名南将棋大会ブログ 名古屋

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大山将棋研究(634);四間飛車に右四間飛車(木下晃)

2017-09-06 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170906
昭和57年1月、木下晃先生と第31回NHK杯です。1月のNHK杯ということは木下先生大活躍の年のはず。子供のころにTVで木下先生を見て、知らないけれど強い人がいるものだなあ、と思いました。木下先生の棋歴としては一番に近いものです。これがベストエイトで、勝てば準決勝というところだったようです。


大山先生の四間飛車に、木下先生は右四間飛車を狙っています。関少年はこんな戦法は知らなかったはず。

62飛が遅いので大山先生から仕掛けました。最初のチャンスは見送る、と言っていた人なのですが。

右4間(まだ移動していませんが)としては、自陣角を打てば収まることが多いのですが

大山先生が激しく動くので、木下先生はカウンター狙い。

うまく銀を潜り込みました。大山先生は57に利かせる46角は当然で

でも91角成とはひるみませんね。この攻め合いはどちらが優っていることか。

金銀から飛交換になって

ここに銀を打つようでは少し大山先生が辛そうです。

この攻めもなかなか厳しいのですが

金寄でしのがれては今一つ。65香で反撃が来ます。

62歩成から55馬、というのが好手のように見えてそうではなかったというのがつまづきです。66香を取り切れないのですね。ならばひとつ前の図で64桂など攻め合いのほうが難しかったのです。

25桂に44桂、この交換もあまり得をしていない感じです。

馬を使うべく45馬から銀を取らせて耐え

香で6筋の壁を崩しに行きます。

木下先生は香は食いちぎって寄せに出ました。(単に59金もあるところです。)まだ詰めろではない(2手すきくらい)ですが受けにくいです。

大山先生は33香からスパーク

でも詰めろがかかりません。桂を渡したのでつなぎ桂が詰めろになり

投了図。

振り飛車から見ると右4間が間に合っていなければ65歩と仕掛けたくなります。それが有利にならなかった、というのがそもそもの誤算なのでしょう。弱い方から見ると、こういう直線的な攻め合いのほうが力量差が出にくいもので、かえって助かったのではないでしょうか。
観戦していたら(私も見ていたと思いますが)楽しいでしょうね。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:木下晃5段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八銀(39)
12 5二金(61)
13 3九玉(48)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 6四歩(63)
17 6七銀(78)
18 6三銀(62)
19 7七角(88)
20 7四歩(73)
21 5六銀(67)
22 5四銀(63)
23 6五歩(66)
24 7七角成(22)
25 同 桂(89)
26 4四角打
27 7八金(69)
28 6五歩(64)
29 同 銀(56)
30 5五銀(54)
31 5六銀(65)
32 6六銀(55)
33 4六角打
34 6二飛(82)
35 9一角成(46)
36 6七歩打
37 同 金(78)
38 同 銀成(66)
39 同 飛(68)
40 同 飛成(62)
41 同 銀(56)
42 7七角成(44)
43 7八銀打
44 9九馬(77)
45 6一飛打
46 7九飛打
47 6三歩打
48 5一金(41)
49 8一飛成(61)
50 6五香打
51 6二歩成(63)
52 同 金(51)
53 6六歩打
54 同 香(65)
55 5五馬(91)
56 6一歩打
57 2五桂打
58 4四桂打
59 4五馬(55)
60 6七香成(66)
61 同 銀(78)
62 7七馬(99)
63 6六香打
64 同 馬(77)
65 同 銀(67)
66 5八金打
67 3三香打
68 同 桂(21)
69 同 桂成(25)
70 同 玉(32)
71 2五桂打
72 3二玉(33)
73 3四馬(45)
74 3六桂打
75 同 歩(37)
76 同 桂(44)
77 3三桂成(25)
78 4一玉(32)
79 投了
まで78手で後手の勝ち




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