後手が棒金を繰り出すタイミングですが、
この図から、94歩~83金と、単に83金を見てきました。定跡本には載っていないですが、今日は54歩77桂83金
という組み合わせを考えてみます。85桂には53銀
65歩から角交換する筋に備えています。先手は動きにくくて、86歩42金78銀74歩
67銀 (74同歩よりも少し得) 75歩同飛74銀79飛84歩
後手は桂を取ることができそうです。76銀に94歩と落ち着いて
桂を取るタイミングを図っているのですが、評価値は-193の後手良しです。先手の85桂はちょっと無理なのでした。
ならば先手は83金に97角
角を使って反撃を試みます。74歩同歩同金65歩
一見は後手のピンチですが、75歩同角72飛
97角65歩64歩52銀
後手陣はちょっとまとまってきました。85桂75歩86飛
99角成は自然ですが、88角同馬同角で難しいです。ここは62飛の我慢 (83角の筋を避けた) に88角
88同角成同銀33角
ここで分岐します。77歩ならば66歩95歩64金93桂成
85歩同飛67歩成同金74金
両取りで後手が成功したようですが、81飛成67飛成56角
これは竜金取りと34角があるので、56同竜同歩93香
後手の駒得ですが、先手の攻めも続くでしょう。評価値は-110の後手ペースです。
途中の分岐で
77歩ではなくて73歩もあるようです。88角成72歩成同飛83角
71飛72歩85金
85同飛61飛71歩成64飛72角成
66歩81飛成67歩成48金寄15歩
ほぼ駒の損得のない寄せ合いです。61と55馬46桂44馬
34桂同馬62と61歩
52と同金91竜24桂
互いに好手が出てくる面白い攻防でした。この図の評価値は-102の後手ペース。
後手が棒金戦法本来の攻め方を考えるならば、この54歩~83金の組み合わせです。十分に戦えるでしょう。