本郷は私たちの町坂下から車で30分ほとのところにあります
本郷と言えば会津漆器や会津絵ろうそくとなどと並ぶ会津名産の焼き物の町です。
車でわずか30分ほどでいける町なのにいつでも行けると思いそれに気性ルーズな私一度も訪れたことがなかったんです。それがある日ふと思い立って午前11時過ぎ車で訪れてみました。とてもいい町で短い時間でしたけどすばらしく楽しい経験をしました。町に着くとすぐ焼き物の直売所がありました。中に入ると直売の焼き物が店いっぱいに展示されていました。
数万円から1.000円程度のものまでありました。
1万数千円する見事なコーヒーカップがありました貧しい爺いには縁がありません。でも私の目ではそれとそっくりに見えるコーヒーカップがありました、1.100円とありました。はて桁の表示が違っているのかなと思い店の方にお聞きすると千百円であると分かりました。嬉しくなって買い求めました。
素人の悲しさ、いえ素人の嬉しさ、私の目では1万数千円のコーヒーカップとの違いがまったく分かりません。これって1万数千円と心に思い人にも言うことにしました。
店内には直売品だけでなく本郷町それぞれの窯元さんの写真と窯元の特徴が紹介されていました
そしてそれぞれの窯元さんの作品が展示されていました。本郷町には10数軒の窯元さんがあるようです
これはその一部です
毎年8月の第一日曜日には陶器祭りがあってそれぞれの窯元さんの作品が展示即売されるとありました。気に入った掘り出し物を求めて午前5時からわんさと人が訪れると聞きました。私も今年は必ず訪れるつもりです。陶器が欲しいんじゃなくてその賑わいを楽しみたいんです。
1時間ほど直売所の展示を楽しんで少し空腹になったので店の方に「軽い食事をしたいので近くの場所を教えてください」とお聞きすると直売所の2階がそうですということで上がってみました。
いや~、世間なれしてないボケ爺いにはこういうお店は苦手です。「レストラン」う~む、テーブルの上にはきちんと皿とナプキンとフォークとスプーンが並べられています。これってボケ老には使い方が分からんでしょうに、「俺はラーメンが食いたいんじゃ」と逃げ出そうとすると可愛くてきれい女の店の方が笑顔できてどうぞどうぞと案内するんです。
聞けば「バイキング」であるというんです。なに海賊料理?、さては怖いワニざめでも食わせるのかと思ったら自分で好きなものを皿にとって食べるんだそうです。
う~むこうなればやるっきゃない、覚悟を決めて店内を見るとなんとまぁお客さんは全部女性の方なんです。男は爺いの私一人です。ますます舞い上がってしまって不安ドキドキ恥ずかし恥ずかし心ここにありません。おんなの人に混じって少しずつ皿に取りながら半分ほど回ったところで皿をおとしてひっくり返してしまいました。顔面真っ赤白髪が立ちあがってしまいました。手で拾うとすると女の店員さんがちかよって「いいんですよいいんですよ私がやりますから」と優しく慰めて新しい皿を渡してくれました。
食べ終わってレジで丁寧にお詫びとお礼をいうと「いいんですよいいんですよ」と優しく言ってくださって
1.100円の代金でした。ひそかに心の中で山茶花の焼肉定食より200円高いと思いましたけど大変な経験をすることができたんだから安いもんだと自分で自分を慰めました。
外に出ると本郷町の案内版がありました。町には本郷焼き資料館があり、また向羽黒城跡や馬頭観音堂跡や陶土山を中心にした広い県立公園があるとありました。でもふと思い立っての訪問です、2時半までには帰宅しなければなりません。しっかりと計画を立てて再度訪問し一日ゆっくりと楽しむことお心に刻んでやむなく帰路につきました。
帰る途中でなじみの山茶花によって美味しい焼き肉定食たべたことはもちろんです
いや~いい経験をした4時間でした
いやーしかし女性客が多い店内で食事をするのは勇気が要りますね。帰りに焼肉定食を召し上がるほどですから、お食事が喉を通らなかったのではないでしょうか。わかります、わかります。
向羽黒城は東日本でも最大級の山城だったらしいですね。資料館とかあるのでしょうか?
興味がありますね。
4時間の経験、楽しく読まさせてもらいました。ありがとうございます。
お元気でお歩きの様子拝見しています。
お求めの素敵なコーヒーカップは、流紋焼ですね。
小生、本郷に3年間通勤したことがあります。
懐かしくなり、コメントします。
そのとき焼き物に興味を持ち、一時下手な焼き物を沢山造りました。
最も、ろくろの習得は無理で絵皿を楽しく書きました。
また、伝統工芸に魅せられ、浜田庄司、河井次郎を訪ねたりしました。
前に書いた拙ブログ見てください。
趣味の焼き物
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/465748ea01b2aa699c964b4e962695d5
手仕事の日本
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/d44f4bef34d1e02cd34f846ec921cf3a
陶芸を鑑賞する
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/4e8a1efe23e9c175ff03bfd9a07af756
私も明日あたり晴れていたら向かい羽黒城跡を中心にした県立公園を散策して見るつもりです。でもあのレストランには立ち入りません、老いぼれ爺いが乱入したんでは静かにレストランでの食事を楽しんでいらっしゃる女性の方達に大きな迷惑を掛けてしまいますから。
でも近頃のお若い方は皆さん老人に親切です。お店の方もお客さんもドギマギしている年寄りの私をさりげなく優しくあつかってくれました。ピエロの自分を恥じ入りながら感謝しているんです。
(私には65歳未満の方はみんなお若い方に見えるんです)
ブログ拝見させて頂きました。私などなにも分からぬど素人ですけどもすばらしい絵皿に心が潤いました。私のような者でも大量生産されて店に並んでいる陶磁器類と違って 静かに心にしみ入るものを感じます。塩辛を載せた絵皿本当に美しく生きている。皿だけのときより塩辛が載って皿も塩辛も一体になって生きて美しいと思いました。ほんとうにすばらしいと思いました。
民芸、私などの理解の外ですけど、ブログを読まして頂いてふと古里の友人達のことを思いました。今は亡くなったり歳老いたりして互いに会って懐かしむことも出来なくなりましたが、彼等が80歳台になって深い雪に埋もれた長い冬の冬仕事に作るマタタビ細工の笊や藁仕事で作るゲンベイと呼ばれるわら靴やひろろと呼ばれる草を編んで作る簑やしなの木の皮の繊維をよった細い縄であんだ籠やなど実用品として見事に生きていましたけど、彼等はいかに美しく作るかも競い会うんですよ。わたしはそれらの製品を美しいと感動していました。あれも民芸なんだろうなとあらためて思いました。
いいコメントでいろいろと教えて本当に頂いて有り難うございました。