三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 6月6日 餅は餅屋(その二)

2018-06-07 | メンテナンスお気楽日記
もう、そこいらじゅうで「餅は餅屋」の話にもなっているし、自分も口をスッパクして言っている。
ところが、「餅屋」がなくなっているのも、歴然とした現実で、これからも、まだまだ続くだろう。

その餅屋さんの機械?にも関心があるけれど、その技術(味)が受け継がれない事が、問題というか課題。
機械が残れば、味が残せるというものでもない。繊維産業も機械だけでは、ゼッタイ成り立たない。

話の結論?は「撚糸屋は撚糸屋、巻き屋は巻き屋、染屋は染屋」と口をそろえて言うのだが・・・
プライドやこだわり以上に、その工場・工場で培われた技術や技量がある。マニュアルは存在しない。

「ボタンを押せば・・」これも、そこらじゅうで聞く言葉だが、ボタンの押しかた一つでも違いが出て来る。
接点ノイズが誤作動の原因になったり、弾み運転には、それなりのテクニックがある。


自分の倉庫にワインダーを探しに来る半数は、ワインダーを使ったことの無い人です。糸道から教えます。
これまでは、染糸をコーンとして買っていたり、分割を外注工場に委託していた、工房や工場さんです。

餅屋さんがなくなり、必要に駆られての問い合わせです。もちろん、話が進めば、技術指導もしますが、
100のテクニック(餅屋の技術)を何時間や一日で、伝えるなんて、しょせん無理な話です。

一番困るのは、「商社設備」と「工場内設備」です。それこそ、「ボタンを押せば」の問い合わせです。
外注工場や委託工場の技術や苦労?を、理解しないまま、設備ばかりの話が持ち込まれる。

いくら担当者を紹介されても、使いこなす意欲(自分で考える)を求めるまでには、至らない。
そりゃ、その機械で生活を支えるか?会社から給料を頂くか?の差は、い止めない。

餅屋の話をすれば「サトウの切り餅がある」との話にもなるが、何か、大変な間違いの、気もする


先月「イタリー撚糸の小型試作機」の話が出ました。
機台プランや備品確保には、ポンポンとアイデアやアドバイスが出てきたが、撚糸屋に言わせると「綾くずし」
あってのシリンダー巻き上げと言います。単なる、トラバース機構だけでは、仕事にならないとの事。

他にも、糸繰りやボビン繰り。それ以前に下漬けや脱水・乾燥。活性剤に何を使うかによっても糸が変わる。
撚台で、糸が撚り挙がったとしても、撚り止めをどうするのか?温度や時間によっても、糸の性格が大きく変わる

もっと言えば、撚り数だけじゃない。フライヤーの選択もしなくてはならない。

それこそ「ボタンを押せば・・」の機械を望んでいるのは理解できるが、仕事って、そんなモノではない。
「撚糸屋が糸を作る」「機械屋が機械を作る」これだけでも、知らなかった事の多さに、戸惑った。

最後に「餅は餅屋」その中にも、草餅の美味しい店、豆餅の得意な店がある。イチゴ大福だけが売れる訳でもない。

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