さて、推理小説読むのも久しぶりな第267回は、
タイトル:倒錯の死角(アングル)――201号室の女
著者:折原一
文庫名:講談社文庫
であります。
この方、初めて読みます。
叙述トリックってこう仕掛けるんだぁ、と勉強になりました。(笑)
翻訳家、大沢芳男には人には言えない趣味があった。
屋根裏部屋から双眼鏡で向かいのアパートを覗くという。
だが、201号室の女の死体を見た時から、何かが狂い始めた!
序盤の大沢の身の上話、妄想の拡大ははっきり言って退屈です。
登場人物が揃い、各々の心情と目的が判明してから面白くなります。
日記形式で語られる日常、その中を動く者達の思惑。
探偵が出てきて、犯人当てて解決! という作品ではありません。
作者が仕掛けてくる謎と罠を読者が読み解いていくタイプの話です。
そういう意味では、キャラクター全員が犯人とも言えます。
日付が記載されているため、時間的なトリックだとは思ったのですが、方法までは考えつかなかったのがちょっと悔しい。(笑)
日記の真相はちょっとずるいんでないかいとか、自画自賛のような文章を作品内に入れるのは最低だな、とか引っかかる部分は多々ありますが、辻褄合わせは上手くいってるので推理小説としてはいい出来だと思います。
トリック好きにはオススメ、かな。
一人称と三人称がころころ変わりますが、割と読みやすいです。
二度読むと印象が変わる……とは思うけど、二度読む気になるほど魅力を感じないのが難点。
(単に、推理小説が肌に合わないだけなのか……?)
タイトル:倒錯の死角(アングル)――201号室の女
著者:折原一
文庫名:講談社文庫
であります。
この方、初めて読みます。
叙述トリックってこう仕掛けるんだぁ、と勉強になりました。(笑)
翻訳家、大沢芳男には人には言えない趣味があった。
屋根裏部屋から双眼鏡で向かいのアパートを覗くという。
だが、201号室の女の死体を見た時から、何かが狂い始めた!
序盤の大沢の身の上話、妄想の拡大ははっきり言って退屈です。
登場人物が揃い、各々の心情と目的が判明してから面白くなります。
日記形式で語られる日常、その中を動く者達の思惑。
探偵が出てきて、犯人当てて解決! という作品ではありません。
作者が仕掛けてくる謎と罠を読者が読み解いていくタイプの話です。
そういう意味では、キャラクター全員が犯人とも言えます。
日付が記載されているため、時間的なトリックだとは思ったのですが、方法までは考えつかなかったのがちょっと悔しい。(笑)
日記の真相はちょっとずるいんでないかいとか、自画自賛のような文章を作品内に入れるのは最低だな、とか引っかかる部分は多々ありますが、辻褄合わせは上手くいってるので推理小説としてはいい出来だと思います。
トリック好きにはオススメ、かな。
一人称と三人称がころころ変わりますが、割と読みやすいです。
二度読むと印象が変わる……とは思うけど、二度読む気になるほど魅力を感じないのが難点。
(単に、推理小説が肌に合わないだけなのか……?)