三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 8月26日 お仕事のコツ。

2016-08-26 | メンテナンスお気楽日記
絹撚糸屋さんでのお仕事。修理・整備を終えて、大将に報告にいく。
イタリー撚糸機に糸掛けの最中なので、燃台の間で立ち話となる。

ボビンをスピンドルに差し込み、頭にフラヤーをセットして,シリンダーまで絡ませる。これで一錘分終わり。
これが100錘200錘とセットしていくのだから、家族作業のおやじには、茶飲み時間などない。


手際よく作業をしていくのだが、2錘程前にセットしたボビンを外してしまった。そこへ、また別ボビンを
差し込み、指先でボビンを触っている。??「どうしたん・・?」「音が違うだろ」・・??

「音」と言われても、機械騒音の中では、どんな音が異常なのか解るはずがない。みんな同じ音??
回転がおかしいのか、ブレがあるのか、教えてもらわなかったが、何かが「気に入らなかった」のだろう。

陶芸家は火の色で温度が解るという、鉄工所のおやじはグラインダーの火花で鉄の硬さが解るという。
言葉や画像だけでは、伝わらない事を「コツ」と言い、それは「五感」で感じなければならない。

糸ヘンにしても、女工さんはその日の「湿度」を体?で感じ、仕事段取りが変わってくるとも聞いた。

下漬けや糊付けの乾燥は、もっと微妙らしい。水分が多いと糸が締まってしまう。乾燥し過ぎると
糸が固くなり作業ができない。見極めが大切らしい。もちろん、湿度計なんて使わない。


よく、チェーン店では「接客マニュアル」なんてものがあるらしい。アルバイトでもその日のうちに
店に立てる様、実に細かい事柄が書かれてあると聞いたことがある。「いらっしゃいませ。ポイントカードは・」

でも、たまに「違和感」を感じることもある。これは何なんだろう?答えは「人をお客としか見れない態度」
子供がお菓子を買いに来る、お年寄りが必要なものを買いに来る。マニュアルどおりでイイのだろうか?
常連客と一見さん。せっかく店に行っても同じ「笑顔」では・・・・それが「チェーン店」かも知れないが。


人もそうだけど、専門店の安心感は、その人に合った品物選んでくれる。それは人間「観察」から始まると思う。

話を「ものづくり」に戻すと、ものづくりのポイントも「観察」と「見極め」にあることは確かです。
材料を見極め、加工工程を観察する。観察するからこそ、次の加工・次の技術が見えてくる。
もちろん、メンテナンスも「観察」です。異常にいち早く気付くことが一番のメンテナンス機械維持です。

確かに、マニュアルどおりも安心かも知れません。でも、均一加工・同じ事しか出来ない。
一歩前へ進むためには、作業を観察し、コツを見つけることも大切です。それが、改善であり、発展です。


今日は「見えないコツ」を書こうと思ったが、それは、「観察」であり「疑問」でもある。
自分で見つける事に価値がある。テレビの料理番組では伝わらないことの方が多い。

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