三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 4月11日 介護メンテナンス?

2013-04-09 | メンテナンスお気楽日記
「は~い、お薬の時間ですョ」「注射しますネ~」・・・・

病院の話ではありません。りっぱな?繊維工場の機械のなかでのコトバ?
元工場長は「変態」でも「看護婦オタク」でも、けっしてありません。

工場内の機械を見回る大切な仕事を任されています。工場こそ?りっぱだが
設備機械は年代物が多い。やはり、ここでも「こだわり」のものづくりか?

機械が古ければ、当然修理箇所も多いはずなのに、意外とマトモ!以上?
工場長に言わせれば「毎日、見てるから」と当たり前の答え。

スパナを持っている姿より、油壷を持っている姿が印象に残っている。
只、感心させられたのは、油一滴こぼさない。機械に付いた油もきれいに拭き取る。

今は引退して、音信もないが、家で盆栽でも手入れしているのかな。


自分のメンテナンスはどちらかと言えば「外科」手術が必要の時しかお呼びが掛からない
せっかく現場に行っても「さっきまで音が出てた」では、診断のしようがない。

機械のケガ?なら対応のしかたもあるが「お腹がイタイ」「調子が今一つ」では
お薬(油)を付けて、様子を見守るしか出来ない。

このお薬(油)に関しても、最近とても危惧しています。
それは、メンテナンス現場の半分以上が「油切れ」が原因と考えられます。

「自分の飯は食べるのに、機械はタダ働きかい!」なんて冗談も出ますが、
正直、そこまで手が回らない、気が回らない現状も理解しています。

予言します。
繊維機械が製造されて、すでに四半世紀以上の機械ばかり
高齢機械の世の中はそこまで来ている。これからは「介護メンテ」が必要と成ります。

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メンテお気楽日記 4月8日 中国式定長装置?

2013-04-09 | メンテナンスお気楽日記
ちょっとした大手?の繊維工場では、海外研修生を見かけるのは常識だった。
でも、最近その数がドンドン減ってきている様にも感じる。

特にワインダー行程には、研修一年目の担当者が当たることが多い。

「おっ、若手ダ!」と喜んでも、顔こそ日本人と見間違うが、言葉が通じなく
メンテナンス箇所を確認するだけでも、一苦労することも度々。

仕事(言われたこと)はきっちりと、やってはいる様だが、自分の担当機械の
「ここを直して欲しい」を表現できないもどかしさは、双方で感じる。

もちろんオヤジギャグも通じる訳もなく、仕上がった時の笑顔だけ。


ある織物工場での話
いろんな糸や各色糸を分割して、小割の捲き糸を準備するのが彼女の仕事。

多ければロスが発生するし、少なければ織機が止まってしまい問題はもっと大きい。
その為には、指定された長さの糸を、何本もきちっと揃えなければならない。

しかも、糸が違えば捲き時間も違ってくる。各糸の長さを揃えるのは至難のワザ。

定長装置は付いてはいるが、全錘一定数値(これでも誤差は発生する)のため
糸種の小割には、対応できない。結局、各捲き玉をハカリに掛けての手間仕事。

2年目の彼女が揃えたのは、現物糸の基本玉。これを指定された分割糸といっしょに
捲き返す。進み状態も目視できるし、基本玉が終われば分割糸は、同定長となる。
ベアリング不良等で捲き不足になることがあっても、オーバーロスは出来ない。
後は、簡単な重量確認で、仕事のスピード(効率)は格段に上がる。

工場長がなにより喜んだのは、1台の機台で何種類もの糸に対応できる。
日本式?の定長装置は量産には効果があるが、異種対応が難しい。
もちろん、機器としてはあるが、設備投資がままならない。


なんか、話が長くなりそうなので、ここで感想だけ。
3年過ぎた時、彼女はもう日本にはいない。技術の海外流失が懸念されているが、
一番大切なのは「やる気」ものづくりに対する「欲」だと思う。

先日見た、中国製ワインダーのカタログ。後走ランナーはもう横を走っている。

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