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美山たそがれメール

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たそがれ世代のおばちゃんのブログです。

また家が消えていく

2019年07月06日 | 日記
私の住んでいる戸数16戸の小さな過疎の村、年々人口が減り
家も壊されていく。今壊されている家は夫の父の生家である。
終戦直後、木材需要で潤っていた村も、今では木も売れなくなり
年金暮らしの高齢者の村になった。80歳を超えた老人はかっての
暮らしを懐かしむが、もうそんな時代は来ない。

舅の生家は村でもお金持ちであったようだが。舅の兄は一代まともに
働くこともなく山の木を伐り生計をたててきた。彼は長男も贅沢放題
の育てたため、彼もまともな仕事をしないで酒浸りの生活であった。
そのため60代の初め亡くなった。主のいなくなった家だけが残った。
数年放置されてきたが、台風や豪雨で壊れたりして隣家に迷惑をかけられなくて
壊すことになった。今日現場を見に行くと立派な小屋が2棟ブルドーザーで
潰されていった。夫に言うと「綺麗になっていいわ」と簡単に答えたが
私には真意はわからない。幼い頃、何度も訪れていただろうに。
この村は私が来てから何棟も壊された。主の亡くなった家、子供に引き取られた
家、火事で燃えってしまった家、そして空き家もまだ数棟ある。
我が家も長男が帰って来る保障はない。壊されるより自然に朽ちていく
かもしれない。どちらにしても、この村の将来は暗い。