大内宿こぶしラインは会津美里町(みさとまち)町から旧宿場町の伝統的建造物群保存地区として選定されている大内宿への峠道で、片側一車線の立派な道路なんです。2003年このルートが開通する以前のこの峠には下野街道とよばれる古道がありました。
下野街道は、江戸時代会津藩はもちろん新発田藩・村上藩・秋田藩の参勤交代の道筋でもあり、会津藩からの江戸回米などの物流や多くの人々の往還で賑わう重要な街道でした。しかし明治になって会津から日光へ街道が新しく出来たり、磐越西線の鉄道が東北本線につながったりして自然とこの道が廃道になってしまっていたのです。私は前々からこの廃道になっている下野街道が懐かしくて歩って見たいなと思っていたのです。
こぶしラインの頂上には休憩場所として広い駐車場があります。こぶしラインはそこから道を下って長いトンネルを通って大内宿に至ります。でも旧下野街道の古道にはトンネルがありませんからそこから険しい氷玉峠の道を登っていくんです。私はその古道を1時間ほど散策して楽しみました。標高1000m前後ですから涼しくて快適な散策でした。
大内宿寄りのこぶしラインの中腹にある大内湖です。堤の高さ102mのロックヒルダムで下郷町にある大川ダムとの間の有効落差387mを利用して発電する揚水式発電所のダム湖なんです。揚水式発電所とは夜間余剰の電力をつかって大川ダムの水を大内湖にポンプアップして貯水し昼間必要な時にその水を使って発電する発電所なんです。最大発電量は100万KW時、原発一基分の発電量に相当する大きな発電所だと説明されていました。湖水の水は昼間ですので発電につかわれているんでしょうか少なくなっていました。夜間には満水になるんでしょうね。
しばらくぶりの山歩き楽しかったんです。下界に下りて見たら31℃暑いです。涼しい山の散策ほんとに楽しいです。充実した山たろうの山の日でした。
大内宿へは車で行ったことが有りますが、村落風景と民家食堂でネギ蕎麦を食べて、途中新規開店の道の駅に寄った記憶しか有りません。ユックリ走れば良い処が沢山有りそうですね。羨ましいが写真で我慢します。
山の日に大内こぶしラインを訪れたのは明治になって廃道になった下野街道の峠道を散策して見たいからでした。こんな急な峠の坂道を大名さんたちが参勤交代で籠にのってお通りなったのかとしみじみ思う峠道でした。こんな案内解説の表示板が有りました。
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