さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

稲穂田にキクイモの花微笑んで

2012-08-20 | 日記
 暑い日が続いていますけど稲穂が水田いっぱいに広がって、キクイモの黄色い花がいっぱい咲いています。



 来月はもう稲刈りです。秋も近いんですね。今年の秋の豊穣を思う美しい風景です。

遠い昔、私たちはキクイモの球根を掘って漬け物にして食べました。おいしかったです。
 その頃は白米は1カップでも貴重なものとして輝いて見えました。一粒のご飯でも感謝の心で残さず食べるのが人の心でした。

 そして秋の豊穣を思わせる豊かな稲穂は村の最高の喜びでした。

 そのころはもちろん、農村にはトラクターも、田植機も、大型コンバインも、車も、テレビも、洗濯機も、電話も、パソコンも、電話もなくて、人々は砂利道をすり減った下駄を履いて歩いていました。農家の人は酷暑の水田に裸足で入って這いつくばって田の草取りをしました。貧しく苦しい農村の生活でした。

 でもその頃の農村には活気が満ちて、人々に暖かい心や喜びがあったように思うんです。

 いま、農村は豊かに生活は楽なりました。でも今の農村では農作業をしている若者の姿は見当たらず、大型耕作機械で農作業をしている方は60歳前後の方が多い見たいです。

 昨日自動車学校の前を通りましたけど、教習している車は見えませんでした。免許を取る若者が激減しているのです。小学校児童の数は激減して、かつて町に7校もあった小学校は2校だけになります。昼間の農村は静まり返っています。

 いまや農村では自分の村の秋の豊凶よりも、アメリカやオーストラリアの干ばつでトウモロコシや小麦や大豆が凶作になり、家畜の餌や食料が高騰することを心配している時代です。 

 広い水田いっぱいに広がった豊かな稲穂をみながら10年後の農村はどうなっているんだろうと心配しているじじいです。その頃はもちろん私はいませんけど。

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