を支えた裏面の曲を集めたアルバム『裏スマ』だけど、「BEST FRIEND」はシングルとして出してもよかったんじゃないだろうか。意外なことに、コンサートではあまり披露されてないそうですよ。ゴローちゃん復活コンサートの時が初披露だったとか。反則!そんなの泣くしかないじゃんかー。しかもゴローが歌ってる歌詞、「わかっているよ僕を心配してることは…だけど…」…ドンピシャ(笑)。



君とウェディングベル鳴らしたい奴は有名な俳優じゃなきゃダメ?

2007-03-22 21:39:40 | 音楽
懐かしアニメ『シティーハンター』のサントラを聴いている。TSUTAYAをうろうろしてたらパっと目に入って手にとって見たら岡村ちゃんの「SUPER GIRL」が入っていることに気づき、どーしても聴きたくなってしまったのだ。ていうか、「SUPER GIRL」は音源もちろん持ってんだけど、『シティーハンター』のエンディングテーマだったとは知らなくて。『シティーハンター』のテーマ曲って懐かしくもかっこいい、みたいなイメージがなんとなくあるから、そんな曲達が一つのアルバムにまとまってて、その中に岡村ちゃんの曲も収録されてるっていうのがなんだか凄く素敵に思えて思わず借りてしまったのだ。久々にTM NETWORKの「GET WILD」聴きたかったしね。
『シティーハンター』といえばやっぱ「GET WILD」だよねー。あの疾走感!たまらんね。聴いてる間中ずーっとわくわく。いつぞやの『速報!歌の大辞テン』で宇多田ヒカルも熱弁していたけど、この曲は間奏が秀逸ですねー。2番のサビが終わった直後の間奏。「私もこんな曲作りたいなぁーと思った」と語っていたが、「traveling」とか、『シティーハンター』テイストを多少取り入れて作ったりしたのかな?まぁわかりませんが。宇多田的に「GET WILD」は、邦楽で一番好きな曲だそうです。幼い頃リアルタイムでこれ聴いてかなり衝撃受けたとか。私もアニメの再放送で聴いたこの曲はやたらと耳にこびりついている。小室哲哉の曲はあんまり好みではないのだが、この曲とダウンタウン浜ちゃんに提供した「FRIENDSHIP」は別格っすね。
岡村ちゃんの「SUPER GIRL」は大好きな曲ではあるけれど、「GET WILD」のように記憶の奥に刻まれていたわけではなかった。『シティーハンター2』のエンディングテーマだったのねー。言われてみればそれっぽい音作りかもしれない。あの時代の、80年代後半のしゃれたポップスって感じのアレンジ。岡村ちゃん特有のねちっこいファンク臭も薄いしね。それゆえに岡村ちゃんファンじゃなくても抵抗なく聴けるんじゃないだろうか。リアルタイムで聴いてないからわからないんだけど、岡村ちゃんはこの曲で世間的にブレイクしたとかそういう感じなのだろうか。あ、でもカラオケDAMで唯一PVが見れる「だいすき」が岡村ちゃんのブレイクポイントだとすると、それ以前に発売された「SUPER GIRL」は世間ではそんなに話題にはなってなかったってこと?わからーん。
ていうか、岡村ちゃんって一般的な知名度がかなり低いみたいですね。岡村ちゃんの友人だったという尾崎豊や吉川晃司と比べると、岡村ちゃんは殆ど知られていない。まぁ、私と同い年の人々が知らないのは当然として、80年代に青春を過ごした人なら大体通ってきた道なんだと思ってたのにな。ちょっとマニアック路線だったのか?岡村ちゃんが発表した曲達は今でも全く色あせない素敵なものばかりだからみんなもっと聴くべきだよねー。本当、なんでこんなにいちいち胸に突き刺さってくる歌詞ばかりなんだろう…。
『シティーハンター』のサントラ全体についての記事を書くつもりが、結局「GET WILD」と岡村ちゃんの話題だけになってしまった。でも、ざっと聴いてみたところこの二曲が特出してると思うので、まぁいいやー。「SARA」って曲が面白い。これ聞き覚えあるわ。「Oh~セイラ」連発。もう、80年代末期!!って感じが凄くする爽やかなシティポップス。なんか、『シティーハンター』の曲はどれも爽やかさと疾走感に満ちてて、運転中のBGMにもってこいなんじゃないかしら。
 

追記
ドラマ『華麗なる一族』で鯉の将軍と共に話題をさらったキムタクに激似の万俵家先代の肖像画。キムタクにヒゲ描いてじいさんっぽくしたあの衝撃の肖像画、実はあれは工藤静香画伯の作品だという噂が…。RHYMESTERの宇多丸氏は「あれどうみても静香の(絵の)タッチだと思うんだよ!」と力説していた。真偽の程はよくわかんないけど、そうであって欲しいよねぇ(笑)。何から何まで最高に華麗なネタドラマだわ。

動画→[Black File]内第三会議室#40『華麗なる一族を見て気になること』

ハードディスクの奥から発掘

2007-03-13 20:19:20 | 音楽
ハードディスクの奥で眠っていた、多分去年の12月ごろに書いたスマップの裏ベストアルバムその名も『裏スマ』収録曲へのコメント記事。せっかく書いたので載せておこう。『裏スマ』って中古であんまり見ないな。良い曲ばっかだから簡単に売らないのかな?どうなんだろ。


■「言えばよかった」
黒っぽいギターのカッティングとリズムで構成された失恋ソング。ハネたベースが気持ち良いっす。タイトルからも連想できるだろうが、「チキショー。告白しときゃよかったよー」な曲である。サビでは「♪言えばよかった」「♪言えなかった」が繰り返される。ラストでは英語で「♪I couldn't say you~」なんて爽やかに歌ってる。そのまんまじゃないか。この曲は後半のブリッジの部分で、「え、これOKテイクなの!?良いの?こんなのCDに残しちゃって…」と誰もが衝撃を受けるであろう中居君のソロパートが収録されている。よくバラエティーなどで中居が披露するガラガラ声。あれ、半分ウケを狙ってやってるのだろうが、彼はあれに近い歌声をCDでも披露してしまっている。いくらジャニーズだからってこれはアリなのか?中居君ならアリなのか?

■「君と僕の6ヶ月」
短期間の間に起きた濃密な恋を歌う。深夜のコンビニでバイトしてるときに毎日のように店に寄る女の子と恋をするが、彼女の引越しによって寂しくもあっさり終わってしまう。こんな物語が流れるように歌われるのだ。明るめのクリスマスソング風のアレンジだが、歌詞にクリスマスとの関連は一切なし。所々に照れくさくも良いフレーズが散りばめられていて好きだなぁ。「夜に出会った恋だから夢見てるのかと疑ったけど この頬を君につねってもらうたび とても痛かった」。アイドルの歌うポップスのなんたるかを知り尽くした歌詞でございますね。出来すぎ。

■「Major」(2001 version)
「遠く闇の彼方 迷い込んだ夜もいつか 朝日見える場所へ きっとまたたどり着くさ」―ため息をつきながら無限の夜空に思いをはせるような名曲「夜空ノムコウ」のアンサーソングにも聴こえるが、この曲は「オリジナルスマイル」のカップリング曲。「夜空ノムコウ」の3年以上前に世に出ている曲なのでこの二曲に関連があるわけがない。ただ、この優しくポジティブな名曲は、タイトルに「2001 version」というのがくっついてる事が示すように、『裏スマ』収録時にオリジナル版に手が加えられた作品である。というか歌の録りなおし。2001年仕様に新しく生まれ変わった「Major」は、夜空の下で寂しげに人生を振り返っていた時期を抜け出したような爽やかさを纏っているように私には聴こえる。ていうかここまで書いてて思ったけど、この曲、デビューからいくつもの壁を乗り越える度に大きくなっていったスマップにぴったりの曲だな。このアルバムのベストトラック、でしょう。

■「泣きたい気持ち」
元々は中居君のソロだったらしいが、ここに入っているのは皆で歌ってるバージョン。歌い出しは中居君が担当している。「君色思い」程の衝撃はないものの、音程がゆらゆらと揺れるスリリングなものに仕上がっている(そんなスリルいらねー)。曲自体はありがちな失恋ポップス。名曲揃いのこのアルバム収録曲の中では特筆すべき点は無いが、まぁ、レアな歌い出しということで触れておく。中居ソロバージョンの方を聞いてみたいなぁ。全編一人で歌ってんでしょ?怖いけど聞いてみたい。

「君」を「キミ」って表記するのが嫌

2007-03-06 22:36:44 | 音楽
半年ぐらい前から地味にLUNA SEAのアルバムを集めている。ブログの記事でもちょろちょろとLUNA SEAに関しての記述を少々茶化しながらしてるけど、音源も結構ちゃんと聴いてるよ。主に90年代後半に全盛期を迎えたミュージシャンのアルバムは中古ショップに行けば大抵価格破壊しているのでかなり気軽に買える。今自分が持ってるLUNA SEAのアルバムは92年の『IMAGE』、93年の『EDEN』、94年の『MOTHER』、96年の『STYLE』、98年の『SHINE』、ライブ盤『NEVER SOLD OUT』、ラストアルバムとなった2000年の『LUNACY』、そしてベスト盤。これだけ買っても1000円弱。一番初めに手に入れた『MOTHER』が予想外に良くて、その中古ショップに並んでた他のアルバムもちょろちょろと買い集めた。さらに二枚組の解散ライブのDVDも安値で手に入れた。いろいろなことを思った。そのいろいろを長々と綴っておこうと思う。
LUNA SEAがデビューしたのは1992年。解散したのは2000年。私はその間彼らの音楽をまともに聴いたことは一度も無かった。もちろん存在は知ってて、彼らが出したシングルは94年の「ROSIER」以降はほぼ全曲認知していた。友達の家に遊びに行った時、その友達の兄がガンガン聴いてたりしてたから。テレビに出てれば「うわぁ、派手なバンドだなぁ」とぼんやり思うこともあった。でも特別興味は持たなかったのだった。ギターのSUGIZOの立ち振る舞いが何となくかっこいいなぁと感じたこともあったが何しろ思春期の頃の私の心を支配してたのは主にラルクだったので、LUNA SEAに耳を傾ける暇は無かったのだ。大体河村隆一ことRYUICHIの歌声、迫力ありすぎて一般人なら…退くよね。おそらくLUNA SEAで一番有名だと思われる曲、ドラマの主題歌にもなった「I for you」で、見る者聴く者にに衝撃を与えた「♪こ~こ~ろ~から~~き~み~を~あい~してる~!!」という絶唱。あの絶唱は人を選ぶよ(でもドラマとの絡み具合は最高だったが)。トークの時に見せるナルシスティックなキャラも近寄りがたかった。
LUNA SEAに無関心。そんな状態は昨年の夏ごろまでずーっと続いていた。そんな状態を変えたのはyoutubeだった。アップロードされているありとあらゆる動画を自由に見ることができる2006年を代表する革命的サイト。あそこでhideの映像をいろいろと見ていたときに偶然見たLUNA SEAのライブ映像―後で調べたら2000年の東京ドームでの解散ライブの映像だったのだが―を見て、驚いた。河村隆一の声がねちっこくなかったのだ。私の脳内に記憶されていたあの絶唱とは程遠い、男気あるたくましい歌声を河村隆一は披露していた。なんなんだ?もしかしてあのねちっこい歌唱はテレビ用だったのか?演奏もやたらと迫力があり、なにより熱気と気合いが凄まじい。つーか多分河村隆一以外は元ヤンだろ。ルナシーを表舞台に引っ張り出した張本人・hideが「ルナシーは神奈川で一番気合いの入ってる5人が集まってできたバンド」と語っていたし…。ラルクのライブだともっと冷静というか、淡々と冷気溢れる鋭い演奏を繰り広げ、それをバックにhydeの歌声が自由に飛び回る、という感じなのだが、ルナシーの場合は各人のプレイに物々しい気合いを感じる。その気合いに引きずられ、じーっとライブ映像に見入ってしまった。なんだよ、ライブだとかなりかっこいいじゃないか、このバンド。今までずっと気づかなかったし気づく術もなかった。当たり前だ。ファンじゃなきゃわざわざライブなんて行かないし。それからyoutubeでルナシーのライブ映像をさらに見まくり、一気に彼らへの関心が高まった。いやぁ、知らなかったよ、ヴァイオリンを弾きこなすメンバー(SUGIZO)がいるなんて…。
なんかLUNA SEAに関心を持つきっかけを書いただけなのにこんなにも長くなっちゃったなぁ。CDやライブDVD見た感想全然書けなかった。多分私以外にもyoutubeがきっかけでLUNA SEAに興味持った人いるんじゃないだろうか。ていうか多分いる。ラルク好きの人で、hydeの魅力だけにとことんヤラれてて他が何も見えないという人以外ならLUNA SEAも多分いけるよ。どうしても河村隆一の声に抵抗がある人でも、ある種変態的な音色を奏でるギターに耳を集中させれば結構楽しめる。ちなみに好きなアルバムは『MOTHER』『STYLE』『LUNACY』で、その他は実は全然聴いてなかったりする。他はなんか歌声に抵抗が…。ちなみに歌詞は9割以上は好みじゃなかった…。



ひなまちゅり

2007-03-03 21:50:19 | 音楽
宇多田ヒカルが離婚したようだ。さすがに結婚の時よりは驚かなかった。むしろ彼女の近作『ULTRA BLUE』や新曲「Flavor of life」で提示された混沌とした作風(特に前者)を振り返ってみるとなんとなく納得してしまう。『ULTRA BLUE』の一曲目の「This is love」という、物凄くストレートなタイトルを持つ曲には、「冷たい言葉と温かいキスあげるよ」という、ハッピーなのかそうじゃないのかかなり曖昧なフレーズが登場したもんな。さらに「何か言いたいけど次の瞬間もう朝なの」…明らかに幸せじゃない、よな。あ、そういえば「日曜の朝」って曲には「幸せとか不幸だとか基本的に間違ったコンセプト」なんてフレーズがある。当時「何でこんな考えが彼女の頭を過ぎったんだろ」なんてぼんやり考えたが…。「WING」って曲にもそういう意味が込められてたのかな。ていうかアルバムのタイトル自体がさぁ…どんだけ深いんだろうねぇ、宇多田ヒカルのブルーは。まぁ、いいや。余談だが、「日曜の朝」という曲は、アルバム収録曲の中でも群れを抜いて神経質なアレンジが施されている。耳を澄ませてよーく聴いてみると、心拍数を刻む医療器具みたいな無機的な音(「ピッ…ピッ…ピッ…」ってやつね)がかすかに聴こえてくる。部屋で一人であの曲を聴いてると物凄く孤独感を煽られますよ。独りになりたい時にオススメのBGMです。
さて、もう6年前になるが、『ロッキングオンジャパン』2001年5月号に載っている宇多田ヒカル表紙巻頭インタビューで、彼女はこんなことを語っていた。
「ミュージシャンとかクリエイターの人は、普通の人が麻痺していいことや、麻痺したほうが健康なことを、麻痺せずに感じ続けなくちゃいけないことが仕事なんじゃないのかな」
「人とケンカができない。もっとちゃんと怒りとかを人にぶつけたい。そこまで行っちゃうと今んとこ私には音楽しかない」
宇多田が書く歌詞がシリアスな洞察力に満ちているところとか、「ちょっと出しすぎじゃない?」ってぐらい情感溢れる歌声を披露してるのはこんな理由があったんだ…というのをこのインタビューを読んだとき思ったのだが、それから6年たった現在でも彼女がこの考え方の下に生きているっぽいことが今日はっきりして軽く衝撃受けてるよ。永続的にミュージシャンとして活躍することを約束された一方、普通の人間としての平穏な暮らしは掴めない、そんな生き方。故・hideも自分の人生をそんな風に分析していたが、宇多田もか……激しい人生だな。
それにしてもまだ24歳なのに本当に波乱万丈な人生を生きてる人だな。
デビュー曲いきなり大ヒット→売り上げ800万枚→飛び級でコロンビア大進学→休学→「traveling」「光」など名曲連発→卵巣の病気→結婚→成人式…ってここで「成人式」かよ!既に凄いがさらに→全米デビュー→全米デビュー不発→神経質な『ULTRA BLUE』発表→「ぼくはくま」→新曲売れる→突然の離婚…
繰り返すがまだ24歳か。デビュー曲「Automatic」が出た頃「え、まだ15歳なのに作詞作曲してんの!?」と日本中が驚いたが、宇多田ヒカルを語る際に「え、まだ○歳なのに…?」というテンプレートのような決まり文句が抜けるのはいつのことやら。 

追記
先週京都に行った時、ただの乗り継ぎ駅に過ぎないJR米原駅(滋賀県)でわくわくしてしまった。だってラルヲタだもん。tetsuとkenの故郷だもん……バカか己は。

ううん、なんでもない

2007-02-27 19:43:17 | 音楽
宇多田の新曲をサクっとフラゲしてきた。なんか久々に売れそうな良い曲だ。「Passion」を聴いた瞬間「うわ、凄い私好み!宇多田よくやった!…でも…こーれは売れねぇだろ~」と思ったが、新曲「Flavor of Life」は普通にポーンと売れそうな感じ。さっきからずっと聴いてるが…宇多田が本気でメロディアスなバラード作るとこんなエラいことになるんだなぁと少々、いや、かなり感動しちゃうよ。やっぱ格が違う。こんなに琴線にダイレクトに響いてくる言葉とメロディーを生み出せるのは選ばれた人だけだ。ん?私が宇多田ファンだからそう思うだけだろ?ってか。当たり前じゃーん(おい)。まぁ私は、宇多田ヒカルの音楽をただの流行モノとしか聴かない人達と比べたら遥かに彼女の才能を理解してると思うけど(といいつつ「teaveling」が出るまで私は宇多田の曲をきっちり聴きこんでなかった。この人の何が凄いのか気づかなかった。遅せぇ)。少なくとも『花より男子』パート1のテーマ曲だった大塚愛の「プラネタリム」よりは完成度高いでしょ。…って失礼だね、いろんな意味で。あの曲に激しく心揺さぶられた人ももちろん沢山いただろうに。私は一秒も揺さぶられなかったけど。荒れることを知らない海のようだったけど。
タワレコで買ったのだが、売れまくってるのかそれとも入荷枚数が少ないのか、棚に並んでいたのはたったの4枚であった。売れるだろうなぁ。ていうか売れなかったらマズいよな。ドラマ『花より男子2』でかーなりオイシイ使い方されてんだもんな。毎回ハイライトで、しかもフルサイズであの曲が流れる。話的に一番盛り上がる瞬間に「♪ありがとうと~」って流れてくる。この待遇。
それにしてもこの曲、歌い出しのキー低いな。「友達でも恋人でもない中間地点で」の「で」が多分一番低いが、この部分はラルクやルナシーを原曲キーで歌う私ですらやや出しづらい。音域の広さはさすが宇多田。そんな難易度の高い歌を彼女が歌番組で披露する様はとてもスリリングだ。作詞・作曲・アレンジ面では周りをよせつけない才能を発揮しまくる宇多田だが、肝心の生歌はあまり安定していない。ていうかフラフラ。昨日のHEY×3なんか、もう、声震えすぎ!でもその震えまくりの声が曲調にピタっとはまってるので良いのだ。生放送のMステが楽しみだな。どんな歌声を聴かせてくれるんだろ。
ドラマで毎週流されていて、歌番組でも披露されるのは「Flavor of Life」のバラード版。柔らかなストリングスをフィーチャーしたしっとりアレンジが素晴らしいが、このバラード版じゃない、通常版(?)も甲乙付けがたいぐらい良い。いつも通り彼女自身がプログラミングした神経質だけど何故かふわふわほわほわした打ち込み音が心地よい。耳を澄ます度にトラックに埋もれていた新しい音を発見できるような摩訶不思議アルバム『ULTRA BLUE』が大好きな私にはたまらんアレンジである。でもあの頃よりさらに進歩してる気もするな。耳なじみがよくなってる気がする。より整合性が増してるというかなんというか。これからの季節にはバラードよりもこっちの方が合ってるかもね。でもドラマにはバラードが合ってる。
それにしてもさ、まだ24歳なのに「Flavor of Life」=人生の味を歌にしようと思うなんて。本当に濃い人生送ってるよなぁ。忘れてたけど飛び級とかコロンビア大入学とか売り上げ700万枚とか全米デビューとか卵巣の手術とか結婚とか、わけわからんぐらいいろんな経験してますな。